2006年F1第3戦オーストラリアGPはいよいよ最終日となるレースデーを迎えた。普段の開幕戦から第3戦へと“引越し”した今年のグランプリだが、依然として波乱の要素は持ち合わせたままの週末となっている。
2006年F1第3戦オーストラリアGPはいよいよ最終日となるレースデーを迎えた。普段の開幕戦から第3戦へと“引越し”した今年のグランプリだが、依然として波乱の要素は持ち合わせたままの週末となっている。 メルボルンのアルバートパークサーキットにおいて決勝レーススタートのときを迎えた。レーススタート前の気温は20℃、路面温度30℃、湿度46%、現時点ではドライコンディションとなっている。フォーメーションラップスタート前に目立った混乱はなく、嵐の前の静けさといった雰囲気となっているが、メルボルンの空には厚い雲が立ち込めている。 ジェンソン バトンを先頭に、22台のクルマが問題なく1周のパレードラップへと旅立っていく。フォーメーションラップの最終コーナーでマクラーレンのファン パブロ モントーヤがまさかのスピン!モントーヤはすべてのクルマが通過するまで最終コーナーのコース上で立ち往生している。グリッドフロントローではルノーのジャンカルロ フィジケラが手を上げている!エクストラフォーメーションラップへ! モントーヤは隊列の最後尾でエクストラフォーメーションラップを行なっている。フィジケラはピットスタートとなる。モントーヤはフォーメーションラップのうちに順位を挽回してグリッド5番手に着く。グリッド上に21台のクルマが隊列を作る。 スタート!バトンが1コーナーをトップで通過!フェルナンド アロンソが2番手でスリップストリームのままターン3へ、ターン3でアロンソがアウトから仕掛けていくがバトンが必死に抑え込む!トヨタのヤルノ トゥルーリとレッドブルのデビッド クルサードが接触してトゥルーリがスピンアウト!マクラーレンの2台が激しく順位を争っている!セーフティーカー導入へ!1コーナーではフェラーリのフェリペ マッサもアクシデントに巻き込まれたようで、リタイアとなっている。ウィリアムズのニコ ロズベルグのリアウィングが吹き飛んでおり、緊急ピットストップ。ルノーのフィジケラが1コーナーでスピンしているが、コースに復帰。 マッサ、レッドブルの1台、ロズベルグが1コーナーにおいて交錯したようだ。セーフティーカーラップ先導時のオーダーは、1位ジェンソン バトン、2位フェルナンド アロンソ、3位キミ ライコネン、4位ラルフ シューマッハ、5位マーク ウェーバー、6位ファン パブロ モントーヤ、7位ニック ハイドフェルド、8位ミハエル シューマッハ、9位ヴィタントニオ リウッツィ、10位スコット スピード、11位ジャック ヴィルヌーヴ、12位クリスチャン クリエン、13位佐藤 琢磨、14位ルーベンス バリチェロ、15位デビッド クルサード、16位井出 有治、17位クリスチャン アルバース、18位ティエゴ モンテイロ、19位ジャンカルロ フィジケラとなっている。ヤルノ トゥルーリ、ニコ ロズベルグ、フェリペ マッサはオープニングラップの混乱でリタイアとなっている。 3周目にレースリスタート!直後の1コーナーでアロンソがバトンをオーバーテイク!次のターン3へ向けてライコネンもバトンを狙っていく!ウェーバーとモントーヤが次々とラルフをパスしていく!さらにハイドフェルドもラルフに襲い掛かるが、ここはなんとかラルフが抑える。アロンソは1周でバトンに2.7秒の差をつけていく。バトンはライコネンの猛攻を抑えることに必死!モントーヤもウェーバーのスリップストリームに入っている!スチュワートコーナーでモントーヤがウェーバーをパスして4位へ! 4周目、レッドブルのクリスチャン クリエンが突然クルマの挙動が狂って真横の左側ウォールに激突!幸い、クリエンにケガはなく自力でクルマから降りている。クリエンのクラッシュによってコース上に破片が飛び散っている。8周目より再びセーフティーカーの導入が宣告される。 2度目のセーフティーカー導入時のオーダーは、1位アロンソ、2位バトン、3位ライコネン、4位モントーヤ、5位ウェーバー、6位ラルフ シューマッハ、7位ハイドフェルド、8位ミハエル シューマッハ、9位リウッツィ、10位スピード、11位ヴィルヌーヴ、12位佐藤、13位バリチェロ、14位クルサード、15位フィジケラ、16位アルバース、17位井出、18位モンテイロとなっている。モンテイロは最初のピットストップを行なって、再給油も済ませていく。 10周目、レースがリスタート!今後はライコネンが1コーナーでバトンをオーバーテイク!バトンもターン3で挽回を目指すか、ライコネンが抑えていく。すぐにモントーヤがバトンに襲い掛かる!アロンソ、ライコネンはバトン以下をどんどん引き離しにかかる。バトンは1周でアロンソから5秒以上離されてしまっている。フィジケラが早くもクルサード、バリチェロ、佐藤をパスして12位まで順位を上げている。トロ ロッソのリウッツィがターン3においてミハエル シューマッハをオーバーテイク! 後方ではスーパー アグリの佐藤がホンダのバリチェロ、レッドブルのクルサード、MF1レーシングのアルバースを抑え込んでいる。フィジケラはヴィルヌーヴもパスしてトロ ロッソのスピードに近づく。井出はすでにモンテイロの先行を許している。 今度はトロ ロッソのスピードがミハエル シューマッハに襲い掛かる。そのスピードの後ろに、あっという間にフィジケラが接近する。トップ争いではアロンソとライコネン、ライコネンとバトンの差がそれぞれ5秒程度となっている。フィジケラがあっさりとスピードをパスして、すぐにミハエルに詰め寄る。 18周目、まずはマクラーレンのモントーヤが最初のピットストップへ!9.7秒で作業を終えてフィジケラの後ろでコースに復帰している。次のラップにはホンダのバトンとトヨタのラルフ シューマッハがピットへ。バトンは7.8秒で作業を終えて、モントーヤの前で戻ることに成功する!ラルフ シューマッハはモントーヤの直後となっている。ルノーのフィジケラもピットに入り、10.3秒で作業を終える。コース上ではピットから出たばかりのバトンをモントーヤがオーバーテイクしていく!20周目、トップ走行中だったアロンソが最初のストップへ。9.5秒で作業を終えて、ハイドフェルドの直前でコースへと復帰していく。後方では依然として佐藤がバリチェロ以下の前を維持している。 アロンソの次のラップでライコネンも最初のストップへ。9.7秒で作業を終えてコースへ復帰する。ポイント圏内を走行していたトヨタのラルフ シューマッハだったが、ピットスピーディングによるドライブスルーペナルティが課せられている。現在はまだピットストップを行なっていない地元のマーク ウェーバーが一時的にラップリーダーとなっている。 ところが、レース24周目にそのウェーバーに悲劇が襲う!彼のウィリアムズは駆動力を失い、失速してコース脇にクルマを止めることとなってしまった。トロ ロッソのリウッツィが最初のストップへ、ラルフ シューマッハもドライブスルーを行なう。バリチェロを抑えていた佐藤が最初のピットストップへ。上位陣ではBMWザウバーのハイドフェルドとフェラーリのミハエル シューマッハがまだストップを行なっていない。トロ ロッソはスピードもピットへ。 26周目、ハイドフェルドがピットストップへ。8.0秒で作業を終えてコースへと戻る。同じラップにミハエル シューマッハもストップを行ない、こちらもまた8.0秒で作業を終える。ミハエル シューマッハはヴィルヌーヴの直前でコースに戻る。 1回目のピットストップが終わった時点でのオーダーは、1位アロンソ、2位ライコネン(+13.2)、3位モントーヤ(+7.9)、4位ハイドフェルド(+3.1)、5位バトン(+1.8)、6位ミハエル シューマッハ(+10.1)、7位ヴィルヌーヴ(+1.8)、8位ラルフ シューマッハ(+0.6)、9位リウッツィ(+1.2)、10位フィジケラ(+3.8)となっている。( )は直前のクルマとの差。どのドライバーもあと1回ずつのピットストップを必要とする。 ミハエル シューマッハのペースが向上しており、ひたひたとペースの上がらないバトンに接近している。 トップ33周目、ミハエル シューマッハが最終コーナーを立ち上がったところで左側のウォールに激しくクラッシュ!マシンは大破してしまっているが、ミハエル シューマッハは無事のようで自力でクルマから降りている。三度セーフティーカー導入!ヴィルヌーヴがピットストップへ。ミハエルはトヨタのガレージを通してピット裏へと歩いていく。ほとんどのチームがこのタイミングで最後のピットストップを行なう!マクラーレンは2台が同時にピットへと入るが、先に入ったライコネンがフロントノーズを交換したためにモントーヤは待たされることになっている。 今日3回目のセーフティーカーが先導している状況でのオーダーは、1位アロンソ、2位ハイドフェルド、3位ライコネン、4位バトン、5位ラルフ シューマッハ、6位モントーヤ、7位フィジケラ、8位ヴィルヌーヴ、9位リウッツィ、10位バリチェロ、11位クルサード、12位スピードとなっている。ここまでが同一周回で、以下は13位モンテイロ、14位アルバース、15位佐藤が1周遅れ、16位井出が2周遅れとなっている。 38周目に今日3度目のリスタート!残り周回数は20周となっている。すでにすべてのクルマがピットストップを完了しているものと思われる。再スタートと同時に多くのクルマが前を狙っていく!大混乱となっているが、ここで再びセーフティーカー導入となっている!トロ ロッソのリウッツィがコースを2度も横断する大クラッシュを起こしたことが原因のようだ。後方でも何かあったのか、バリチェロとクルサードがピットへと向かう。 4度目のセーフティーカー先導時のオーダーは、1位アロンソ、2位ライコネン、3位ラルフ シューマッハ、4位ハイドフェルド、5位モントーヤ、6位バトン、7位フィジケラ、8位ヴィルヌーヴ、9位スピード、10位バリチェロ、11位クルサードが同一周回となっている。 残り17周、今日4度目のリスタート!周回遅れのMF1レーシングを挟んでいたために、アロンソはあっという間にライコネンに3秒以上の差をつける。リスタート直後の順位変更はない。MF1レーシングのモンテイロがスローダウンしている。ガレージに戻ってリタイアとなる。バリチェロがスピードをパスして9位へ。 トップ残り11周、モントーヤがホームストレートで失速!ストレート上にクルマを止めてリタイアとなる。これでホンダのバリチェロがポイント圏内へ。 49周目、トップのアロンソが1分26秒189でファステストラップを記録する。2位のライコネンとの差は8.7秒まで広がっている。 残り5周、2秒以内の差となっているのは5位のバトンと6位のフィジケラ、9位のスピードと10位のクルサードとなっている。フィジケラがバトンの真後ろに再接近する。 ファイナルラップ。アロンソはライコネンに5.7秒の差をつけている。フィジケラがバトンのスリップストリームへ! チェッカー!アロンソがタイトル防衛へ今シーズン2勝目を達成!2位はファイナルラップに1分26秒045のファステストラップを記録したマクラーレンのキミ ライコネン、トヨタのラルフ シューマッハが今季初表彰台を達成した。以下は4位BMWザウバーのニック ハイドフェルド。 ところが、ファイナルラップの最終コーナーでバトンのホンダエンジンが激しくブロー!懸命にフィニッシュラインを目指すが、バトンのクルマはゴールまであと数メートルのところで息絶えた。 ジャンカルロ フィジケラが5位、6位ジャック ヴィルヌーヴ、7位ルーベンス バリチェロ、8位スコット スピード、9位デビッド クルサード、ジェンソン バトンは10位完走扱い、11位クリスチャン アルバース、12位佐藤 琢磨は最後ピットへと入っている。井出 有治は13位でF1初完走を果たしている。完走13台。
Grand Prix of オーストラリア - 2 04 2006 決勝Pos. ドライバー コンストラクターズ Time Points 1 F・アロンソ ルノー 1:34:27.870 10 2 K・ライコネン マクラーレン + 1.829 8 3 R・シューマッハ トヨタ + 24.824 6 4 N・ハイドフェルド BMW + 31.032 5 5 G・フィジケラ ルノー + 38.421 4 6 J・ヴィルヌーヴ BMW + 49.554 3 7 R・バリチェロ ホンダ + 51.904 2 8 S・スピード スクーデリア トロ ロッソ + 53.817 1 9 D・クルサード レッドブル + 53.983 10 J・バトン ホンダ + 1 laps 11 C・アルバース ミッドランドF1 + 0 laps 12 T・モンテイロ ミッドランドF1 + 0 laps 13 井出 有治 スーパー アグリ + 0 laps Did not finish 14 J・P・モントーヤ マクラーレン + 11 laps 15 T・モンテイロ ミッドランドF1 + 17 laps 16 V・リウッツィ スクーデリア トロ ロッソ + 20 laps 17 M・シューマッハ フェラーリ + 25 laps 18 M・ウェーバー ウィリアムズ + 34 laps 19 C・クリエン レッドブル + 53 laps 20 J・トゥルーリ トヨタ + 57 laps 21 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 57 laps 22 F・マッサ フェラーリ + 57 laps
2006年F1第4戦サンマリノGPは、3週間後となる4月23日にイタリアのイモラにおいて決勝レースが行なわれる。