英ハルガー社の受話器型アダプター「Pフォン」「デザイン・命」とでも呼びたくなるような家電製品や携帯電話関連グッズが続々と現れ始めた。「デザイン家電」という概念を飛び越えて「オモシロ家電」という感じだ。BluetoothやUSBを使って黒電話が携帯電話とコラボレーションする。開発者やクリエーターの遊び心が感じられる「作品」が目を引いている。
携帯電話を文字通り、「変身」させるアイデアグッズが英ハルガー社のレトロな受話器型アダプター「Pフォン」だ。昔懐かしい「黒電話」風のどっしりしたこしらえがどこか頼もしい。 最近の切り詰めた寸法の携帯電話では耳と口の距離にボディーの丈が届かず、通話する際にもどかしい思いをすることがある。しかし、本機は耳と口に当たる部分が20センチ余りも離れていて、相手の声がしっかり聞こえる。ヘッドホン端子にジャックを差し込むだけで使える。 使ってみると、今までよりも確かに聞き取りやすい。こんなに聞こえていなかったのか、とかえって驚かされるほどだ。「通話」という電話本来の役割に絞り込んだ単機能の設計思想がありがたい。小型化や多機能化が限界まで達しつつある昨今の携帯電話の意味を問い直すようなデザイン家電だ。 国内最大の商業デザインイベント「東京デザイナーズウィーク(TDW)2005」(11月2─6日 東京・神宮外苑)に同社はブースを構えた。内外約150社が選りすぐりのインテリアやプロダクト(工業)デザイン商品を持ち込んだ展示会「100%Design」でも同社のブースはひときわごった返していた。1個6000円の「Pフォン」をその場で買い求めるデザイン業界関係者らしき人も目に付いた。 この商品、実はおしゃれ感度の高い人たちの間では既に有名になりつつある。その発火点はファッション通が集まる高級セレクトショップだ。 ブースで見せてもらった日本での販売店一覧には「ルイ・ヴィトン」の表参道店内にある会員制ショップ「セリュックス」や、東京随一の先端的品ぞろえで知られる「ラブレス」(東京・南青山)などの名前が並んでいた。東芝のデザイン家電シリーズ「atehaca(アテハカ)」や、デザイン家電を企画・販売するリアル・フリート(同・渋谷)の「amadana(アマダナ)」ブランドの家電製品は以前からセレクトショップの店頭で売られているが、買い付けで世界を飛び回るトップバイヤーは海外のデザイン家電も見逃さなかったようだ。 ■ http://www.hulger.com/ ■携帯電話ハンズフリー(Bluetooth ヘッドセット)のオンラインショッピングはこちら!