ASUSTeK「A8N32-SLI DELUXE」“nVIDIA SLI”の本命マザー、これまでのnForce4 SLIはPCIe 16レーンをx8+x8というようにスプリットしてSLIを可能としてきた。x16の帯域幅をもつPCI Express x16スロットを2本搭載するASUSTeK製のSLI対応マザーボード2モデルが発売される。
2枚のグラフィックスカードを同時に用いて描画性能を向上させるNVIDIA SLI。このSLIには,一つだけ弱点となりえる仕様があった。それは、対応チップセットであるnForce4 SLIだ。nForce4 SLIの制約により、SLI動作時は,2本のPCI Express x16スロットを、それぞれPCI Express x8として利用する必要がある。 x8なので,グラフィックスカード1枚当たりのバス帯域幅は片方向2GB/s,双方向4GB/sで,PCI Express x16のちょうど半分。これが,ボトルネックとなる可能性があったのだ。これまでのベンチマークが示すとおり、このx8+x8のSLIも十分にパフォーマンスが高いわけだが、やはりx16のカードをx8モードで使うということは本来の帯域の半分、やはり100%の性能を出し切れていないのでは? というイメージもある。 現状のカードで実際にそこまで帯域をフル活用してはいないはずだが、以前FoxconnからnForce Professionalチップセットを搭載したPCIe x16フル SLI対応マザーが注目を集めていたことからも、これは実際にあるユーザーの声だろうと思う。 ■ A8N32-SLI Deluxe nForce4 SLIのボトルネックを解消したnForce4 SLI X16 この対策として登場したのがnForce4 SLI X16チップセットである。nForce4 SLI X16は2つのチップ(ASUS公式ではNVIDIA nForce SPP 100+NVIDIA nForce4 SLI)から構成される。ボードでは、ちょうどヒートシンクに隠れる形となっている。