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December 7, 2005 space
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ホログラフィックストレージ1枚で300GB 日立マクセル製品を発売

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情報ストレージメディアベンダーの日立マクセルが、同社初のホログラフィックストレージ製品を2006年9月に発売することを明らかにした。この製品は、300Gバイトの容量と、160Mbpsのスループットという性能を備え、Blu-ray Discの記録層が単層の場合25Gバイト、2層の場合50GバイトやHD-DVDのディスク容量を凌駕して、究極のディスクメディアに躍り出る。
 

hitachi_maxcel01.jpg

 

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 InPhase、ホログラフィックストレージを来年実用化へ
 
 ベル研究所からスピンアウトしたInPhaseは、大容量のホログラフィックストレージの製品化を実現しそうだ。
 
 ホログラフィックストレージの実用化は、Polaroidの科学者ピーター・J・バンヘーデン氏が1963年、データを3次元に保存するというアイデアを初めて思い付いて以来、常に追い求められてきた目標だ。だがInPhase Technologiesによれば、同社はようやく、この技術を商用化できそうな段階まで近づいたという。


 ホログラフィックストレージでは、感光効率の高いクリスタルを使って情報を格納する。また同技術では、ディスクの表面だけでなく、全体を使って情報を保存するため、DVDよりはるかに多くの情報を記憶することが可能だ。そのプロトタイプの外観は、フロッピーディスクに近い。
 
 
 ホログラフィックストレージは、メディアの表面だけでなく、メディア全体を使うことで、記録密度、コスト、およびデータ転送速度を飛躍的に前進させると見られている。またホログラフィックストレージは、メディアとヘッドが固定され、ディスクが非常にゆっくり回転するという点で、回転ディスク技術と異なる。実際、同社はRPM(1分間当たりの回転数)をスペックに含めてすらいない。また、こうした違いはホログラフィックストレージの信頼性を高める役割も果たしている。
 
 
 最初の製品となる130ミリディスクは、CD462枚分に相当する300Gバイトのデータを格納できると見られている。転送速度は毎秒20Mバイト。InPhaseによれば、このTapestryファミリーのドライブ容量は、2010年までに1枚のディスクで1.6Tバイトに達する見通しという。
 
 
  プロトタイプドライブでは、データは、2種類の成分の混じった、ライトワンスのInPhaseのTapestryフォトポリマー材に記録される。記録材は厚みが1.5ミリで、直径130ミリの2枚の透過型プラスチックディスク基板の間に挟まれている。InPhaseへの主要な出資者で、開発パートナーでもある日立マクセルは、この感光記録材向けの新しいカートリッジを設計、開発した。
  
 
 日立マクセルのシニアマーケティングマネジャーSteven Pofcherは、「ホログラフィックメディアは、小さくて比較的低コストのディスク1枚に、数百万ページ分の情報や高品位画像を格納することができる」と語っている。
 
 
 「MRI画像を含む個人の医療記録がすべて保存できたり、ネットワーク放送局のHDライブラリがすべて1枚のディスクに収まることを想像して欲しい。ホログラフィック技術ならいずれも可能だ。300ページある書籍を1枚のディスクに約50万冊保存できる大容量を誇っている」
 
 
 ホログラフィック記録技術では、信号光と参照光を使い、多数の3Dホログラフィックイメージとしてデータを保存する。日立マクセルによると、13cm径の光ディスク1枚で最大1億5000万ページを格納できるという。これはDVDの63倍以上の容量に相当する。
 
 
 Turner Entertainmentの放送技術担当バイスプレジデントRon Tarasoffは11月に入り、同社が5年以内に100ドル前後で容量1.6Tバイトのホログラフィックディスクを販売するという計画を明らかにした。
 
 
 「かなり低価格だ。初期バージョンでさえ1枚のディスクに300Gバイトの容量と、160Mbpsのデータスループットがある。相当な数値だ。これでランダムアクセスを実現すれば世界最高の媒体となる」
 
 
 同技術は血統も優れている。日立の子会社である日立マクセルは、LucentTechnologiesの子会社でホログラフィックメディアの開発を主導したInPhaseTechnologiesと提携している。
 
 
 プロトタイプドライブでは、100万ビット以上のデータが1ページに収められ、1ページは407ナノ(メートル)のレーザー光のフラッシュ1回で記録される。複数ページにわたるデータはブックと呼ばれ、ディスク上の1スポットに記録される。1つのブック位置には、約12Mバイトのデータを記録できる。
 
 
 またプロトタイプドライブには、自動のロード・アンロード機構、サーボシステム、ホログラフィック読み取り・書き込みヘッド、データチャンネル、電子装置など、すべてのドライブサブシステムが含まれる。メディアカートリッジは、アルプス電気がInPhaseのために設計、開発したメカニズムを使って、自動的にロード・アンロードされる。アルプス電気はInPhaseの出資者で、開発パートナーでもある。サーボシステムはInPhaseが設計、開発したもので、メディアの径方向の動作と回転動作、および参照光の角度を調節する。
 
 
 ホログラフィック読み取り・書き込みヘッドは、同システムの中心となる。最近の各種の光学デバイスで提供されている407ナノ(メートル)の青色レーザーが、大容量ホログラフィックストレージに必要となる波長を提供する。また、デジタルカメラで使用されるCCDと空間光変調器も、重要な成功要因となった。
 
 

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HOMENews BlogsDevice Science | December 7, 2005 |  twitter Livedoor Buzzurl はてな Yahoo!ブックマーク人が登録
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