DoCoMoのクレジットカード、Vodafone(Yahoo!ジャパン)がジャパンネットバンク銀行と共同で銀行を設立するのに続いて、KDDIが三菱東京UFJ銀行と共同で「モバイルネット銀行」を設立すると発表しました。各社の狙いは同じで、個人ユーザーの課金から利用までを一貫して取り扱うことで、将来の携帯電話と個人情報を活用した金融サービスを提供することです。
KDDIと三菱東京UFJ銀行は、モバイルネット銀行を共同で設立すると発表した。両社のインフラやノウハウを融合して「携帯電話の特長を最大限に活用した、これまでにない金融サービス」(KDDI)を提供するという。 特に、携帯電話番号での振り込みや即時の口座開設について、両社共同で特許を出願していると言うことで、この部分はビジネスモデルとしての囲い込みもばっちりのようです。 「モバイルネット銀行」は設立に向けて、まず5月をめどに新銀行の母体となる設立準備会社を立ち上げる予定で、KDDIと三菱東京UFJ銀行が、1対1の比率で出資を行うという。ここで詳細の検討を進め、関係当局の許認可などを前提に、2007年9月末までに新銀行を設立する見込みとしています。 携帯電話が生活に必要不可欠なツールとなる中、携帯と結びついた金融ニーズも拡大していると判断した。日常生活に密着した金融サービスにより、年間数兆円に上る携帯電話利用に関する家計支出を取り込むのが狙い。KDDIグループの抱える2500万ユーザーを中心にサービスを提供するという。 「モバイルネット銀行」では、携帯番号での振込みや携帯電話から即時に口座開設ができるサービス、ショッピングやオークションなどで利用できる決済サービス、携帯から手軽に利用できるコンシューマーファイナンスサービスなどを提供する予定。さらに、携帯電話を通帳として利用できるサービスなど、携帯ならではのサービスを充実させていくという。KDDIが既に展開している、携帯とPCを連携させたサービスの活用も今後検討していくとしています。 この銀行は、Vodafone(Yahoo!ジャパン)に対抗する手段として同じ方向性で、ドコモに対抗する意味では、クレジットカード事業を始めるという報道についても否定しています。現在でも「QUICPay、スマートプラス、iDと複数の規格があり、インタフェース統一の問題があるためクレジットカード事業に対して、現段階で結論が出せるとは思えない」とコメントされていました。