インスタントメッセージング(IM)ソフトとして人気の高いフリーウエア「Gaim」の開発者の1人であるSean Egan氏が、GoogleのIMソフト「Google Talk」の開発に参加している。 Gaimは複数のIMネットワークと互換性があり、複数のIMサービスアカウントを単一のソフトで管理できるようにする。同氏の参加により、Google Talkでも同様の相互運用性が実現される可能性が出てきた。
Egan氏は、Googleに雇用され、1カ月半前からGoogle Talk開発チームに参加していることを、GaimのWebサイトの中で明らかにした。Google Talk開発の狙いについて同氏は、「可能な限りオープンな形でリアルタイム・コミュニケーションを実現すること」としている。 Google Talk開発チームの中では、Google Talkのすべての機能をほかのIMクライアントから利用しやすくする作業を進めており、現在はボイス機能を手がけているという。「近い将来、GaimやほかのクライアントとGoogle Talkのボイス機能の相互運用が実現すると期待してほしい」と述べている。 Gaimは現在、バージョン1.5が公開されている。AIM、ICQ(Oscarプロトコル)、MSN Messenger、Yahoo! Messenger、IRC、Jabber、Gadu-Gadu、SILC、GroupWise Messenger、ZephyrなどのIMネットワークと互換性があるが、機能はテキストチャットに限られる。 次のリリースは大幅に機能が追加され、対応プロトコルが増えるGaim 2.0.0になる予定だ。バージョン2.0の開発では、Gaimで音声やビデオをサポートするプロジェクト「Gaim-vv」の成果が統合される。これによりGoogle Talkのボイス機能、MSNやYahoo!の動画チャットなどに対応する計画だ。 米国では10月12日(現地時間)に、MicrosoftとYahoo!が「MSN Messenger」と「Yahoo! Messenger」の相互接続に向けて合意したことを発表しており、これまでIMユーザーがもっとも不満を感じていた"IMサービス間の垣根"が取り払われようとしている。