平原綾香が、11月2日に邦楽の名曲を歌ったカバーアルバム「From To」を発売することになった。
このアルバムは日本の名バラードといわれる、「いとしのエリー」「秋桜」など名バラード11曲を選曲。平原の圧倒的歌唱力で、名曲の魅力を再発見させてくれそう。その先行シングルとして、9月28日に「晩夏(ひとりの季節)」を発売。原曲を歌った松任谷由実(51)の夫、松任谷正隆氏(53)がプロデュースを務めることも話題になりそうだ。 平原が温かく、量感あふれる歌声で、日本の名バラードを後世に歌い継ぐ。彼女にとって初のカバー盤「From To」は、世代や時代を超えた名バラード11曲が並ぶ予定だ。 きっかけは、ファンからの熱烈オファーだった。デビュー以来、コンサートやテレビの音楽番組で平原がカバー曲を歌った際、毎回のように所属レコード会社に問い合わせの電話が寄せられていた。そのリクエストに応えるべく、企画がスタート。昭和50年代から最近の楽曲まで300曲を超える邦楽曲から、スタッフと平原が相談して絞り込み、11曲を歌うことになった。 現在決定しているのは8曲で、基本的にオリジナル曲に携わった人たちに、それぞれのプロデュースを依頼した。また、平原の美声を最大限引き出すため、シンプルなアレンジを心掛けてレコーディングが進められている。ただ、「なごり雪」だけは壮大なオーケストラをバックに歌い上げることになるという。 その中から「晩夏(ひとりの季節)」と「いのちの名前」が両A面で、先行シングルとして発売されることになった。「晩夏−」は、ユーミンが荒井由実名義で昭和51年に発売したアルバム「14番目の月」の収録曲で、知る人ぞ知る隠れた名曲。プロデュースはユーミンの夫、松任谷正隆氏が務め、今月初旬に行われた仮歌のレコーディングでは、ユーミンもわざわざ足を運んで平原の熱唱を見守った。 「いのち−」は、アニメ映画「千と千尋の神隠し」のテーマ曲で、平原が収録を切望した楽曲のひとつ。7月中旬に行われたレコーディングでは、作曲した久石譲(54)のピアノ伴奏だけで歌い上げた。息づかいまではっきりと聴こえた歌声は久石をうならせたという。 所属レコード会社では「平原の歌声を通して、曲の素晴らしさを改めて知ってもらえ、平原にとってもボーカリストとして成長できるチャンスになる」と、カバー盤の発売意義を強調していた。