国連開発計画(UNDP)のケマル・デルビシュ総裁は26日、オスロで記者会見し、ことしの国民生活の豊かさを示す「人間開発指数」で、ノルウェーが5年連続の1位となると述べた。
日本などの順位については、9月7日に発表される2005年版の「人間開発報告書」の中で明らかになる予定。 人間開発指数は、平均寿命や就学率、1人当たり国内総生産(GDP)などから割り出す。2000年の1位はカナダだったが、01年からはノルウェーが首位を維持している。日本は昨年、5年連続の9位だった。
人間開発報告書は1990年に初めて発刊され、その中で開発援助の目的をひとりでも多くの人々が人間の尊厳にふさわしい生活ができる ように手助けすることであると位置付け、その上で国の開発の度合いを測定する尺度として、1人当たりのGDP、平均寿命、就学率を 基本要素として、これらを独自の数式に基づき人間開発指数として指数化したことに始まります。 以来、人間開発報告書は毎年異なる テーマの下に人間開発のあり方を問題提起し、国際社会の議論をリードしてきました。1992年にリオデジャネイロで 開催された国連環境会議をはじめ、1994年のカイロでの国際人口開発会議および1995年のコペンハーゲンでの社会開発サミット等 を通じて、人間開発という概念は国際的にも幅広く受け入れられ、今や定着した概念となりつつあります。
人間開発報告書はUNDPの委託を受けて、世界的に著名な経済学者や開発の専門家によって執筆されています。 報告書そのものは、UNDPの公式見解ではなく報告者の意見としての独立性が高いものとなっています。 1990年から1994年までは、人間開発という概念の生みの親といわれるマーブブル・ハク(Mahbub ul Haq) が報告書の作成に大きな役割を果たしました。
1994年からは日本語版も発行され、現在、人間開発報告書は12カ国語以上に翻訳され、毎年100カ国以上で発行されています。
■ 人間開発報告書(Human Development Report) 人間開発指数 ノルウェーが1位、日本は・・・ 人間開発指数 日本7位に浮上 2006年度版を国連開発計画が発表