飲食の合間に水を飲んだ際、妙に甘いと感じることがあるのは舌のセンサー(受容体たんぱく質)の甘味感覚を抑える物質が、水で洗い流された反動で起きる可能性が高いことが分かった。米モネル・ケミカル・センスズ・センターなど米独研究チームが24日、英科学誌ネイチャーの電子版に発表した。
味覚障害が増えている! 「何を食べても味がしない」「食べ物の味が薄く感じられる」「作った料理が濃すぎると、家族に言われた」―こんな症状を訴える人が増えているようだ。 これは、味覚障害といわれる症状。食べている物の味がしないことほど気持ちの悪いことはない。味覚障害は、知らず知らずのうちに症状が進行し、気がついた時にはかなり症状が進んでいるケースも少なくない。特に、最近では10代、20代という若い世代でも味覚障害を訴える人が増えている。 原因は亜鉛不足 味覚障害に陥る原因は、いくつか考えられる。舌に異常がある場合や風邪をひいて嗅覚が鈍っているケースもあるが、原因のトップは亜鉛不足だと言われている。 ちなみに、味覚を感じるのは、舌や上あごにある味蕾(みらい)という器官。舌の表面を覆っている白いぶつぶつした突起物を糸状乳頭といい、その中にあるぽつぽつした赤い部分を茸状(じょうじょう)乳頭という。その中に味蕾はある。 また、味蕾は舌の奥のほうの10個くらい逆V字型に並んでいる大きないぼいぼ(有郭乳頭という)の中や、舌の両側のつけ根に赤く盛りあがって見える葉状乳頭と呼ばれる部分や、上あごの奥の口蓋垂(いわゆるのどちんこの上の部分)にもある。 実はこの味を感じる細胞は、短い周期で新しく生まれ変わっており、そのためにはたくさんの亜鉛を必要とする。つまり、亜鉛が不足すると細胞が生まれ変われなくなってしまい、味覚障害を引き起こしてしまうのだ。