「博士の愛した数式」は、作家・小川洋子さんの50万部を超えるベストセラー小説を原作に、『雨あがる』『阿弥陀堂だより』の小泉堯史監督が映画化した感動のヒューマンドラマ。その映画「博士の愛した数式」21日、初日を迎えた。
「博士の愛した数式」は、第1回本屋大賞に輝いた作家・小川洋子さん(43)の同名ベストセラーを映画化したが21日、公開された。舞台あいさつが行われた東京・銀座の「丸の内TOEI〈2〉」では、大雪にもかかわらず、徹夜組を含む約50人が早朝から列をつくり、初回は立ち見も出る盛況ぶり。 主演の寺尾聰(58)は感激の面持ちで、「決して派手な映画ではありませんが、友人、会社の仲間、同級生に『ぜひ、見てこいよ』とお口添え、お願いします」と満員の観客に訴えた。 映後に舞台あいさつがあるとはいえ、午前10時からの初回は360席がぎっしり。立ち見も含めれば400人近い観客が、映画の“門出”を祝福した。寺尾は「徹夜で来てくださったお客さんもいらっしゃると聞きました。後ろのドアが閉まらないくらい来てくださって、うれしく思います」と感激。都心では珍しい大雪にもかかわらず、劇場を訪れた観客に感謝の気持ちを表した。 あいさつに立った共演の深津絵里(33)、吉岡秀隆(35)、齋藤隆成(9つ)、浅丘ルリ子(65)、それに小泉監督も同じ気持ち。深津は「雪の中、とっても寒いと思うけど、この作品をこんなに見たいと思ってくれる方がいっぱいいて、胸がいっぱいです。きょうはいい思い出になりました」と語りかけた。