2006年FIA F1世界選手権第4戦サンマリノGPは、イモラのアウトドローモ エンツォ エ ディーノ フェラーリにおいて決勝レーススタートのときを迎えた。レーススタート直前の気温は27℃、路面温度43℃、湿度26%、雲ひとつない快晴で完璧なドライコンディションとなっている。
現地時間午後2時、ミハエル シューマッハを先頭に22台がフォーメーションラップへと向かう。すべてのクルマが問題なく1周のパレードラップを完了し、グリッドに整列する。 スタート!ミハエル シューマッハがトップで1コーナーへ!ジェンソン バトンが2番手に続き、フェリペ マッサが3番手、フェルナンド アロンソが4番手、ルーベンス バリチェロは5番手に後退している!ヴィルヌーヴシケインで井出 有治がクリスチャン アルバースの右リアタイヤへと突っ込み、アルバースが横転大クラッシュ!アルバースのクルマはひっくり返ってグラベルに止まっているが、幸いにもドライバーにケガはなかった模様で、自力で歩いてトラックから離れる。セーフティーカー導入へ。 セーフティーカー先導時のオーダーは、1位ミハエル シューマッハ、2位ジェンソン バトン、3位フェリペ マッサ、4位フェルナンド アロンソ、5位ルーベンス バリチェロ、6位ラルフ シューマッハ、7位ファン パブロ モントーヤ、8位ヤルノ トゥルーリ、9位マーク ウェーバー、10位キミ ライコネン、11位ジャック ヴィルヌーヴ、12位ジャンカルロ フィジケラ、13位ニコ ロズベルグ、14位デビッド クルサード、15位ニック ハイドフェルド、16位ヴィタントニオ リウッツィ、17位スコット スピード、18位クリスチャン クリエン、19位ティエゴ モンテイロ、20位佐藤 琢磨、21位井出 有治となっている。井出はダメージを修復してレースに復帰している。 3周目、レースが再スタート!再スタート直後のオーダーに変化はない。井出は1周してガレージに戻りリタイアとなっている。レーススチュワードは井出に対してレース後に審議を行なうことを発表している。リウッツィがヴァリアンテアルタでスピンしているがレースに復帰している模様。5周目、トゥルーリがピットストップを行なっている。トゥルーリはそのままガレージインとなった。 トップ12周目、いったんレースを中断していた井出がコースへと復帰していく。 14周目、まずはバリチェロがピットへと向かう。ホンダクルーは作業にやや手間取り、15秒のストップとなってしまった。次のラップにはバトンもピットへ。給油は6秒弱で完了したが、右リアタイヤの交換に手間取り9秒以上のロスタイムとなった。さらに次のラップにはトヨタのラルフ シューマッハも1回目のピットストップへ。6.3秒で作業を終えてコースへと戻っていく。 20周目、フェラーリはまずマッサからピットストップへ。8.6秒で作業を終えて、バトンの後ろでコースへと復帰する。ミハエル シューマッハはコース上でプッシュし、1分24秒624のファステストラップを記録する。次のラップにはミハエル シューマッハもピットへ。8.3秒で作業を終えて、モントーヤの前、2番手でコースへ復帰。 22周目、5位走行中だったライコネンが最初のストップへ。8.6秒で作業を終えてコースへと戻る。ルノー、フェラーリ、マクラーレンは2ストップ、ホンダとトヨタは3ストップの可能性が高い。 23周目、アロンソが1分24秒569でファステストラップを記録する。モントーヤとウェーバーがピットへ。モントーヤは7.7秒で作業を終えてコースへ復帰する。 24周目のオーダーは、1位アロンソ、2位ミハエル シューマッハ、3位バトン、4位マッサ、5位モントーヤ、6位ヴィルヌーヴ、7位ウェーバー、8位フィジケラ、9位ライコネン、10位ラルフ シューマッハとなっている。アロンソ、フィジケラ、ヴィルヌーヴはまだストップを行なっていない。 25周目、トップ走行中のアロンソが最初のストップへ。9.1秒で作業を終えて、ミハエル シューマッハの後ろとなる2番手でコースへと復帰する。ミハエル シューマッハとアロンソの差は11秒となっている。 27周目、6位まで順位を上げていたヴィルヌーヴが最初のピットストップへ。第2スティントに入ってミハエル シューマッハのペースが落ちている。1周あたりアロンソに1秒以上のペースが差をつめられている。 29周目、7位まで順位をあげていたフィジケラが7.4秒で最初のストップを終える。次のラップにはホンダのバトンが2度目のピットストップを行ない、5.9秒で作業を終えてピットボックスを離れようとしたが、給油ノズルがささったままスタートしてしまった!バトンはノズルを引きちぎって発進したが、すぐにピットレーンでストップしてクルーがノズルの先端を取り外す。ロリーポップマンがまだ給油中にロリーポップを上げてしまったことが原因のようだ。これでバトンは8位まで順位を落としている。 ミハエル シューマッハのペースは回復せず、32周目にはいよいよアロンソとの差は3秒まで縮まってきている。ラルフ シューマッハが2度目のピットストップへ。6.2秒で作業を終えてコースへと戻っていく。 34周目、いよいよアロンソがミハエルのスリップストリームに入れる位置へと肉迫した!バリチェロが2度目のピットストップを完了する。井出が第3セクターでストップしてしまっている。 アロンソがミハエル シューマッハに対して仕掛けていく!トサコーナーやリヴァッツァでミハエル シューマッハのインを伺うが、ミハエルは何とか抑えていく。まさに昨年のレースと逆の立場での接近戦となっている!アロンソには最後のピットストップの際に十分に前に出られる可能性があるが、ワールドチャンピオンの彼の意地が7度の世界王者を抜き去ることに駆り立てられているのかもしれない。 41周目、追っていたアロンソが先にピットへ!燃料は多く積んでいたはずだが、おそらくミハエル シューマッハに引っかかっていることを嫌ってのピットストップのようだ。アロンソは6秒台で作業を終えてコースへと復帰する。同時にフェラーリのマッサも最後のストップを終える。次のラップにはミハエル シューマッハも最後のピットストップへ!フェラーリのクルーは7.1秒でミハエルを送り出す!ミハエルがコースへ!そしてアロンソの目前でコースへ復帰することに成功する! 暫定トップを走行していたモントーヤが最後のストップへ。7.5秒で作業を終えて、マッサの前となる暫定4番手でコースへ復帰することに成功する!バトンが最後のピットストップを行ない、6.9秒で作業を終えてコースへと復帰する。46周目には7位走行中のラルフ シューマッハも最後のストップを完了する。 残り15周、暫定3位を走行していたライコネンが6.6秒で作業を終えて、フィジケラの後ろとなる6位でコースへ復帰。しかし、フィジケラはまだ1回ピットストップを残している。レッドブルのクリスチャン クリエンがレースから離脱している。フィジケラも最後のストップを6.4秒で終えてレースへ。 すべてのドライバーがピット作業を終えてのオーダーは、1位ミハエル シューマッハ、2位アロンソ(+0.3)、3位モントーヤ(+13.4)、4位マッサ(+3.2)、5位ライコネン(+0.9)、6位ウェーバー(+15.8)、7位バトン(+2.7)、8位フィジケラ(+0.4)、9位ラルフ シューマッハ(+7.0)、10位バリチェロ(+23.7)となっている。( )は直前のドライバーとの差。 残り10周、依然としてミハエル シューマッハはアロンソに対して隙を見せないドライビングを続けているが、アロンソも揺さぶりをかけていく。そして、レース終盤になってスーパー アグリの佐藤 琢磨、レッドブルのデビッド クルサードが立て続けにレースをリタイアしている。 残り5周、トップ争いの状況に変化はなく、アロンソも決め手を欠いている様子である。 残り4周、アロンソがヴィルヌーヴコーナーでわずかにミスをして、ミハエル シューマッハとの差が広がる。その差は2.2秒となっている。これによって楽になったミハエルはペースを上げ、逆に焦るアロンソはラインをミスすることが多くなってきた。 いよいよレースはファイナルラップへ。2.2秒の差を維持したまま、ミハエル シューマッハが昨年のアメリカGP以来となるトップチェッカーへを目指していく。
チェッカー!ミハエル シューマッハが今季初勝利!フェルナンド アロンソが2位で8ポイント獲得となった。マクラーレンのファン パブロ モントーヤが3位表彰台を獲得、フェラーリで初のサンマリノGPとなったフェリペ マッサもキミ ライコネンの猛攻に耐え切り4位でフィニッシュした。以下は6位マーク ウェーバー、7位ジェンソン バトン、8位ジャンカルロ フィジケラ、9位ラルフ シューマッハ、10位ルーベンス バリチェロとなっている。完走16台。
Grand Prix of サンマリノ - 23 04 2006 - 決勝 Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time Points 1 M・シューマッハ フェラーリ 1:31:06.486 10 2 F・アロンソ ルノー + 2.096 8 3 J・P・モントーヤ マクラーレン + 15.868 6 4 F・マッサ フェラーリ + 17.096 5 5 K・ライコネン マクラーレン + 17.524 4 6 M・ウェーバー ウィリアムズ + 37.739 3 7 J・バトン ホンダ + 39.635 2 8 G・フィジケラ ルノー + 40.200 1 9 R・シューマッハ トヨタ + 45.511 10 R・バリチェロ ホンダ + 1:17.851 11 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 1:19.675 12 J・ヴィルヌーヴ BMW + 1:22.370 13 N・ハイドフェルド BMW + 1 laps 14 V・リウッツィ スクーデリア トロ ロッソ + 1 laps 15 S・スピード スクーデリア トロ ロッソ + 1 laps 16 T・モンテイロ ミッドランドF1 + 2 laps Did not finish 17 D・クルサード レッドブル + 15 laps 18 佐藤 琢磨 スーパー アグリ + 18 laps 19 C・クリエン レッドブル + 22 laps 20 井出 有治 スーパー アグリ + 39 laps 21 J・トゥルーリ トヨタ + 57 laps 22 C・アルバース ミッドランドF1 + 62 laps
Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time Points 1 M・シューマッハ フェラーリ 1:31:06.486 10 2 F・アロンソ ルノー + 2.096 8 3 J・P・モントーヤ マクラーレン + 15.868 6 4 F・マッサ フェラーリ + 17.096 5 5 K・ライコネン マクラーレン + 17.524 4 6 M・ウェーバー ウィリアムズ + 37.739 3 7 J・バトン ホンダ + 39.635 2 8 G・フィジケラ ルノー + 40.200 1 9 R・シューマッハ トヨタ + 45.511 10 R・バリチェロ ホンダ + 1:17.851 11 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 1:19.675 12 J・ヴィルヌーヴ BMW + 1:22.370 13 N・ハイドフェルド BMW + 1 laps 14 V・リウッツィ スクーデリア トロ ロッソ + 1 laps 15 S・スピード スクーデリア トロ ロッソ + 1 laps 16 T・モンテイロ ミッドランドF1 + 2 laps Did not finish 17 D・クルサード レッドブル + 15 laps 18 佐藤 琢磨 スーパー アグリ + 18 laps 19 C・クリエン レッドブル + 22 laps 20 井出 有治 スーパー アグリ + 39 laps 21 J・トゥルーリ トヨタ + 57 laps 22 C・アルバース ミッドランドF1 + 62 laps