Intel Corp.は、パソコンの起動時間を短縮する技術「Robson」の実演を行った。 RobsonはNAND型フラッシュ・メモリを使ったモジュール。ハード・ディスク装置からデータを読み込むかわりに,NAND型フラッシュ・メモリからデータを読み込むことで、より高速な起動が可能になるという。
RobsonはNAND型フラッシュ・メモリを使ったモジュール。ハード・ディスク装置からデータを読み込むかわりに、NAND型フラッシュ・メモリからデータを読み込むことで、より高速な起動が可能になるという。 実演ではRobsonを導入したノート・パソコンでは、未導入のノート・パソコンに比較してOSを起動するまでの時間を約1/3に短縮できることを示した。OSの起動だけでなく、アプリケーション・ソフト起動の高速化も可能になるという。 Intel社はRobsonを2007年前半に投入予定のノート・パソコンのプラットフォーム「Santa Rosa」から対応させる方針である。Santa Rosaは64ビットのデュアル・コア型マイクロプロセサ「Merom(開発コード名)」を使ったプラットフォーム。なおIntel社は今回,Santa RosaからMIMO技術を使った次世代高速無線LAN規格「IEEE802.11n」準拠の無線モジュール「Kedron(開発コード名)」を採用することも明らかにした。 次世代Centrino「Santa Rosa」の詳細が明らかに 次世代CentrinoにはデュアルコアモバイルCPU「Merom」や、NAND型フラッシュを使った高速起動技術「Robson」が含まれる。 次世代Centrinoはコードネームで「Santa Rosa」と呼ばれ、フラッシュメモリを使った高速起動技術を搭載する。米Intel幹部が3月7日、Intel Developer Forum(IDF)の基調講演で明らかにした。 同社コーポレートバイスプレジデントのショーン・マローニ氏によると、Santa Rosaは新しい「Core」アーキテクチャを採用したデュアルコアモバイルCPU「Merom」、改良版のグラフィックスチップセット「Crestline」、802.11n Wi-Fiアダプタ「Kedron」を含む。管理機能やセキュリティ機能も改良されるという。 またSanta Rosaは、NAND型フラッシュメモリを使って起動を高速化する「Robson」技術を搭載する。Robsonは、HDDから起動する代わりにフラッシュメモリからデータを読み込むことでノートPCやアプリケーションの起動を高速化するというもの。 Santa Rosaは2007年前半に登場し、Meromの最初のバージョンは現行のCentrino Duo向けに2006年年末商戦期に投入される見込み。 マローニ氏は携帯機器向けの次世代アプリケーションプロセッサ「Monahas」(コードネーム)についても語った。Monahasは現在、メーカー向けにサンプル出荷されている。これは第3世代のXScale技術を基盤とし、Wireless Intel SpeedStepなどの省電力技術を備える。 同氏はこのほかKedronおよび802.16e WiMAXの初の公開デモを行い、初のシングルチップマルチバンドWi-Fi/WiMAXチップ「Ofer」を披露した。Oferを搭載したノートPCは、Wi-FiとWiMAXネットワークに接続できる。さらに同氏は、Intelが今年後半にWiMAX PCMCIAカードを提供することも明らかにした。