IBM PCの時代から続くレガシーなブートシーケンスとの訣別を宣言した。そもそもはIA-64プラットフォーム用に考え出されたものだが、現在ではIA-32ベースでも採用が進もうとしている。
しかし、EFIをサポートするOSは、Intel版Mac OS Xを除けば、Windowsでは、Windows 2003 Serverが対応しているものの、本格的なサポートは今年発売予定のWindows Vistaからになるようです。LinuxにはELILO(EFI LInux LOader)が開発されているものの、インストールの段階から対応しているディストリビューションはFedoraなど数種に過ぎない。
AppleからMac OS X以外のOSが動く/動かないに関する公式なコメントは一切出ていないが、Intel MacがEFIを採用している以上、プロテクトが施されていないかぎりEFI対応のOSをインストール可能なはず。Intel Macの実機も製品版のWindows Vistaも手元にない以上、言い切ることはできないが、理屈の上ではIntel MacでWindowsが走る可能性は高いのだ。
なお、EFIのフレームワークには、EFI未対応のOSを動作可能にするCSM(Compatibility Support Module)という機構が用意されている。このCSMがIntel Macに実装されているかどうかについては未確認のため、今後の検証をお待ちいただきたい。
Windows VistaならIntelベースMac上で動作可能!?
米国サンフランシスコで先週開催された「MacWorld Expo」で,米Appleのエグゼクティブが「Windows Vista」ならIntelベースの新「iMac」と「MacBook Pro」上で動作するだろうと認めた。しかしながらAppleは,新型Mac上でWindowsが動作することをサポートしたり推奨したりする考えはない。またMac OS XとWindowsを同一マシン上でデュアル・ブートさせたいユーザーは,いくつかの技術的なハードルに直面するだろう。
Appleのシニア・バイス・プレジデントであるPhil Schiller氏は先週,「私たちは(ユーザーが新型MacにWindowsをインストールしようとすることを)とがめ立てしない(We don't mind)。もし,われわれのハードウエアを愛しながらもWindows界に留まらざるを得ない人がいるのであれば,それは構わない」と語った。その一方で,AppleはユーザーがIntelベースのMac OS Xを標準的なPCにインストールしようとするのを認めていない。AppleがIntelベースのMac OS Xを単体で販売を始めるのは,2007年になるだろう。その単体OSの開発コード名は「Leopard」である。
Windows XPユーザーにとっては,解決しなければならない技術上の問題もある。IntelベースのMacは,新しいタイプのBIOSである「Extensible Firmware Interface(EFI)」を採用している。EFIは米Intelが開発したものだ。EFIは現在のところ,32ビット・バージョンのWindows XPに対応していない。しかしながら,積極的なハッカーたちが,Windows XPをインストールしたり,Windows XPとMac OS Xのデュアル・ブートを可能にしたりするようなOSブート・ローダーを開発する可能性もあるだろう。
Windows XPと異なり,Microsoftの次世代OSである「Windows Vista」は,EFIをネイティブでサポートする。よって,新型MacからMac OS Xを削除して,Windows Vistaをインストールすることは,比較的容易だろう。IntelベースのMacはIntelとカナダATI Technologiesの標準的なハードウエアを採用しているので,Windows VistaはIntelベースのMacで問題なく動作するはずだ。
問題が発生するのは,Windows VistaとMac OS Xのデュアル・ブート環境を1台のマシン上で構築する場合である。