「おれおれ詐欺」や「架空請求詐欺」は減少傾向だが、貸します詐欺は昨年6月以降急増。金融界は年度末の資金需要期をにらみ、新手の手口を封じ込めるため啓発活動をテコ入れする方針だ。
警察庁によると、昨年の被害累計は全国で9060件、なんと総額60億6173万円がだまし取られた。 「みずほセレクト」「三井住友総合信用」など実在しない大手金融機関に似せた都内の金融機関を名乗り、電話やダイレクトメールで勧誘する手口が一般的となっている。 融資を申し込むと、信用保証機関への手数料や債務データ消去などの名目で、融資前に数十万円を振り込むよう求められるケースが大半で、手数料を振り込んでも融資が行われることはなく、詐欺被害に気づくのが遅れる。 被害60億円超に急増−金融界、啓発強化へ 金融機関を装って低利融資すると偽り、保証金をだまし取る「融資保証金詐欺」(貸します詐欺)が全国で多発している。