「ウォーリー」が新しくなって帰ってきた!20カ国・300万人以上が夢中になった、これまでの探し物に加え、あっと驚くしかけが満載。おなじみのウーフ、ウェンダ、まほうつかい、オズローが加わって一段とにぎやかに。
偶然にも絵本「ウォーリーをさがせ!」で有名なウォーリーが描かれたチップを発見した人がいます。彼は現在では自らのコレクションを集めたSilicon Zooサイトを運営する。
トランジスタと配線のなかにウォーリーの似顔絵だった。「Silicon Zoo」(半導体のジャングル)と呼ぶこのコレクションは、微少な自動車、恐竜、トリ、マンガのキャラクタ、結婚案内のデザインなど、現在100種類を超える写真が含まれている。 ウォーリーを見つけたことで、Davidsonや、そのほかの人々は、Hewlett-Packard(HP)のワークステーションやDigital EquipmentのVaxミニコンピュータを熱心に分解し始め、次々にキャラクターを見つけ出した。そして、Davidsonがこれらの写真をオンラインで公開すると、チップデザイナーたちが新しいサンプルを送ってきた。その多くは、答えを明らかにせず、Davidsonに作品を見つけさせようと挑戦するものだった。現在、同氏の手元には珍しい微少画像の描かれたチップが300種類以上もある。 ウォーリーの図柄の幅は、人毛の半径よりわずかに大きい程度だ。だが、作画意図や、高度なチップ製造技術によって進化し続ける微細化技術により、図柄の大きさにはかなりの幅がある。そして、これらを見つ出す難易度はその大きさに比例している。 「大小さまざまで、干し草の山の中から針を探すように難しいときもあれば、車を探すように簡単なときもある」(Davidson) ICチップに描かれた図柄には、独特の美しさがある。たとえば、Davidsonにとって最も印象的だった画像の1つは、北欧の神話に出てくるトールという雷神で、これは約1ミリと比較的大きい正方形のイメージで、HP製チップの端に描かれていた。この絵は、「沈み加工」と呼ばれるチップのレイヤ間を接続する微少線を使い、点描で描かれている。 しかしDavidsonによると、このように奇抜な芸術作品が原因で、大問題が発生するケースもあるという。 「これが間違いなく禁止行為であることは多くのチップデザイナーから聞いている。これで職を失った設計者もいる」(Davidson) 現在、チップには大規模で厳しい検査が実施されており、企業の上層部に気付かれずにイタズラ書きを忍び込ませることは不可能だ。「チップにドッグバートを忍び込ませても必ず見つかる」(Davidson) チップアートには30年を超える歴史がある。Silicon Zooにある初期の有名な作品としては、1960年代後半から1970年代前半にかけて、Texas Instruments(TI)製チップに描かれた、帆船、アポロの月面着陸船、テレビシリーズ「Star Trek」のU.S.S. Enterprise号がある。 Davidsonの見解では、HPのエンジニアが最も多くのシリコンアート作品を生み出したという。 ■ Silicon Zoo
■ 「ウォーリーをさがせ!」