マイクロソフトは、PCの健康管理サービス「Windows OneCare」の公開ベータテストを米国内限定で開始した。ウイルス対策、スパイウェア対策、ファイアウォール、脆弱性管理などのセキュリティ面のほか、PCの“健康”を保つための種々の機能を統合してサブスクリプション制サービスとして提供する。
このサービスは5月13日に発表された後、まず米Microsoftの従業員に対してテストを行ない、その後、米国内で公開ベータテストを開始するとしていた。 Windows OneCareをインストールすると、タスクバーに信号の色を模したアイコンが表示される。アイコンが青の時はPCが完全に健康な状態であることを示し、黄色の時は緊急な作業は必要ではないが、ゆとりがあるときに作業しなければならないことを示す。そしてアイコンが赤の場合は、PCが危険にさらされており直ちに作業しなければならないことを示している。 このアイコンをクリックするとWindows OneCareの画面が表示され、そこからすべての作業を行なうことができる。複数のソフトウェアやメニューを行き来する必要がないため、初心者でも容易にPC内の環境を健康な状態に保つことができるとしている。 Windows OneCareには上記のセキュリティ機能のほか、スケジュールに沿ってハードディスクのクリーンアップやデフラグ、ファイルの修復、重要なファイルのCDやDVDへの自動バックアップ、Windowsの種々のシステムのバックグラウンドアップデート機能などが組み込まれている。 今回のベータテストではウイルス対策機能のみが提供されていないようだ。Microsoftが将来、有償で提供するとしているウイルス対策サービスがまだ投入されていないことと何らかの関連があると思われる。 Windows OneCareが将来、日本を含む世界各国で提供されるかについては不明だ。とはいえ、複雑化するPCのセキュリティや安定性を初心者にも確保できるようにする作業にMicrosoftが取り組んでいることがわかる。