三井物産は17日、全額出資子会社の保険代理店を通じ、犬や猫の医療費を負担する「ペット保険」を4月1日から販売すると発表した。マイクロチップで個体を識別する手法をペット保険として初めて採用。迷子になっても見つけやすいメリットが見込まれている。
「ペット保険」は欧州を拠点とする世界最大規模の保険・金融サービス会社、アリアンツグループの日本法人、アリアンツ火災海上保険(東京)との共同開発。同社は二月に、損害保険会社として初めてペット商品に関する金融庁の事業認可を受けた。対象は犬か猫で疾病、傷害の治療費とペットに起因した第三者への賠償責任を補償する。 標準的な保険料は犬で年間三万−八万五千六百円、猫で一万四千−三万八千円で、保険金は医療費実費の50%、70%、100%に分かれ、最大百万円が支払われる。すでにアリアンツグループは英国やオーストリアなどでペット保険を販売している。 識別方法として、加入者は個体情報の入ったチップをペットに埋め込んで専用機器で読み取るか、チップを埋め込まず顔写真で判断するかを選べる。チップ方式の場合、保険料を5%割り引く。チップは長さ一二ミリ、幅二ミリ。埋め込みには動物病院などでの措置が必要で、八千−一万円の費用がかかるという。