2005年FIA F1世界選手権シリーズ第17戦ブラジルGPはインテルラゴスのホセ カルロス パーチェ サーキットにおいて決勝日を迎えた。 決勝レース直前の気温は24℃、路面温度23℃、まだまとまった雨は落ちてきておらず、各マシンはドライタイヤでのスタートということになる。ザウバーのジャック ヴィルヌーヴがパルクフェルメ規定違反となり、ピットレーンからのスタートとなる。
現地時間午後2時、タイトル獲得を目指すルノーのフェルナンド アロンソを先頭にフォーメーションラップがスタートする。11番手スタートのティエゴ モンテイロがフォーメーションラップを終えたところでピットに戻って再給油に備える。各マシンともに問題なくフォーメーションラップを終えてグリッドに整列。 スタート!アロンソがトップのまま1コーナーへ!ファン パブロ モントーヤが2番手を維持、ジャンカルロ フィジケラが3番手、キミ ライコネンが4番手で1コーナーを通過するが、バックストレートエンドでライコネンがフィジケラに仕掛けてパスしていく! 1コーナーにおいて後方でアントニオ ピッツォニアがクラッシュ!チームメイトのマーク ウェーバーやレッドブルのデビッド クルサードらと絡んでいる。このアクシデントでピッツォニアとクルサードがリタイア、セーフティーカーが導入されている。ミハエル シューマッハもセーフティーカー投入直前にフィジケラをパスしている。ウィリアムズのウェーバーはピットに戻ってガレージインとなっている。 セーフティーカー先導でのオーダーは、1位アロンソ、2位モントーヤ、3位ライコネン、4位ミハエル シューマッハ、5位フィジケラ、6位ジェンソン バトン、7位クリスチャン クリエン、8位ルーベンス バリチェロ、9位ラルフ シューマッハ、10位フェリペ マッサ、11位佐藤 琢磨となっている。 3周目、レースが再スタート!フィジケラが1コーナーでミハエルをオーバーテイク!さらに直後のバックストレートエンドにおいてモントーヤがアロンソをパスしてトップへ!ライコネンもアロンソへ急接近していく。 5周目、モントーヤが1分13秒867のファステストラップを記録してアロンソを引き離していく。しかし、次のラップにはアロンソが1分13秒746で離されまいと追いすがる。7周目には、モントーヤが返す刀で1分13秒160のファステストを塗り替える。さらにモントーヤは次のラップに1分13秒002を記録する。 14周目、ピットストレートエンドでトヨタのヤルノ トゥルーリがジョーダンのナレイン カーティケヤンをオーバーテイクして12位へ浮上。2位のアロンソがペースを上げ、ライコネンを引き離しながらモントーヤに近づいていく。 17周目、アロンソが1分12秒827のファステストラップを記録する。アロンソとライコネンの差は3.2秒まで広がっている。10位を走行していたザウバーのマッサが最初のピットストップを9.6秒で完了する。 後方ではミナルディのロバート ドーンボスがザウバーのジャック ヴィルヌーヴとピットストップを終えたフェリペ マッサを抑えている。もう1台のミナルディ、クリスチャン アルバースはドーンボスの5.8秒前方を走行している。そのアルバースが20周目に最初のピットストップへ。 21周目、モントーヤが1分12秒824でファステストラップを記録すると、すぐにアロンソが1分12秒653でそのタイムを更新する。ヴィルヌーヴが1コーナーでドーンボスをようやくパスしていく。 22周目、2位を走行していたアロンソが最初のピットストップへ。8.1秒で作業を終えて、バトンの後ろとなる6位でコースに戻る。次のラップにはチームメイトのフィジケラもピットストップを行ない、8.5秒で作業を終える。同じラップにはフェラーリのルーベンス バリチェロも8.6秒のストップを行なう。 24周目、6位を走行していたレッドブルのクリエンが最初のストップを10.1秒で終えていく。 26周目、3位走行中のミハエル シューマッハと4位走行中のバトン、そして7位だったラルフ シューマッハが最初のストップを終える。ミハエルは8.8秒で作業を終えて、フィジケラの前でコースに戻ることに成功する。27周目、モントーヤが1分12秒650のファステストラップを記録する。モントーヤとライコネンの差は5.0秒、ライコネンとアロンソとの差は29.6秒となっている。 28周目、トップ走行中のモントーヤが最初のストップへ。8.2秒で作業を終えてアロンソの前でコースに戻る。 ライコネンが反撃を開始する。29周目に1分12秒268のファステストラップを記録する。これによって2位のモントーヤとの差は20.4秒、3位のアロンソとの差は32.8秒に広がっている。 30周を終えてのオーダーは1位ライコネン、2位モントーヤ、3位アロンソ、4位ミハエル シューマッハ、5位フィジケラ、6位佐藤 琢磨、7位バトン、8位トゥルーリとなっている。ライコネン、佐藤、トゥルーリはまだストップを行なっていない。ウィリアムズのマーク ウェーバーはレースに復帰している。 31周目、マクラーレンのライコネンがピットストップへ。10.0秒で作業を終えて、モントーヤのすぐ後ろでコースに戻る。ライコネンはおそらく1ストップ作戦であると思われる。 32周目、9位に順位を落としたトヨタのトゥルーリが7.5秒で最初のストップを終える。35周目にはザウバーのヴィルヌーヴも唯一と思われるストップを完了する。ミナルディのドーンボスが白煙を上げながらピットへと戻り、そのままリタイアとなる。 37周目、6位を走行していたBARホンダの佐藤 琢磨が今日唯一のピットストップへ。11.7秒で作業を終えて、トゥルーリの前となる10位でコースに戻ることに成功する。 6位を争うバトンとバリチェロが超接近戦となっている。さらに8位のクリエンと9位のラルフも1秒以内の差でバトルとなっており、10位佐藤、11位トゥルーリ、12位マッサも連なっての走行となっている。 残り29周でのオーダーは、1位モントーヤ、2位ライコネン(+2.8秒)、3位アロンソ(+11.1秒)、4位ミハエル シューマッハ(+27.4秒)、5位フィジケラ(+29.6秒)、6位バトン(+52.2秒)、7位バリチェロ(+52.5秒)、8位クリエン(+60.4秒)、9位ラルフ シューマッハ(+61.4秒)、10位佐藤(+1ラップ)となっている。 44周目の1コーナーにおいて、バリチェロが来季のチームメイトをオーバーテイク!これで6位へ浮上する。 佐藤を先頭とする10位集団にヴィルヌーヴも接近し、4台が数珠繋ぎとなっている。5位のフィジケラが4位のミハエルに対して1秒以内のところまで急接近している。 残り24周、ザウバーのマッサが最後のピットストップへ。8.1秒で作業を終えてコースへ復帰する。次のラップには3位を走行中のアロンソがタイトルへ向けて今日最後のストップへ。7.6秒で作業を終えて、フィジケラの後ろの位置でコースへと戻る。その次の周にはチームメイトのフィジケラも6.8秒で最後のストップを終える。フィジケラはバリチェロの前でコースに戻っている。そのバリチェロも次のラップでピットストップを行ない、6.8秒でピットアウトする。 残り20周の時点でのオーダーは、1位モントーヤ、2位ライコネン(+4.2秒)、3位ミハエル シューマッハ(+33.6秒)、4位アロンソ(+39.0秒)、5位フィジケラ(+57.5秒)、6位バリチェロ(+62.2秒)、6位バトン(+64.4秒)、8位クリエン(+68.9秒)となっている。バリチェロはピットストップラップ、モントーヤ、ミハエル、バトン、クリエンはまだストップを残していると思われる。バリチェロはストップを完了してラルフの後ろとなる9位でコースに戻っている。 残り17周、トップ走行中のモントーヤが最後のピットストップへ。6.2秒で作業を終えて2位でコースへ戻る。フェラーリのミハエル シューマッハもピットストップを行ない、5.8秒で残りのレースへと戻る。佐藤を追撃していたトヨタのトゥルーリも最後のストップを完了している。レッドブルのクリエンも6.5秒で作業を終える。 ミハエルがピットストップを行なったことでアロンソが3位へ返り咲き、いよいよ史上最年少ワールドチャンピオン決定の瞬間が迫ってくる。 トップ残り15周、BARホンダのバトンとザウバーのヴィルヌーヴが最後のストップを行なう。バトンはバリチェロの後ろとなる8位でコースに戻っている。次のラップにはトヨタのラルフ シューマッハも5.4秒で最後のストップを終える。ラルフはバトンの後ろ、クリエンの前となる8位でコースに戻ることができている。 残り13周、開幕から16戦連続乾完走中のジョーダン、ティエゴ モンテイロのクルマが白煙を上げてスローダウンしている。1ストップかと思われたマクラーレンのライコネンがこの段階でピットストップへ。スプラッシュ アンド ゴーでピットアウトするが、モントーヤの先行を許してライコネンは2位へ後退する。モンテイロはリタイアに終わってしまった。 残り10周でのオーダーは、1位モントーヤ、2位ライコネン(+0.9秒)、3位アロンソ(+24.9秒)、4位ミハエル シューマッハ(+41.8秒)、5位フィジケラ(+47.1秒)、6位バリチェロ(+70.4秒)、7位バトン(+1ラップ)、8位ラルフ シューマッハ(+1ラップ)となっている。 残り5周、マクラーレンの2台は大幅にペースを落としてクルージングを行なっている。アロンソもしっかりと重要な3位のポジションを維持している。 ファイナルラップ。マクラーレンはオーダーを変えることなくチェッカーを目指す。そして、フェルナンド アロンソは初のワールドタイトルへ向けて最後のラップへと入っていく。 チェッカー!マクラーレンが1−2フィニッシュでファン パブロ モントーヤがブラジルでの2年連続勝利を達成
ファン パブロ モントーヤ 「とても楽しいレースだった。遂に1−2フィニッシュを達成することができたし、シーズン後半はとても力強かった。コンストラクターズのためにもこの結果を達成することができたのは良かったと思うよ」 「リスタートのときはフェルナンドが1コーナーでブレーキングを遅らせたから、次のコーナーにおいてパスすることができたから良かったよ」
「リスタートのときはフェルナンドが1コーナーでブレーキングを遅らせたから、次のコーナーにおいてパスすることができたから良かったよ」
そのときは遂にやってきた。史上最年少で世界の頂点に立ったフェルナンド アロンソは、チームの仲間たちとともにその喜びを解放した。彼はスペイン人初のF1ワールドチャンピオンとなり、歴史に大きな1ページを刻んだ。
フェルナンド アロンソ 「今は何も言うことができないくらい嬉しいよ。良いレースだったし、マクラーレンとの良い戦いだった。第2スティントと最後のスティントは自分のレースをコントロールすることに集中していた」 「第1スティントではファン パブロとキミとともに戦う力強いレースができた。最後の5周ではチームと雨が降るかもしれないという話をしていた。ミハエルも速くて終盤もモチヴェーションを持つことができたよ」 「このような達成は1人でできるものではない。F1に来る前にサポートしてくれた人たちやボクのスポンサー、ボクのキャリアに関わってくれたすべての人に感謝したい」
「第1スティントではファン パブロとキミとともに戦う力強いレースができた。最後の5周ではチームと雨が降るかもしれないという話をしていた。ミハエルも速くて終盤もモチヴェーションを持つことができたよ」
「このような達成は1人でできるものではない。F1に来る前にサポートしてくれた人たちやボクのスポンサー、ボクのキャリアに関わってくれたすべての人に感謝したい」
Pos. ドライバー コンストラクターズ Time Points 1 J・P・モントーヤ マクラーレン 1:29:20.400 10 2 K・ライコネン マクラーレン + 2.527 8 3 F・アロンソ ルノー + 24.840 6 4 M・シューマッハ フェラーリ + 35.668 5 5 G・フィジケラ ルノー + 40.218 4 6 R・バリチェロ フェラーリ + 1:09.173 3 7 J・バトン BAR + 1 laps 2 8 R・シューマッハ トヨタ + 1 laps 1 9 C・クリエン レッドブル + 1 laps 0 10 佐藤 琢磨 BAR + 1 laps 0 11 F・マッサ ザウバー + 1 laps 0 12 J・ヴィルヌーヴ ザウバー + 1 laps 0 13 J・トゥルーリ トヨタ + 2 laps 0 14 C・アルバース ミナルディ + 2 laps 0 15 N・カーティケヤン ジョーダン + 3 laps 0 Did not finish 16 T・モンテイロ ジョーダン + 16 laps 0 17 M・ウェーバー ウィリアムズ + 22 laps 0 18 R・ドーンボス ミナルディ + 37 laps 0 19 A・ピッツォニア ウィリアムズ + 71 laps 0 20 D・クルサード レッドブル + 71 laps 0