NECは、パソコン(PC)のデータ処理能力を100倍程度に高めたり、携帯電話にPC並みの機能を持たせたりできる半導体技術を開発したそうですが、この技術が確立できれば、現在電気(電流波形)通信に頼っているCPU内の通信速度を発熱無く伝達できるようになりそうです。 LSI(大規模集積回路)内部の情報伝達手段を従来の「電流」から「光」に切り替える世界初の基礎技術といい、2015年の実用化を目指す。
LSIは、PCやデジタル家電の能力を左右する「演算」「記憶」などの機能を1個の半導体チップに詰め込んだ「心臓部」で、回路線幅を微細化する競争が世界的に繰り広げられている。 NECは、チップ内部で光信号を電気信号に高速で転換できる半導体素子の開発に成功し、併せてチップ上に光の「通路」を作る技術開発も進めている。家庭にも普及し始めた高速大容量の光ファイバー通信網を小さなチップ内部で実現するイメージだ。 こうした「光配線」のLSIなら、1本の通路に同時に約25種類のデータを送れる。速度も最先端LSIの金属配線の約4倍もあるため、PCが一度に処理できるデータ量を100倍に引き上げられる計算だ。 光配線には、電力消費量が少ないという利点もある。このため、携帯電話に搭載するLSIを光配線にして一気に高度化させ、PC並みの処理能力を持たせることも可能になるかもしれません。