米航空宇宙局(NASA)は10日、2009年に月面へ小型探査機を衝突させる計画を発表した。
南極付近のクレーターに命中させ、砂煙の中に水が含まれているかどうかを観測、将来の有人探査で月の水を資源として活用する可能性を探る。 「LCROSS」と名付けた小型探査機を、月を周回する別の探査機に相乗りする形で08年に打ち上げる。ロケットの上段エンジンを伴ったまま月に接近、まずこのエンジンをクレーター内へ落とす。LCROSSは、立ち上る砂煙の中へ突っ込み、水の有無を搭載機器で調べた後、自らもクレーターにぶつかり、第2の砂煙を上げる。砂煙から散乱する光を、地上からも観測し、成分を分析する。 NASAは「砂煙は高さ約50キロまで上がる。アマチュア天文家も望遠鏡で観測できる」と期待している。