「由布院温泉と湯布院温泉、どちらの表記が正しいのですか」。大分県の湯布院、庄内、挾間の3町が合併した由布市には、旅行誌の編集部などから問い合わせが相次いでいるそうですが、当の由布市。 大手旅行会社JTBでも、広告には「湯布院行くならJTB」としているが、本家本元の観光協会は、「由布院温泉観光協会」となっているなどネットでも名称の混乱が続いている。。英語表記の湯布院ドットコム(由布院・湯平・塚原)でも、サイトのタイトルは湯布院のまま・・
もともと旧湯布院町は、55年に由布院町と湯平村が合併した時に新たに作られた町名。地元では、JR由布院駅がある盆地内を「由布院温泉」と呼び、湯平、塚原温泉も含めた地域全体を「湯布院温泉」と呼んで区別してきた。 今回の合併で表記はさらにややこしくなった。「石段のある古くからの温泉街」という一般的なイメージの地域を正確に表すと「由布市湯布院町の由布院温泉」ということになる。 由布市の名は公募で決まったが、由布院温泉観光協会は「新市名には由布も湯布も使わないで」と訴えてきた。「土地のイメージが拡散してしまう」からだ。 市は「旧挾間町には渓谷もあり、由布観光という面で幅が広がった」と利点を強調。だが、全国ブランドの温泉街を育ててきたという自負がある同協会は「名前だけで人が来るのではない」と今も納得していない。