ブルガリアからの報道によると同国中部ダベネで、約4200年前のトラキア人ものと見られる指輪など金細工製品1万5000点が発掘された。
発掘場所は、首都ソフィアの東約130キロ。金細工は、顕微鏡でも継ぎ目が見えないほどきれいに仕上げられており、このころすでに、微細な加工技術を有する青銅文明があったことをうかがわせている。 発掘は、農民が畑を耕していてたまたま金の装飾品を発見したのをきっかけに、同国の考古学者のチームが1年間かけて進めてきた。出土品はさらに増える見込みで、チームは「(ドイツ人考古学者の)シュリーマンが発掘した、金の出土品で有名なトロイ文明をしのぐ発見」と述べている。 ブルガリアは、ローマ帝国による支配を受ける紀元1世紀ごろまで勢力を張ったトラキア人が金細工を得意としたことで有名。発掘チームは、今回見つかった文明の担い手は、トラキア人の祖先だったとの見方を示している。