メキシコで28日までに、個人が自分で使用する麻薬について、少量であれば所持していても罰しないとする法案が議会を通過した。近くフォックス大統領の署名を経て発効する。 「もたらす結果は自己責任」として所持を許されるのは、マリフアナとアヘンが5グラム、コカインが500ミリグラム、ヘロインが25ミリグラム、合成麻薬が1錠、マジックマッシュルームが250グラムまで。特産の幻覚サボテンは1キロまで認められる。
メキシコ特産の幻覚サボテンペヨーテは、ハリスコ州・ナヤリ州の少数民族ウイチョル族に伝わる伝統芸納品が、ネアリカとは、メキシコ山岳部に住む先住民ウイチョル族のつくる毛糸絵画。シャーマンがヒクリ(幻覚サボテン)を食べて見たヴィジョンを、極彩色の毛糸で描く。シャーマン(巫人)が(幻覚 サボテン)を食べると、12時間以上神に近づくビジョンを感じるといいます。 アンデス地方では三千年以上も前から、インディオのシャーマンにより神と交信するために使用されて きました。現地では乾燥させた輪切りのサンペドロを煮込んだ汁や、生のサンペドロをすりつぶしたジュースを飲み、12時間以上神に近づくビジョンを感じるといいます。幻覚サボテンとして有名なペヨーテと同様、メスカリンを含有します。MAO阻害剤との併用は危険とされています。 薬物合法化に「待った」 メキシコ、米の反発受け メキシコ国会がこのほど少量のマリフアナやコカインなどの個人所持を合法化する法案を通過させたのに対し、フォックス大統領は3日、法制化のための署名を見送り、国会に審議を差し戻すことを決めた。薬物目当ての観光の増加などを懸念した隣国、米政府の猛反発に押し切られた形だ。 法案はマリフアナ5グラムやコカイン0・5グラム、ヘロイン0・25グラムなどを限度に、医療名目などでの所持を訴追対象外と規定。その一方で、麻薬密売人らへの罰則を強化する内容。上下院が先週、賛成多数で可決した。 末端の使用者ではなく密売組織などへの取り締まりを重点強化しようとの趣旨だったが、麻薬撲滅政策を掲げる米側は猛反発。「薬物観光を防ぐためにも法案の再考を求める」(在メキシコ米大使館当局者)などと批判していた。