現地時間午後2時、フェルナンド アロンソを先頭に18台がフォーメーションラップへと向かっていく。ミハエルとアルバース、さらにフォーメーションラップを終えてピットに戻ったジョーダンのナレイン カーティケヤンがピットスタートとなる。全車グリッドに整列。
スタート!アロンソがトップで1コーナーへ、ジャンカルロ フィジケラが2位を維持、それにマクラーレンのキミ ライコネンとファン パブロ モントーヤが続いている。ジェンソン バトンが5位へ後退し、デビッド クルサードが6位を維持している。
オープニングラップのオーダーは、1位アロンソ、2位フィジケラ、3位ライコネン、4位モントーヤ、5位バトン、6位クルサード、7位ルーベンス バリチェロ、8位ラルフ シューマッハ、9位マーク ウェーバー、10位ヤルノ トゥルーリ、11位フェリペ マッサ、12位佐藤 琢磨、13位クリスチャン クリエン、14位アントニオ ピッツォニア、15位ジャック ヴィルヌーヴ、16位ティエゴ モンテイロ、17位ミハエル シューマッハ、18位ロバート ドーンボス、19位クリスチャン アルバース、20位ナレイン カーティケヤンとなっている。
スタートで見事なジャンプアップを果たしたBARホンダの佐藤 琢磨だったが、ジャンプスタートの可能性があり、審議中となっている。
トップ4周目、佐藤 琢磨に対してドライブスルーペナルティが与えられる。これによって佐藤は最後尾まで転落となる。ルノーはアロンソがどんどん飛ばし、4周でフィジケラに対して5秒以上の差を築いていく。
10周目を終えた時点でルノーのフィジケラによるマクラーレン抑え込みは成功し、アロンソとフィジケラの差は11.2秒まで広がっている。11周目、アロンソが1分34秒168のファステストラップを記録。
ライコネンのペースが上がらず、フィジケラの後ろにくっつくことができていない。逆に、後ろのモントーヤがライコネンに対してプレッシャーをかけ始めている。13周目、アロンソが1分34秒000でファステストラップを更新。
17周目、上位陣ではまずレッドブルのデビッド クルサードが最初のピットストップへ。10位のトヨタ、ヤルノ トゥルーリもピットへ向かう。アロンソは34秒フラットのペースで飛ばし続け、フィジケラは約1秒遅いペースでマクラーレンを抑えていく。
ターン10の立ち上がりに落ちていた破片を右フロントタイヤで踏んでしまったモントーヤは、18周目の終わりにピットストップを行なう。ここでセーフティーカー導入の決断が下される!
一気にピットレーンが慌しくなる!アロンソ、フィジケラ、ライコネンも一斉にピットへ。フィジケラは7.9秒、ライコネンは10.0秒のピットストップとなったため、オーダーに変化はない。先ほどはタイヤ交換のためのピットストップだったため、モントーヤももう1度ピットへ。11.2秒の作業時間を費やす。ほとんどすべてのクルマがこのタイミングでピットストップを行なっている。
ターン10の排水溝のカバーがダメージを受けたことによるセーフティーカー導入であることが発表されている。セーフティーカーランニングでのオーダーは、1位アロンソ、2位フィジケラ、3位ライコネン、4位バリチェロ、5位ラルフ シューマッハ、6位ウェーバー、7位バトン、8位クルサード、9位マッサ、10位ミハエル シューマッハ、11位クリエン、12位ピッツォニア、13位ヴィルヌーヴ、14位モントーヤ、15位トゥルーリ、16位モントーヤ、17位佐藤、18位カーティケヤン、19位ドーンボス、そして20位のアルバースは1周遅れとなっている。
ヴィルヌーヴがセーフティーカーランニング中にコースを飛び出しているが、無事に隊列に戻っている。そして、なんとミハエル シューマッハが単独でスピンアウト!そのままマシンを降りて、2005年シーズン終了となってしまう。
24周目、セーフティーカーがピットに戻り、レースリスタートとなる!そのタイミングでモントーヤがピットに戻り、そのままガレージインとなってしまう!これによって、ルノーはコンストラクターズタイトルへ向けて大きく前進する形となった。
バックストレートエンドのヘアピンへのブレーキングでバランスを崩した佐藤がオーバーラン。ヴィルヌーヴの先行を許して16位へ後退。
28周目、バックストレートにおいてジョーダンのナレイン カーティケヤンが大クラッシュ!クルマが大破し、コース全体に破片が飛び散っている!これによって再びセーフティーカー導入となっている。カーティケヤンは無事で、自力でクルマから降りてコース脇へと歩いている。
アロンソ、フィジケラ、ライコネン、バリチェロ、ウェーバー、バトン、クルサード、ピッツォニア、トゥルーリ、ドーンボス、ヴィルヌーヴがピットへ、ラルフ シューマッハ、マッサ、クリエン、佐藤、モンテイロ、アルバースがピットに入らずストレートを通過している。事故現場は消化剤なども撒かれ、かなり激しい状況になっている。
セーフティーカーランニングでのオーダーは、1位アロンソ、2位ラルフ シューマッハ、3位マッサ、4位クリエン、5位ライコネン、6位フィジケラ、7位バリチェロ、8位佐藤、9位ウェーバー、10位モンテイロ、11位バトン、12位クルサード、13位トゥルーリ、14位ヴィルヌーヴ、15位ピッツォニア、16位ドーンボス、17位のアルバースは1周遅れとなっている。
セーフティーカー走行中のバックストレートにおいて、バトンがモンテイロの前に出てしまう。バトンはモンテイロに何らかの合図を送っているが、バトンが前に出たまま走行が続いていく。セーフティーカー導入の際にピットアウトしたバトンをモンテイロがかぶせる形になったため、その関係の順位変動と考えることができるかもしれない。
34周目、セーフティーカーがピットへ退き、レースがリスタートされる!8位の佐藤 琢磨が数コーナーを抜けたところでスローダウン!クルマがまったく加速せず、クルマをコース脇に止め、BARホンダでの最後のレースをリタイアで終えることとなる。琢磨2005年は厄年?早期に御祓いに行く必要があったのではないでしょうか?
バリチェロがウェーバー、バトン、クルサードを抑え込んでレースを続けていくが、ウェーバーもなかなかバリチェロをパスすることができない。
43周目、レッドブルのクリスチャン クリエンが1分33秒727のファステストラップを記録する。3位を走行していたマッサが最後のピットストップへ。
44周目のバックストレートエンドでバリチェロがハードブレーキングでタイヤスモークを上げながら守ろうとするが、止まり切れずにオーバーランとなり、ウェーバー、バトンの先行を許す。クルサードもそれに続こうとするが、バリチェロが必死に抑え込む。
45周目、アロンソが1分33秒536でファステストラップを更新する。クリエンが最後のストップへ。
クルサードを抑えていたバリチェロだが、次のラップのバックストレートでオーバーテイクを許してしまう。クリエンとマッサはともにウェーバーの前でコースに戻ることに成功している。
残り10周、バリチェロが最後のストップを行ない、4.4秒で作業を終えてコースへと戻る。次のラップには2位を走行していたトヨタのラルフ シューマッハもピットへ。4.7秒の作業時間でコースに戻り、クリエンの前で復帰している。
残り8周時点でのオーダーは、1位アロンソ、2位ライコネン(+13.1秒)、3位フィジケラ(+17.9秒)、4位ラルフ シューマッハ(+28.0秒)、5位クリエン(+32.4秒)、6位マッサ(+35.8秒)、7位ウェーバー(+36.3秒)、8位バトン(+39.7秒)、9位クルサード(+42.7秒)となっている。
セーフティーカー導入の際に必要以上にスローダウンして後方のクルマを抑え込んだルノーのジャンカルロ フィジケラに対して、レース後審議が行なわれると発表された。49周目、キミ ライコネンが1分33秒313のファステストラップを記録する。現在バトルが行なわれているのは6位争いのマッサとウェーバーである。
フィジケラに対してドライブスルーペナルティが与えられる。フィジケラは52周目にドライブスルーを敢行し、クリエンの前となる4位でコースに復帰している。
F1最終戦となるミナルディだが、バックストレートにおいてクリスチャン アルバースのクルマからナットが離脱していく。アルバースはピットに戻ってリタイアとなる。
54周目、ライコネンが1分33秒255でファステストラップを更新する。
ファイナルラップ。4位のフィジケラが3位のラルフに急接近する。2005年ワールドチャンピオンのフェルナンド アロンソが、タイトルをかけて争ったライバルのキミ ライコネンに対して7.6秒の差をつけ、上海の西日を受けながらシーズン終了を告げるチェッカーフラッグを目指していく。
チェッカー!フェルナンド アロンソがシーズン7勝目、ファイナルラップで1分33秒242のファステストラップを記録したキミ ライコネンが2位に続いた。3位にはトヨタのラルフ シューマッハが入って表彰台の一角を獲得、以下は4位ジャンカルロ フィジケラ、5位クリスチャン クリエン、6位フェリペ マッサ、7位マーク ウェーバー、8位ジェンソン バトンとなっている。完走扱い16台。
2005年のドライバーズチャンピオンは、最終戦において勝利することで、コンストラクターズチームタイトルも決定させた。フェルナンド アロンソ自信もシーズン7勝目を飾り、勝利数でキミ ライコネンと同じ数に並んだ。一方のライコネンも最終ラップまでファステストラップを記録し、静かに意地を見せたキミ ライコネン。最終戦を2位で終えたライコネンは、来季の逆襲を誓っている。
ラルフ トヨタにシーズンフィナーレの表彰台をプレゼント!!
中国での最終戦において、日本GPで達成できなかった表彰台を獲得したトヨタ。ラルフ シューマッハがトヨタチームに最高のシーズンエンドをプレゼントした。
Pos. ドライバー コンストラクターズ Time Points
1 F・アロンソ ルノー 1:39:53.618 10
2 K・ライコネン マクラーレン + 4.000 8
3 R・シューマッハ トヨタ + 25.003 6
4 G・フィジケラ ルノー + 26.001 5
5 C・クリエン レッドブル + 31.008 4
6 F・マッサ ザウバー + 36.004 3
7 M・ウェーバー ウィリアムズ + 36.008 2
8 J・バトン BAR + 41.002 1
9 D・クルサード レッドブル + 44.002 0
10 J・ヴィルヌーヴ ザウバー + 59.009 0
11 T・モンテイロ ジョーダン + 1:24.006 0
12 R・バリチェロ フェラーリ + 1:32.008 0
13 A・ピッツォニア ウィリアムズ + 1 laps 0
14 R・ドーンボス ミナルディ + 1 laps 0
15 J・トゥルーリ トヨタ + 1 laps 0
16 C・アルバース ミナルディ + 5 laps 0
Did not finish
17 佐藤 琢磨 BAR + 22 laps 0
18 N・カーティケヤン ジョーダン + 28 laps 0
19 J・P・モントーヤ マクラーレン + 32 laps 0
20 M・シューマッハ フェラーリ + 34 laps 0
昨年までの5年連続チャンピオン、ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)から史上最年少チャンピオン、アロンソへの世代交代となった今年のF1GP。その影には4度のエンジン交換による順位降格に泣かされたライコネンの存在も忘れられない。
昨年とは打って変わって不振の一年となった佐藤琢磨は来季新チームでの動向が注目される。第9戦アメリカGPでは前代未聞のミシュランタイヤ勢のレース・ボイコットなどもあり、今シーズンのF1GPは波乱に満ちた一年となったが、各チームはすでに来シーズンに向けて動き出している。
2006年F1世界選手権シリーズは来年の3月に、世界のどこかで開幕戦を迎える予定となっている。