彗星(すいせい)のちりを2年前に採取し、地球への帰還の旅を続けている米航空宇宙局(NASA)の探査機「スターダスト」が15日、7年の宇宙の旅から帰還する。 地球上空でちりを入れたカプセルを切り離し、米ユタ州の砂漠地帯に着地させる。彗星のちりを地球に持ち帰る試みは世界初。1000粒(計約1ミリグラム)ほどのちりが入っているとみられ、太陽系の成立や生命誕生の謎を解く手がかりになると期待されている。
探査機は99年2月に打ち上げられ、約5年かけて、地球から約3億9000万キロ離れた位置でビルト2彗星に約230キロまで接近。04年1月に彗星の核から噴出する「雲」の中を通り、ちりを採取した。この彗星は78年に発見され、核の直径は約5.4キロ。火星と木星の間を通り、約6.4年の周期で太陽を回っている。