国際自動車連盟(FIA)は3月31日、同日を締め切りにしていたF1世界選手権シリーズの2008年エントリーについて、22チームが申請を済ませたと発表した。 現在、F1には11チームが参戦。現行規定では参加チームの最大枠は12となっている。エントリーしたチーム名は明らかにされなかった。
ホンダ、トヨタなどで構成するメーカー系のGPMA(グランプリ・マニュファクチャラーズ・アソシエーション)の5チームは既に申請済み。FIAは4月28日に08年のエントリーチームを発表する予定。 「今年はいい1年になるだろう。予選システムは改善されたし、まもなく幾つかの新しいチームをF1に迎えることができる」と明言している。 エクレストンが参戦を予想しているチームの中には、かつてF1チームを率いていたデビッド・リチャーズやエディ・ジョーダンの名前と共に、2006年マクラーレンをスポンサードするディレクシブ代表の芳賀美里(http://www.direxivmotorsport.com/)、ペンスキー・レーシングのオーナー、ロジャー・ペンスキー、そして自身のチームを率いるとうわさされるミハエル・シューマッハの名前も含まれている。 2008年シーズンはプライベートチームがF1に参加しやすいルールになることも、将来のチーム数増加につながると見られている。 ■ Direxiv Motorsport:芳賀美里 2008年参加チームを選ぶには? 合計22チームが2008年シーズンのF1世界選手権に参入するためFIAにエントリー申請をしたが、チーム数の絞り込みに関して、次第に具体的な案が出てきているようだ。 先週末のオーストラリアGPのパドックでは、ペンスキー、アーデン、プロドライブ、ミナルディ、ディレクシブ、レーシング・エンジニアリング(現GP2チーム)、ジョーダンなどが、低予算でも参入可能な2008年シーズンのF1世界選手権へエントリーを行ったとされている。 これら22チームの中からF1世界選手権に参加するに相応しいチームを選ぶには、書類上で定型的な審査をするよりも、エントリーした全チームを招集し、グランプリに参加するための“予備予選”を行えば良いと、マクラーレンのチーム代表であるロン・デニスは考えている。 「こうすれば金曜日を終えた段階で、現在、抱えている問題は取り除かれるだろう」と、オーストラリアGPの行われたアルバート・パークで、ロン・デニスは報道陣に語った。 2008年エントリーチームとの会合は延期 F1を統括するFIAは、2008年シーズンに参加申請した22チームとの会合をキャンセルした。17日(月)に11名のチーム代表者を招集し、ロンドンで話し合いを予定していたFIAだが、そのうちの数名が4月恒例の連休を取るため、取りやめになったというのだ。 しかし、FIAは、GPMA系チーム以外に誰がエントリーしたのかを、GPMA側に知られまいとして、故意に会合を延期したフシがある。なにしろ、会長のマックス・モズレーは過去、大多数のチーム首脳を欠いた状況で、重要なミーティングを決行した経緯がある人物なのだ。したがって、連休を理由に会合を延期するという説明は筋が通らない。 では、22チームとの会合はいつ行われるのか。あいにくそれは未定で、開催そのものを危惧する声すらある。FIAは、参加12チームの名が記された2008年暫定エントリーリストを今月28日(金)に発表する予定。発表の瞬間、10チームがエントリーを却下されることになる。 F1に12チームが参戦へ FIAが08年リスト発表 国際自動車連盟(FIA)は28日、F1の2007年シリーズに先立ち、08年シリーズの参戦チームリストを発表し、ホンダ、トヨタ、スーパーアグリ・ホンダ、フェラーリなど既存の11チームに加え、世界ラリー選手権(WRC)の関連などで実績があるプロドライブが新たに参入することになった。 07年のエントリーについては今年11月末が申請の期限となる見込み。