Amazonの検索エンジンに採用されたことは、Googleへの追い上げを図るMicrosoftにとっては大きなチャンスだ。Microsoftはこの週末に、またもGoogleに対抗して大きな勝利を勝ち取った。Amazon.comが自社の検索部門A9で、Microsoftの技術を使い始めたのだ。
Microsoftの新たなオンラインサービスWindows Liveは、GoogleやYahoo!からオンライン広告収入を奪うための取り組みの中核だ。A9は以前、Googleの技術を採用していた。 Amazonの検索エンジンA9は、検索をWeb検索や書籍検索、ブログ検索などさまざまなカテゴリーに分類している。A9は単独のwww.a9.comサイトとして存在するほか、その技術はwww.amazon.comでも利用されている。 A9のデビッド・テネンバウムCEO(最高経営責任者)はReutersに対し、Windows LiveはこれまでのA9サイトの特色にはなかった「非常に興味深く、強力なWeb検索の選択肢」を提示したと語った。 同氏は、Googleとの契約満了に伴って4月30日にA9サイトからGoogle検索を削除したと話した。Microsoftとの契約条件や、Googleとの契約更新も選択肢の1つだったのかどうかについてはコメントを避けた。 Microsoftの新しい検索エンジンとユーザーインタフェースは、検索や電子メール、インスタントメッセージング、セキュリティなどの同社の各種Webサービスを、Live.comサイトにまとめている。 MicrosoftのMSN部門の上級プロダクトマネジャー、ジャスティン・オスマー氏は、GoogleとAmazonの契約が満了したことは認めたが、AmazonがMicrosoftに乗り換えた背景について詳しいことは明かさなかった。 「これは新たな分野にリーチし、人々にWindows Liveの検索ブランドを知ってもらう新たなチャンスだ」とオスマー氏は語った。 GoogleとYahoo!は主に検索からのオンライン広告収入に支えられている数十億ドル規模のビジネスを構築したが、Microsoftは後れを取っている。Microsoftは現在、Windows Liveと新たなペイパークリック広告システム「adCenter」でこの差を縮めることを目指している。 「当社はこれを短距離走ではなくマラソンと見なしている」(オスマー氏) MSNの検索エンジンは3月にGoogleやYahoo!に市場シェアを奪われた。Nielsen//NetRatingsの調査によると、MSNの米国でのシェアが14%から11%に減少した一方で、GoogleとYahoo!はそれぞれ49%と22%にシェアを伸ばした。 Googleにコメントを求めたが、回答は得られなかった。