インターネット草創期に痛みを数値化する手法として「1:鼻毛、2:鼻毛、34:鼻毛」と話題になった事があります。これは「鼻毛を抜くときの痛みを指数として数値化して、誰でも感じる痛みの基準値を設定する」と、いかにも正当な研究のような話でしたが、これはあくまでもデマ話とされてきいました。
最近になって、九州大学などの国際チームが「痛み」のメカニズム解明したと話題になりましたがさて・・・
手術の後遺症やがんの悪化で、神経が傷つけられたり圧迫されたりして起きる「神経因性疼痛(とうつう)」と呼ばれる痛みは、本来は神経細胞の活動を抑える物質が、逆に神経を異常に興奮させたために起きていたことを、九州大やカナダ・トロント大などの国際チームが突き止めた。 慢性的な痛みの治療法の解明につながる成果で英科学誌ネイチャー最新号に発表した。 痛みは、皮膚の末梢(まっしょう)神経から脊髄(せきずい)を経て、大脳皮質などの神経細胞に伝わり感じる。神経因性疼痛には、脳や脊髄にある「ミクログリア」という特殊な細胞が関係していることはわかっているが、痛みが起きる仕組みは謎だった。 九州大の井上和秀・教授(神経薬理学)らは、痛みと同様の刺激を与えたミクログリアをラットの脊髄に注入して反応を調べた。 その結果、通常なら神経細胞の興奮を抑えるGABAという神経伝達物質が、本来と逆の働きをして、神経を興奮しやすい状態にすることがわかった。 ミクログリアから出る脳由来神経栄養因子が関与しているとみられ、この因子を妨げる物質を入れると、GABAが神経を興奮させる働きは抑えられた。