ソニー「スゴ録」新製品全モデルがデジタルチューナーを内蔵し、デジ・アナ2番組同時録画をサポート。新たに携帯電話からの「リモート録画予約」や「ダイジェスト再生」を搭載したほか、一部モデルではデジタル放送対応の「おでかけ・スゴ録」「DLNAサーバ機能」など、多くの新機能を詰め込んでいる。
リモート録画予約は、携帯電話の画面にラテ欄タイプ(新聞のラジオ・テレビ欄スタイル)のEPGを表示。番組を選ぶだけで録画予約が行えるというものだ。EPGの手軽さにくわえ、同社によると「予約がすぐに自宅のスゴ録に反映されるリアルタイム性」も特徴。
「これまでもCoCoonや他社製品など、携帯電話予約機能を持つレコーダーは存在したが、予約情報をサーバから受け取るのが1日に数回だったり、ユーザーが予約メールの書式をおぼえなければならないといった課題を抱えていた。しかし新サービスではEPG画面から選ぶだけ。本体が高速起動モードになっていれば、メール送信から“遅くとも1分以内”にスゴ録に反映できる」 ほかの録画予約と時間が重複している場合は、ユーザーの携帯電話にメールが届き、録画を開始したあとでも予約の取り消しが可能。「本体側で設定した録画予約を携帯電話から取り消すことはできないが、重複したときに“そのまま予約”すればいい」、携帯電話は5台まで登録できるため、家族で1台のスゴ録を共用していても問題は少ないだろう。 番組情報はGガイドが提供し、地上デジタル/地上アナログ放送の両方をサポートする。対応機種は「SO902i」などFOMAの一部シリーズ。標準搭載アプリ「Gガイド番組表リモコン」を5月1日に提供開始する無料アップグレードを適用する必要があるが、登録料やサービス料金は発生しない。 デジタル放送も持ち出せる「おでかけ・スゴ録」
「PSP」などで録画番組を持ち出せる「おでかけ・スゴ録」機能も大幅に進化した。まず、内蔵のリアルタイムMPEG-4 AVCエンコーダーがVBR(可変ビットレート記録)をサポート。シーンに合わせてビットレートを配分することで画質を向上させるという。 今回はデジタル放送の“おでかけ”にも対応。「PSP」(メモリースティック PRO デュオ使用)に移す際はムーブになってしまうが、ハイビジョン放送はアナログ地上波よりも良好な画質で記録できる。 さらに、テレビで視聴していた録画番組の“続き”だけを「PSP」に入れて持ち出したり、前述の「ダイジェスト再生」機能を利用して“ダイジェスト化した番組”を書き出すことも可能だ。ただ、続き録画はアナログ放送番組に限られるほか、ダイジェストの記録では書き出しの際に再エンコードが発生するため、再生時間と同じ時間が必要になるといった制限も付く。 一方、DLNAのホームサーバ機能は、DVDレコーダーとしては初めて「DLNAガイドライン Ver.2.0」のDTCP-IPを正式にサポートした(松下DMR-E500Hは独自対応)。これにより、同社の「VAIO」シリーズなどDTCP-IP対応のクライアントがあれば、デジタル放送の録画データもネットワーク経由で配信できることになる。もちろんネットワーク再生とテレビ再生の併用も可能。 ■スゴ録