2006年のF1世界選手権にロシア・チームとして参戦するミッドランドF1レーシングは、イギリス・シルバーストンにおいて、新体制及びニューマシン、ミッドランドMF1トヨタ『M16』を正式発表した。
MF1レーシングの母体となるミッドランド・グループは、当初2006年からのF1参戦を計画していたが、昨年1月にジョーダン・グランプリを買収する形でF1に初参戦。 初年度はアメリカGPの3位表彰台を含む12ポイントを獲得し、コンストラクターズ・ランキング9位の成績を残した。F1参戦2年目を迎える今季は、RAF(ロシア自動車連盟)からの公式ライセンス発給を受け、史上初のロシア・チーム“MF1レーシング”として、2006年F1世界選手権に参戦する。 チームの本拠地であるイギリス・シルバーストンで船出した新生MF1レーシングの代表、C.コレス氏は2006年の目標を「ライバルと比較して、一貫して目に見える進歩を遂げ、昨年記録した見事な信頼性を維持することだ」と掲げた。 一方、テクニカル・ディレクターとして、ニューマシン『M16』の制作の指揮を執ったジェイムス・キー氏は、印象的なグレー、レッド、ホワイトに彩られたマシンを前に「『M16』は完全に新しいマシンだ。メカニカル面、空力面、パッケージにおいてもだ。この先の開発についてもとても自信がある」と語った。 この日はすでに発表となっているクリスチャン・アルバースのチームメイトを昨年同チームでF1デビューを果たし、開幕以来16戦連続完走とルーキーとしての新記録を樹立したティアゴ・モンテイロが務めることが正式に発表された。 C.コレス氏は、「ティアゴとクリスチャンの2人は、ルーキーイヤーとなった2005年に顕著な働きをした。この2人のラインアップは強くて競争力があり、MF1レーシングの最初にシーズンに利益をもたらしてくれるだろう」と述べ、両レギュラードライバーに期待を寄せている。 またこの日は、元F1ドライバーの故マンフレッド・ヴィンケルホック氏の息子マークス・ヴィンケルホック、アドリアン・スティル、ローマン・ロシノフ、そしてジョルジョ・モンディーニが同チームのテストドライバーを務めることも併せて発表された。 ミッドランドMF1トヨタ『M16』は明日4日にシルバーストン・サーキット(1周5.141km)でシェークダウンされ、週明けの7日からスペイン・ヘレスで行なわれるF1合同テストに4日間の予定で参加。本格的なマシン開発プログラムをスタートさせる。