日本テレビは12日、インターネットを通じて自社の番組を有料で配信する会員制サービス「第2日本テレビ(仮称)」を今秋にも始めることを明らかにした。 ネットでの番組配信事業は、ヤフーなどネット関連企業が先行しているが、日テレは豊富な番組を持つ強みを生かして参入する。ライブドアと業務提携交渉中のフジテレビジョンも番組の配信事業を検討しており、民放キー局が相次いで参入する可能性がある。
日テレが配信するのは、すでに放送したバラエティーなど、出演者らの了承を受けた権利処理済みの番組が中心と見られる。料金や課金方法など詳細については検討中で、「1本15分程度を100円で流す」といった方法も考えられている。 民放ではメディアが多様化するなか、広告収入をテレビ放送だけに頼ることへの不安や発想の転換がここ数年起きている。今回の日本テレビの決定は家庭でもブロードバンド化が急速に進むなか、「放送と通信(ネット)の融合時代」を迎え、ネット配信でいち早く市場を確保する狙いがある。 ただ、著作権処理という膨大な作業が大きな壁になっている。番組に登場する俳優や歌手、タレント事務所といった権利関係団体との調整はやっと進み始めた段階だ。