世界で最も有名な一枚の写真「ネス湖のネッシー」に隠された、壮大な感動秘話。映画「ウォーター・ホース」は、ネス湖に眠った、ひとりぼっちの二人の思いを描く。
ネッシー!実はサーカスの象?英国の研究者が新説! 英スコットランドのネス湖にすむとされる、謎の巨大生物「ネッシー」は、実はサーカス団の象が水浴びしていた姿だったと、同国の研究者でグラスゴー大学職員のニール・クラーク氏が唱えている。 博士によると、ネッシー目撃情報が相次ぎ出した1930年代初頭、旅回りのサーカス団がよくネス湖に立ち寄り、動物たちは休息を与えられた。そして、湖を泳ぐ象を周辺住民が「怪獣」と見間違えたのだという。 英BBCなどによると、クラーク氏は2年かけネッシーの謎を調査。それによると30年代の前半、ネス湖周辺ではよくサーカス興行が行われていた。同湖の岸辺にはよくサーカス団が休憩のために立ち寄り、団員は動物にリフレッシュさせるため頻繁に水浴びさせていた。正体不明の生物が写っている写真の、水上に出ている2個のコブは象の背中、首に見える部分は鼻によく似ているという。 同氏は「ネス湖周辺で当時、水浴びをしている動物を見るのは当たり前のことだったはず」としている。また、ほかの目撃情報の多くも、流木や波の見間違いとして説明がつくという。 ただし、サーカス団が旅回りをしなくなって以降の目撃情報については「象理論」では説明が付かず、謎の完全な解明にはまだまだ時間がかかりそうだ。 確かに、水面に突き出た長い鼻や頭と背中の2つのこぶは、従来の証拠写真に「そっくり」(博士)。サーカス団のオーナーは怪獣騒動に乗じて33年、「捕獲者に巨額の懸賞金を出す」と公言したらしい。 ネッシーといえば、1934年撮影の写真が60年後、おもちゃの潜水艦にヘビの模型を付けたトリックだったと判明。しかし、象説を唱える博士すら「ネス湖に“生き物”が棲んでいると固く信じている」というのだから、実在説は不滅?
世界一有名なネス湖のモンスター(Loch Ness Monster)ネッシー ネッシーの化石発見!? 正体は古代の海竜か? ネッシーの正体はいったいなんなのか。諸説ひしめくなか、2003年7月にネス湖畔で発見された化石が、「プレシオサウルスの生き残り説」の可能性を高めることとなった。ネス湖を散策していた男性が偶然発見したその化石は、スコットランド国際博物館の鑑定によって、プレシオサウルスのものと判明したのだ。 プレシオサウルスは約1億5000万年前の中世代ジュラ紀前期に棲息していた首長竜の一種で、体長は2〜5メートル。かつて海とつながっていたネス湖が、土地の隆起などによって環境に変化が生じた後も、それに順応して生き延びた生物、それがネッシーだと考えられているのである。 ほかにも、絶滅した古代生物の生き残りとみられる説はある。1768年以前には北太平洋のベーリング海に棲息していたといわれる海棲哺乳類のステラーカイギュウや、シカゴ大学の生物学教授ロイ・マッカル博士が提唱する古代両生類のエンボロメリ目有尾類などである。とくにマッカル博士の「エンボロメリ目有尾類説」は説得力のある新説として、今後注目を集めるものと思われる。 2001年6月26日、ウナギのように長い首を湖面に突き出したところを、プロ・カメラマンのジェームズ・ゲイリーが撮影。 もっと単純なところでは、巨大化したミミズ、カワウソ、アザラシ、鳥、オオウナギなどにはじまり、はては木片の誤認など、あらゆる仮説が取りざたされているが、いずれにしろネッシーの鮮明な姿がとらえられたとき、すべての謎が明らかになるに違いない。