WBC 日本 vs キューバ サンディエゴの決勝戦 21日午前11時プレイボール
「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」野球の国・地域別対抗戦が、20日午後6時(日本時間21日午前11時)から、当地のペトコパークで日本対キューバの決勝戦を行う。
初代王者に輝くのは、米大リーグ、マリナーズのイチローが引っ張る日本か、五輪で過去3度、金メダルを獲得している強国キューバか!キューバ打線は、WBCとほぼ同じメンバーで臨んだアテネ五輪で、松坂と対戦している。その時は7安打3点に抑えられ、五輪で初めて日本に敗北を喫している。松坂攻略が優勝の条件だ。
日本は1次リーグから一貫して先発は上原、松坂、渡辺俊の順番を守ってきた。しかし、最後の最後で王監督は思い切った策に踏み切る覚悟を決め、「松坂、渡辺俊、大塚(レンジャーズ)の3投手で試合が終われればベスト」とも話した。
日本にとってはキューバの強力打線をどう抑えるかが大きなポイント。王監督は「キューバは日本と同じつなぎの野球」と分析し、「どちらがチームカラーを出せるかが勝敗を分ける」と話す。
「最後の試合、総力戦で戦う。選手は積極的なプレーをやってくれると思う」と王監督。準決勝でイチローの3番起用を的中させた巧みなさい配で、世界の頂点を目指す。
いよいよ王JAPANが世界一に挑む。対戦相手はアマチュア最強の国キューバ。アテネ五輪の予選では、日本が勝利を収めているだけに世界一の可能性は十分にある。この大一番に、日本は準決勝と少しオーダーを変えてきた。予選・準決勝を通じて、不動の9番だった川崎をトップバッターに起用。イチローは、日韓戦と同じく3番に座る。また、打撃好調の里崎を6番に上げ、9番には青木がセンターで出場。準決勝で起死回生の2ランを放った福留はベンチスタートとなった。先発は、予想通り松坂。アテネ五輪で、キューバ相手に快刀乱麻(かいとうらんま)の投球をした男がその再現を狙う。一方のキューバ先発はロメロ。今大会の防御率は1.08と安定しており、大崩れのない投手だ。日本打線は少ないチャンスを生かす必要がある。
1回表
・先制点の欲しい日本の攻撃は今大会初めて1番に入った川崎から。キューバはロメロが先発のマウンドに上がる。
1:川崎 初球ボール。2球目、変化球でストライク。3球目、ストレートでストライク。2ストライク1ボールからの4球目、外角の変化球を引っ掛け、ピッチャーゴロ。
2:西岡 フルカウントからの7球目、外角の変化球をうまく合わせ、ショート内野安打。
3:イチロー 1死一塁。初球バントの構えを見せたが、見送りボール。その後、1ストライク2ボールからの4球目、西岡が盗塁に成功。1死二塁となった。イチローはフルカウントから、低めの変化球を見送り四球で出塁。
4:松中 1死一、二塁。フルカウントからの6球目、外角の変化球を打ち、ショート内野安打。1死満塁のチャンスとなった。
ここでキューバは早くも先発のロメロをあきらめ、ビシハンドリー・オデリンに継投する。日本はこのチャンスに多村がバッターボックスへ。
5:多村 1死満塁。1ストライク2ボールからの4球目、内角のストレートが多村のひじに直撃し、死球。三塁走者が生還し、日本は1点を先制した。
6:里崎 2ストライクからの3球目、外角低めの変化球にタイミングが合わず、空振り三振。
7:小笠原 2死満塁。フルカウントからの8球目、きわどい外角のストレートを見送り、四球。押し出しの四球で、日本は2点目を奪った。
8:今江 2ストライク1ボールから外角高めの変化球を強振し、センター前タイムリーヒット!! 2者が生還し、2点を追加。日本はリードを4点に広げた。
キューバは3人目ノベルト・ゴンザレスに投手交代。
9:青木 2死一、二塁。1ストライクからの2球目、外角の変化球を引っ掛け、セカンドゴロ。
・日本は初回に猛攻を見せ、幸先良く4点を先制した。
1回裏
・4点の先制を許したキューバは1番パレットから。日本の先発マウンドには松坂が上がる。
1:パレット 初球、高めのストレートでボール。2球目、外角のストレートでストライク。その後、1ストライク2ボールからの4球目、外角のスライダーをうまくとらえ、レフトスタンドへ反撃のソロ本塁打。キューバは1点を返した。
2:エンリケス 1ストライク2ボールから内角の変化球を引っ掛け、サードゴロ。
3:グリエル 2ストライクから外角高めのストレートを引っ張り、ショートゴロ。
4:ボレロ 2死走者なし。2ストライク1ボールからの4球目、真ん中低めのフォークに空振り三振。
・キューバは先頭打者本塁打で1点を返した。松坂は本塁打を浴びたものの、後続の打者はきっちりと抑えた。
2回表
・日本は1番川崎からの好打順。
1:川崎 初球、セーフティーバントを試みるも、キャッチャーゴロ。
2:西岡 フルカウントからの8球目、外角高めのボール球に手を出し、空振り三振。
3:イチロー 1ストライク2ボールからの4球目、内角のカーブをうまくとらえるも、ショートの超美技に阻まれ、ショートライナー 。
・日本打線は3者凡退に終わった。
2回裏
・3点ビハインドのキューバは5番セペダから。
5:セペダ 2ストライク2ボールからの7球目、真ん中の落ちる球に見逃し三振。
6:ウルティア 2ストライク1ボールと簡単に追い込まれた後の5球目、外角のストレートを強振するも、空振り三振。
7:ガルロボ 1ストライク1ボールからの3球目、外角のストレートをうまく流し打ち、ライト前ヒット。
8:ペスタノ 2死一塁。初球、里崎のパスボールで、走者は二塁へ。ペスタノは2ストライク2ボールからの6球目、外角のストレートに空振り三振。
・松坂は2死二塁と得点機を与えるも、後続を威力のあるストレートで仕留め、無失点に抑えた。2回を終えての球数は36。
3回表
・追加点の欲しい日本は4番松中から。
4:松中 2ストライク1ボールと追い込まれた後の5球目、内角のストレートを強引に引っ張り、ライト前ヒット。
5:多村 フルカウントからの7球目、外角のカーブに空振り三振。
6:里崎 1死一塁。1ストライク3ボールからの5球目、外角のカーブを見送り、四球。1死一、二塁となった。
7:小笠原 1ストライク1ボールから真ん中のカーブを打ち上げ、センターフライ。
8:今江 2死一、二塁。初球を積極的に狙うも、ピッチャーゴロ。
・日本は得点圏に走者を送るも、小笠原、今江が凡退し、無得点で攻撃終了。
3回裏
・キューバは9番ラミレスから。
9:ラミレス 1ストライク1ボールからの3球目、真ん中高めのストレートをうまくとらえ、レフトフェンス直撃の二塁打。
1:パレット 無死二塁。初球、セーフティーバントを狙うもファウル。フルカウントからの6球目、外角のストレートに空振り三振。
2:エンリケス 1死二塁。1ストライク2ボールからの4球目、外角のストレートを引っ張るも、レフトフライ。
3:グリエル 2死二塁。2ストライク2ボールからの6球目、外角のスライダーにタイミングが合わず、センターフライ。
・松坂は無死二塁のピンチを迎えたが、気迫の投球で後続を抑えた。球数は55球。
4回表
・ピンチをしのいだ日本は9番青木から。
9:青木 2ストライク2ボールからの5球目、内角の変化球に空振り三振。
1:川崎 1ストライクからの2球目、外角のストレートを流し打つも、ショートライナー。
2:西岡 2死走者なし。フルカウントからの7球目、外角の変化球を見送り、四球を選んだ。
3:イチロー 2死一塁。イチローの打席で、一塁走者の西岡が飛び出し、けん制死。
・日本は2死から走者を出したものの、西岡がけん制にひっかかり、チャンスをつぶした。
4回裏
・キューバは4番ボレロから。松坂が4回のマウンドに上がる。
4:ボレロ 初球、外角のスライダーをとらえ、大飛球を打つも、センターフライ。
5:セペダ 2ストライク1ボールからの4球目を打つも、ショート川崎の超美技に阻まれ、ショートゴロ。
6:ウルティア 初球、外角高めのストレートをはじき返し、センター前ヒット。
7:ガルロボ 初球を積極的に狙うも、ライトフライ。
・松坂は、川崎のファインプレーが飛び出すなど好守備にも助けられ、無失点に抑えた。
5回表
・追加点を奪いたい日本は3番イチローから。
3:イチロー 2ストライク2ボールからの7球目、外角のスライダーをうまく流し打ち、レフト線を破る二塁打。
4:松中 無死二塁。初球、真ん中高めの変化球を打ち、ライト前ヒット。無死一、三塁と絶好の得点機を迎える。
ここでキューバは4番手、右腕のヤディアー・ペドロソをマウンドに送る。
5:多村 無死一、三塁。フルカウントからの6球目、真ん中のストレートを引っ張ると、打球はサードへ。サードが好プレーを見せるも、サード内野安打。この間にイチローが生還し、1点を追加した。
6:里崎 無死一、二塁。1ストライク1ボールからの3球目、きっちりと犠牲バントを成功させ、走者をそれぞれ進塁させた。
1死ニ、三塁となったところで、キューバは5番手アディエル・パルマをマウンドに送る。
7:小笠原 1ストライク1ボールからの3球目、外角のスライダーをきっちりととらえ、犠牲フライ。三塁走者の松中が生還し、この回2点目を奪った。
8:今江 2死二塁。フルカウントからの7球目、内角のストレートを引っ張るも、ショートゴロ。
・日本はこの回、イチローの二塁打を足がかりにキューバ投手陣を攻め、2点を奪い、リードを5点に広げた。
5回裏
・5点差を追うキューバは下位打線、8番のペスタノから。5回のマウンドには2番手、渡辺俊介が上がる。
8:ペスタノ 2ストライクからの3球目、内角のスライダーにタイミングが合わず、空振り三振。
9:ラミレス 2ボールからの3球目、セーフティーバントを試みるもファウル。1ストライク2ボールからの4球目、内角のストレートに詰まり、ショートライナー。
1:パレット 2ストライクからの3球目、外角高めのストレートに手を出し、空振り三振。
・2番手、渡辺は落ち着いたピッチングを披露し、無失点の快投。
6回表
・日本は9番青木に代わり、代打金城から。
9:金城 1ストライクからの2球目、内角のストレートをうまくとらえるも、センターフライ。
1:川崎 初球、セーフティーバントをするも、サードの好プレーに阻まれ、サードゴロ。
2:西岡 フルカウントから外角のスライダーを引っ掛け、サードゴロ。
・この回の日本打線は3者凡退に終わった
6回裏
・この回から代打で出た金城が青木の代わりにセンターに入った。キューバは上位打線、2番エンリケスから。
2:エンリケス 2ストライク1ボールからの5球目、外角のストレートを流し打つも、小笠原のファインプレーが飛び出し、ファーストゴロ。
3:グリエル 初球のストレートを狙うも、ショートへのゴロ。しかし、川崎がファンブルし、ショートゴロエラーで出塁した。
4:ボレロ 初球のストレートを流し打ち、三遊間を破るヒット。1死一、二塁となった。
5:セペダ 1ボールからの2球目、三塁線を破る二塁打。二塁走者が生還し、キューバは1点を返した。
6:ウルティア 1死二、三塁。初球、外角の変化球をうまく合わせ、センター前にタイムリーヒット。三塁走者が生還し、1点を奪い、3点差とした。
7:ガルロボ 初球、外角のストレートをとらえるも、セカンドゴロ併殺打。
・渡辺はこの回、川崎のエラーからキューバ打線につかまり、2失点を喫した。
7回表
・3点差に追いつかれた日本は3番イチローから。
3:イチロー 1ストライク1ボールからの3球目、外角のスライダーを引っ掛け、セカンドゴロ。
4:松中 2ストライク1ボールからの4球目を狙うも、空振り三振 。
5:多村 2ストライク2ボールからの5球目、外角低めに落ちる変化球に空振り三振。
・日本は2点を返された直後だっただけに、反撃に転じたかったが、3人で攻撃終了。
7回裏
・日本はさきほどタイムリーを浴びた渡辺が続投する。キューバは8番ペスタノから。
8:ペスタノ 初球、内角のストレートを引っ掛け、ショートへのゴロ。しかし、川崎が6回に続きファンブルし、ショートゴロエラーで出塁する。
9:ラミレス 無死一塁。1ストライクからの2球目、内角のストレートを打つも、ショートゴロ併殺打。
1:パレット 1ストライクからの2球目を打つも、ファーストへのゴロ。しかし、ファーストから渡辺へのトスの際に、渡辺がキャッチできず、ピッチャーのエラーで出塁した。
2:エンリケス 1ストライクからの2球目を打つも、ライトフライ。
・渡辺は2つのエラーがあったものの、何とか無失点に抑えた。
8回表
・ダメ押し点の欲しい日本は、今大会ラッキーボーイの6番里崎から。
6:里崎 2ストライク2ボールからの5球目、外角の変化球を引っ掛け、ショートゴロ。
7:小笠原 2ストライク1ボールからの4球目、真ん中低めのカーブをとらえるも、セカンドゴロ。
8:今江 2ストライクと追い込まれた後の3球目、真ん中低めの変化球に手を出し、空振り三振。
・日本は6、7回に続き、この回も3者凡退に終わった。
8回裏
・日本はこの回も渡辺が続投する。キューバは3番グリエルからの好打順。
3:グリエル 1ストライクからの2球目、外角のストレートを引っ掛けるも、セカンドへの内野安打。キューバは無死の走者を出した。
日本は2番手渡辺に代えて、藤田を投入。
4:ボレロ フルカウントからの7球目、外角のスライダーを打ち上げ、レフトフライ。
5:セペダ 2ストライク1ボールからの4球目、外角のスライダーをとらえ、レフトスタンドへ飛び込む2点本塁打。キューバは2点を返し、1点差に迫った。
1点差に追い詰められた日本は、守護神大塚をマウンドに送る。
6:ウルティア 初球のスライダーを狙うも、ピッチャーゴロ。
7:ガルロボ 2ストライクと追い込まれた後の3球目、外角のストレートをとらえるも、ライトフライ。
・キューバ打線はセペダの2ランが飛び出し、1点差に詰め寄った。試合は、日本1点リードで9回へ。
9回表
・1点差に詰め寄られた日本は、途中出場の9番金城から。
9:金城 2ストライクと追い込まれた後の3球目、外角の変化球を引っ掛け、サードへのゴロ。しかし、サードの送球エラーで出塁 。無死の走者を出した。
1:川崎 初球、犠牲バントを狙うも、サードの好守備で二塁封殺。結果は犠牲バント失敗。1死一塁となった。
2:西岡 初球、プッシュバントを成功。セカンド内野安打となり、1死一、二塁。
3:イチロー 1ボールからの2球目、外角のカーブを引っ張り、ライト前ヒット! 二塁から川崎が生還し、1点を追加。
4:松中 1死ニ、三塁。敬遠四球で、1死満塁のチャンスを迎える。
後がないキューバはユネスキー・マヤに投手交代。日本ベンチは多村に代わり、準決勝の立役者、福留を代打に送る。
5:福留 2ストライクと追い込まれた後の3球目、外角のスライダーを流し打ち、レフト前タイムリーヒット。2者が生還し、2点を追加。日本はリードを4点に広げた。
6:里崎 1死一、二塁。2ストライク2ボールから粘った後の10球目、内角のカーブを見送り、四球で出塁した。
1死満塁となったところで、キューバはユリエスキ・ゴンザレスに継投する。
7:小笠原 1死満塁。1ストライク1ボールからの3球目、外角のスライダーを打ち上げるも、犠牲フライとなり、1点を追加した。
キューバは8番手、ヨンダー・マルティネスを投入。
8:今江 2死一、三塁。初球を積極的に狙うも、ショートゴロ。
・日本はこの回、猛打爆発で4点を追加。5点リードで、9回裏のキューバの攻撃に入る。
9回裏
・日本は、大塚が8回に続きマウンドに上がる。日本の守備は宮本が川崎に代わり、ショートに。レフトには多村に代わり、福留が入った。キューバは8番ペスタノから。
8:ペスタノ 初球、外角高めのストレートを打ち、左中間を破る二塁打。
9:ラミレス 無死二塁。2ストライクから粘った後の6球目、外角のストレートをとらえるも、ライトフライ。
1:パレット 1死三塁。1ストライク1ボールからの3球目、外角のスライダーを打ち、ショート内野安打。三塁走者が生還し、キューバは1点を返した。
2:エンリケス 2ストライク2ボールからの5球目、真ん中低めのスライダーに手を出し、空振り三振。
日本は一回、内野安打2本と四球で一死満塁とし、多村(横浜)が、押し出し死球で1点、二死後、小笠原(日本ハム)が四球を選んで押し出しで2点目。続く今江(ロッテ)が中前に2点適時打を放った。
日本は五回にも、先頭のイチロー(マリナーズ)が左翼線二塁打。松中(ソフトバンク)が右前打で続き無死一、三塁とし、多村の適時内野安打、一死後、小笠原の左犠飛で計2点を追加した。
先発の松坂(西武)は、初回、先頭のパレにソロ本塁打を浴びたが、その後はピンチをしのいで4回1失点とまずまず。しかし、五回裏から登板した2番手の渡辺俊(ロッテ)が、六回、川崎(ソフトバンク)の失策からつかまり、3連打を浴びて2点を献上。八回には3番手藤田(ロッテ)がセペダに2点本塁打を浴びて1点差に迫られ、この回途中から4番手大塚(レンジャーズ)を投入。
しかし、日本は九回、イチローの右前適時打、代打・福留(中日)の2点適時打などで大きな4点。その裏を大塚が1失点でしのいで逃げ切った。
イチロー 「信じられない…最高です」
「最高です。信じられない。ありがとう! 正直言って、こんなところに来られるとは具体的にイメージしてなかった。みんなすごい。本当にいいチームです。ダメ押しのタイムリー? まぁまぁ、それはいいですよ。たくさんの人が見てくれてると聞いていたし、日本の人も(球場に)たくさん来てくれて、力をもらいました。たくさんの人に野球がこんなにすばらしいと分かってもらえてうれしいです」
王監督 「こんな素晴らしい感激が味わえるとは……」
「私は現役の監督なので、こういう形でWBCの監督を任せてもらえるとは全然思っていませんでした。日ごろから熱烈な応援をしてくれているおかげで、この素晴らしい感激を味わえることができた。この喜びをファンのみなさまと分かち合いたい。ありがとう!」
長嶋氏「心から感動」 日本のWBC優勝でコメント
アテネ五輪日本代表監督を務めた長嶋茂雄氏(元巨人監督)が、巨人球団を通じて発表したコメント。
チームジャパンの皆様、おめでとう。ワールドチャンピオンとなった今、日本中の人々とともに、心から感動し喜んでおります。大リーグのスター選手も参加したこの大会で各国のナショナルチームは文字通り、死力を尽くして戦い、その中で日本が「チャンピオンカップ」を勝ち取ることができました。それは王監督に率いられた日本の野球が、世界の野球に変わったことを意味する価値のある勝利でしょう。選手の皆様はどうか、野球の楽しさ、素晴らしさを、これから多くの人たちに伝えていって下さい。
決勝戦の瞬間最高視聴率は56%
日本がキューバを破り初代王者となったワールド・ベースボール・クラシック(WBC、国・地域別対抗選)決勝戦の平均視聴率は43.4%(日本テレビ・関東地区)となり、現在の測定方法となった77年以降の野球中継で史上3番目の高さだったことが、ビデオリサーチの調べでわかった。過去最高は94年10月8日、最終戦に優勝争いがもつれこんだ中日対巨人戦の48.8%。関西地区の平均視聴率は40.3%だった。
瞬間最高視聴率は、優勝決定の瞬間の56.0%(関西52.8%)で、準決勝の50.3%(同47.7%)をさらに上回った。
同社によると、05年度のスポーツ中継の平均視聴率では、昨年6月、日本がサッカー・ワールドカップ出場を決めたアジア最終予選、北朝鮮戦と同率。19日にTBS系が中継した準決勝の韓国戦36.2%や、荒川静香選手が金メダルを獲得したトリノ五輪フィギュアスケート女子フリーの31.8%を大きく上回った。
日本テレビの中山良夫・スポーツセンター長は「国の威信とプライドをかけた真剣なプレーが高視聴率につながった。V戦士たちが各チームに戻り、必ずやプロ野球のすばらしい戦いぶりに還元してくれるでしょう」と喜びのコメントを出した。
イチロー、イメチェンでCM契約料3億円
日本をけん引したイチロー外野手(32=マリナーズ)に対し、広告業界の評価が大幅アップしている。イチローのCM契約料は現在、1本1億円(推定)。大手広告代理店の出演者を選ぶ部署の担当者は21日、「チームを盛り上げ、要所でしっかりと打ち、名実ともにまさにチームの顔だった。1本あたり2億5000万円〜3億円に跳ね上がるのは間違いない」と指摘した。
これまでのイチローのイメージは「孤高」や「クール」。それが今大会では一転、積極的にインタビューに応じ、喜怒哀楽を率直に表現した。韓国に敗れた時は「野球人生でもっとも屈辱的な日」、準決勝で勝った時は「本当に気持ちいいですね。本当にしゃくに障りましたからね」など、今までは想像もできないほど感情をむき出しにした言葉もあった。代理店関係者は「人間らしさが出て、身近に感じたファンが多い。間違いなく、CMのオファーが湯水のようにくる。CM界にまた、イチローブームがやってくる」とみる。
現在は日興コーディアル証券、ユンケルなどのCMに出演しているが、今後は信頼度と安定感、さわやかさのイメージが強まったことから「こだわりのある高級車」などが有力候補に挙がるとの声もある。CM界でも世界一の勢いだ。
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