Mozilla Foundationは、開発者向けにFirefox 2.0(コードネーム「Bon Echo」)のα1をリリースした。このα1はバグフィックスのほか、タブブラウジングの改良、新しいブックマークと履歴のシステム、検索プラグインフォーマットの拡張などの新機能を備える。
Firefox 2.0のロードマップによると、機能がそろったβ版は2006年第2四半期初めに、RC(リリース候補)は第2四半期末に、正式版は第2四半期末か第3四半期初めにリリースが予定されている。 α1はWindows、Mac OS X、Linux向けに提供されている。Mozilla Foundationは、これはアプリケーション開発者やテスター向けであり、現行Firefoxユーザーは使わないようにと指示している。 Mozillaの売り上げはいくら? ブログで憶測浮上 Mozilla Corporation はGoogleのおかげで収益を得て従業員への給与支払いなどに充てているが、その金額が「7200万ドル」という憶測がブログで取り沙汰されている。 MozillaのWebブラウザアプリケーションは無料で大量にダウンロードされている。だからといって、AOLから切り離されたこのプロジェクトが収益を出していないわけではない。 GoogleのおかげでMozillaは何百万ドルもの収益を得ており、最近設立されたMozilla Corporationの従業員への給与と、プロジェクトおよびインフラ開発予算に充てられている。 Googleでは慈善活動とオープンソースへの寄付を行っているほか、Firefoxのデベロッパーも数人雇用している。リードデベロッパーのBen Goodger氏もその1人。 Googleは善意だけでMozillaに数百万ドルを払っているわけではない。これはほかのパートナーやアフィリエートに支払っているのと同じ原則、つまり検索に基づくものだ。 FirefoxのデフォルトのスタートページにはGoogleの検索ダイアログボックスが組み込まれている。ブラウザのナビゲーションツールバーにあるSearch BarでもGoogleがデフォルトの検索エンジンオプションになっている。ユーザーがFirefoxからGoogleの検索クエリーをかけるごとにMozillaが支払いを受ける仕組みだが、金額は公表されていない。 GoogleがAdSenseパートナーに加えてコンテンツと検索のパートナーにも支払いを行っているというのは新しい話ではない。ただ興味深いのは、MozillaがGoogleのクエリーで受け取っている金額だ。 「非常に幸運なことに、Firefoxの検索機能はユーザーに評価されていると同時に、われわれに何千ドルもの収入をもたらしてくれる」。Mozilla責任者のミッチェル・ベイカー氏は最近のブログにこう記している。 あるブロガーは、この金額は最大で7200万ドルに上ると推測した。
Mozilla Corporation取締役のクリス・ブリザード氏は、7200万ドルという金額は正確でないと述べているが、「おそろしく的外れというわけでもない」と記している。 ベーカー氏によれば、Mozilla Corporationではこの売り上げを、現在約40人いるフルタイム相当(FTE)の従業員の給与に充てている。FTEの大部分は、米カリフォルニア州マウンテンビューかカナダのトロント周辺に勤務している。