生きた状態のまま長くは運べないスルメイカを、北海道・函館から、「活イカ」や「活締め」で首都圏へ出荷する方法が開発されつつあるそうです。 最近では、魚類だけではなくなんとイカの活締め技術は確立してきて、生きたまま運ぶ活イカも、来夏には商品化されそうだとしています。このポイントは、動きの激しいスルメイカをどうおとなしくさせるかだったのですが、はたして実現するのでしょうか。
スルメイカは九州付近から餌を追って北上し、。津軽海峡周辺では初夏からとれ、函館ではプリプリの歯ごたえで観光客の人気も高い。この「鮮度で首都圏へ」と、函館市にある北海道立工業技術センターを中心に、北海道大水産学部や地元水産会社、大手宅配会社が協力して研究に取り組んでいます。 タイや九州産のイカなどでも活魚輸送や活締めのものはあるが、生きたスルメイカを遠くへ運ぶのは難しい。外洋回遊性で運動や呼吸量が多く、かみ合ったり墨を吐いたりして、水質も悪化して長生きできない。 「水を運ぶ」というほど大量の水が必要で、水1トンで、他の魚の半分以下の20〜30キロ(100〜150ぱい程度)しか運べない。専用トラックで4〜5時間の札幌まで運ぶのがせいぜいだった。 グループは、冷蔵宅配便向けに、ビニールパックに1ぱいずつ入れる方法を試した。水温を5度に下げるとおとなしくなり、pH緩衝剤で水質悪化も抑えられることがわかった。最高56時間、生かすことができた。 同センターの吉野博之機械電子技術科長は「朝取れたイカを、その日のうちに東京の料理屋や小売店に並べたい」。輸送試験も続け、1〜2年で商品化を目指す。 一方、活締めは北大水産学部の協力で、頭に近い部位に刃物を入れて瞬間的に神経系を壊すことに成功。個体は死ぬが鮮度は落ちず、低温の海水に入れると24〜36時間、鮮度が保てる。締める部位と酸素濃度の工夫で特許を出願中だ。 イカの生態に詳しい北大水産学部の桜井泰憲教授は「旬のスルメイカを、生きのいいまま出荷できる。市場価値は高い」と期待する。 これには、イカ好き?お酒の肴にはイカと言う方々も期待していることでしょう。