チーム マクラーレン メルセデスの2006年F1マシンであるMP4−21が、今日スペイン、バルセロナのサーキット デ カタロニアにおいてトラックデビューを果たした。MP4−21は基本的に新しいクルマであるが、ベーシックコンセプトはシーズン19戦中10勝を記録した2005年用マシン、MP4−20の発展型である。
テストドライバーのペドロ デ ラ ロサがMP4−21をドライブし、現地時間09時15分にインスタレーションラップを完了するためにガレージを離れた。ファン パブロ モントーヤが明日24日火曜日、そして25日水曜日にドライビングを引き継ぎ、1月26日木曜日と27日金曜日にはキミ ライコネンが彼のデビュー走行を行なう。ペドロとテストドライバー仲間であるゲイリー パフェは暫定仕様のMP4−20でチームのレースドライバーたちとともにテストを行ない、2月13日からはじまるヴァレンシアでのテストのどこかでニューマシンのシャーシ2がテストトラックに到着するまで、ミシュランタイヤ開発プログラムを継続する。 V10からV8へと変更された2006年のエンジンレギュレーション改訂が、全体的なデザインプロセスを支配した。MP4−21の方向性に関する研究は、チーム マクラーレン メルセデスが新しいV8、2.4リッターのパワープラントに関する考慮を開始し、2005年において2グランプリウィークエンドを走り切らなければならないことになった2004円8月に開始された。 メルセデスベンツFO108SV8はゼロからデザイン、組み立てが行なわれ、2005年6月15日にダイナモデビューを終えた後、同年9月13日にシルバーストンにおいて初走行を実施し、以下の制限にも従っている: ■ シリンダーのVアングルは90度に設定 ■ 以前はシリンダーをカバーし、5つのバルブを制限していただけだったものを、2つのインレットとエキゾーストバルブをそれぞれ最大限に使用 ■ 95キログラムの最小エンジン重量 ■ 90ミリメートルの最大シリンダーボア径 ■ エンジンの重心中心位置 ■ エンジンコンポーネンツ製造のための正確な合金定義 2004年10月、デザインチームは新しいレギュレーションによって冷却システム、空気とオイルの消費、燃料供給などの部分において開発の機会が与えられることを受け、改訂されるエンジンシステムコンセプトに関する研究を開始した。 エアロダイナミクスも早い段階から注目され、開発プログラムは2005年シーズンの4月に開始され、エアロスペックは10月下旬から11月上旬において設定された。照準が当てられたカギとなる部分は、クルマのリアをリパッキングすることによって小さくなったパワーユニットを最大限に活かす機会であった。さらに、ディフレクターを50mm上昇させなければならないレギュレーション変更は、MP4−21のエアロダイナミクスの重要性を証明するため、チーム マクラーレン メルセデス デザインチームによる革新的な解決策を要求するものとなった。 2005年5月、最初のトランスミッションとドライブトレインに関する仕事が開始され、翌月にはMP4−21の最初のスペックがデザインチームによって発表された。9月より製造が開始され、1ヶ月後にはシャーシの製造も開始された。 その他のカギとなるレギュレーション変更には、リア構造のクラッシュテスト負荷が50%向上されたことが含まれ、それによって必要なエネルギーを吸収するために複雑なコンポジット構造の開発が行なわれた。12月下旬に、MP4−21シャーシは最初のFIAクラッシュテストを完了した。 スポーツの面においては、新しい予選方式が生まれ、ピットストップ時のタイヤ交換が復活する。後者は12月から1月の今日までのおける集中的なウィンターテストスケジュールを通しての照準であり、チームはミシュランとともに2006年のための新しいコンパウンドとコンストラクションを開発するために仕事を行なっている。2005年12月の最終テストまでに、チーム マクラーレン メルセデスはメルセデスベンツV8エンジンとともに6000km以上をカバーしている。