2005年FIA F1世界選手権シリーズ第11戦イギリスGPは決勝日を迎え、レース開始直前の気温は27℃、路面温度は45℃、昨日までとは異なりかなり暑いコンディションとなった。シルバーストンの空は青く、雲のない絶好のレース日和となっている。
現地時間午後1時、ポールシッターのフェルナンド アロンソを先頭にフォーメーションラップが行なわれる。ところが、ホームストレートに戻ってきた佐藤 琢磨のBARホンダのクルマが突然ストップしてしまう。しかし、そのままレースはスタートへ進んでいってしまう。 スタート!アロンソと3番手スタートのファン パブロ モントーヤが並んで1コーナーへ!高速S字の手前でモントーヤがトップに躍り出る!3番手にはジェンソン バトンが続いている。ここでセーフティーカー導入! セーフティーカー先導中のオーダーは、1位ファン パブロ モントーヤ、2位フェルナンド アロンソ、3位ジェンソン バトン、4位ルーベンス バリチェロ、5位ジャンカルロ フィジケラ、6位ヤルノ トゥルーリ、7位ミハエル シューマッハ、8位キミ ライコネン、9位ラルフ シューマッハ、10位ジャック ヴィルヌーヴとなっている。 佐藤 琢磨が再給油を行なってピットアウトしていく。レースは3周目から再開! レースはほとんど動きがなく淡々と進んでいくが、後方ではレッドブルのクリスチャン クリエンがストウコーナーでワイドになってニック ハイドフェルドの先行を許す。アロンソがファステストラップを記録してモントーヤとの差を詰めていく。ライコネンもミハエルにプレッシャーを与えている。 11周目、ジョーダンのナレイン カーティケヤンがマシンを止めている。11周を終えたところでまずはレッドブルのクリエンが最初のピットストップへ。10.5秒でコースへ復帰。モントーヤもファステストを出してアロンソの追撃を許さない。 17周目、4位を走行していたルーベンス バリチェロが最初のピットストップへ。18周目、アロンソがファステストラップ1分21秒846を記録。モントーヤとの差を1秒以内にする。 19周目、中盤グループのニック ハイドフェルド、ジャック ヴィルヌーヴ、デビッド クルサードがピットストップへ。ザウバーはピット作業に手間取り、タイムをロスしてしまう。 次のラップには3位を走行していたBARホンダのジェンソン バトンがピットストップへ。ミハエルとライコネンの後ろでコースへ復帰。トヨタのヤルノ トゥルーリも同じタイミングでピットに入っている。アロンソが1分21秒761でファステストを更新。 チームメイトの次の周にはラルフ シューマッハが10.2秒で作業を終える。 22周目、トップ走行中のファン パブロ モントーヤが最初のピットストップへ。8.8秒でストップを終えてクリーンなポジションでコースへ復帰。一方のアロンソは周回遅れにやや引っかかっている。現在3番手のジャンカルロ フィジケラが1分21秒509でファステスト更新。後方ではヴィルヌーヴがアビーコーナーでクルサードをパスして14位へ。モントーヤの次のラップにアロンソも1回目のピットストップへ。9.2秒で作業を終えて、モントーヤの直後で復帰!フィジケラはさらに1分21秒344のファステストを記録。 24周目、ライコネンと争っていたミハエル シューマッハが最初のピットストップへ。8.7秒でピットアウト。モントーヤとアロンソの戦いは超接近戦へ!見た目上のトップに立っていたフィジケラが最初のストップを9.0秒で終える。まだピットストップを終えていないライコネンがモントーヤを援護射撃!26周目のストウコーナーでアロンソを一気にオーバーテイクして、暫定2位へ浮上! 26周目にライコネンが最初のピットストップへ。8.0秒で作業を終えてコースへ。 上位陣が1度目のピットストップを終えてのオーダーは、1位モントーヤ、2位アロンソ、3位フィジケラ、4位バトン、5位バリチェロ、6位ライコネン、7位ミハエル シューマッハ、8位トゥルーリ、9位ラルフ シューマッハとなっている。 32周目、ルーベンス バリチェロが6.3秒で2度目のピットストップを完了。3ストップ作戦であることが明らかに。チームメイトのミハエル シューマッハは2ストップ作戦を選択している模様。 現在コース上で接近しているのは12位争い。ハイドフェルド、ヴィルヌーヴ、クリエンが接近戦となっている。 37周目、ライコネンが1分21秒303のファステストラップを記録し、どんどん4位のバトンへと接近していく。後方で激しいバトルを繰り広げていたヴィルヌーヴとクリエンが同時ピットストップ。ライコネンは1分21秒205でファステストをさらに更新。ヴィルヌーヴがクリエンの前のままコースへ復帰。そしてチームメイトのモントーヤが1分20秒737でファステストを記録し、縮まりかけたアロンソとの差を再び広げていく。さらにモントーヤは41周目に1分20秒700を記録する。ライコネンは4位のバトンに急接近。 42周目、上位陣ではまずトヨタのトゥルーリが最後のピットストップへ。さらに、次のラップには4位のバトンがピットへ。8.0秒でコースへと復帰していく。44周目にはトップ走行中のモントーヤが6.6秒で最後のストップを終える。モントーヤに迫りたいアロンソだが、インフィールドセクションでバックマーカーのトゥルーリに引っかかり、大きくタイムをロスしてしまう。 45周目、ライコネンが6.0秒で最後のピットストップを終え、余裕を持ってバトンの前となる4番手に浮上する。3ストップ作戦のバリチェロも同じラップに6.2秒のストップを行なう。 46周目、ルノーはフィジケラが先にピットストップへ。7.3秒で作業を終えたが、先週末と同じようにまたしても最後のピットストップでエンジンがストールし、タイムをロスしてライコネンの先行を許してしまう。ミハエル シューマッハも最後のストップを5.6秒で終える。 47周目、トヨタのラルフ シューマッハが最後のストップを5.7秒で完了する。 49周目、暫定トップのアロンソが最後のピットストップへ。モントーヤとの位置関係が注目される。ルノーチームは4.9秒という見事な作業で送り出すが、モントーヤの前に出ることはできない。 すべてのドライバーがピットストップを終えて、残り10ラップでのオーダーは、1位モントーヤ、2位アロンソ、3位ライコネン、4位フィジケラ、5位バトン、6位ミハエル シューマッハ、7位バリチェロ、8位ラルフ シューマッハ、9位トゥルーリ、10位フェリペ マッサとなっている。 モントーヤとアロンソは1秒前後の差でレースを続けている。トップ残り7周で佐藤 琢磨がハンバーストレートでティエゴ モンテイロをパスして16位へ浮上。 ファイナルラップ。モントーヤがアロンソを2.1秒リードしたままチェッカーを目指す。
チェッカー!ファン パブロ モントーヤがマクラーレンチームで初優勝を達成、2位にはフェルナンド アロンソ、以下は3位キミ ライコネン、4位ジャンカルロ フィジケラ、5位ジェンソン バトン、6位ミハエル シューマッハ、7位ルーベンス バリチェロ、8位ラルフ シューマッハとなっている。ライコネンがファイナルラップに1分20秒502のファステストラップを記録。完走19台。 モントーヤ チームの地元で今季初優勝達成!! マクラーレンに移籍した今シーズン、目立った活躍がなかったファン パブロ モントーヤだったが、ようやくポディウムを、しかもその頂上を獲得した。これをきっかけに、モントーヤも優勝争いの常連となるのだろうか。
ファン パブロ モントーヤ 「昨日の予選は最初にコースに出なければならなかったから、たとえポテンシャルのあるクルマを持っていたとしても難しいものだった。スタートで前に出られたことが報われたね。レースの序盤はオーバーステアが出ていて、ハードにプッシュすることができなかった。タイヤも労わらなければならなかった。タイヤがダメになってしまったら終わりだからね。素晴らしい戦略だったし、フェルナンドもトラフィックに引っかかっていたから、十分なリードだった」 「(アロンソとのサイド バイ サイドの争いは)素晴らしいレースだったと思うよ。チームのみんなが素晴らしい仕事を行なってくれたし、本当に信じられない仲間だよ」 「チームのホームグランプリだったし、素晴らしいレースだった。あれほどたくさんの人々が来てくれていたもの信じられないことだった。とても満足しているよ」
「(アロンソとのサイド バイ サイドの争いは)素晴らしいレースだったと思うよ。チームのみんなが素晴らしい仕事を行なってくれたし、本当に信じられない仲間だよ」
「チームのホームグランプリだったし、素晴らしいレースだった。あれほどたくさんの人々が来てくれていたもの信じられないことだった。とても満足しているよ」
アロンソ ポイント争いにおいて価値ある2位表彰台 素晴らしいパフォーマンスを見せるマクラーレンのファン パブロ モントーヤの先行は許したものの、最大のライバルであるキミ ライコネンの前でフィニッシュしたフェルナンド アロンソは、チャンピオンシップにおけるリードを再び広げることに成功した。
フェルナンド アロンソ 「ファン パブロとボクとのとても接近した戦いだった。最初のピットストップで十分な給油を行なって、第2スティントではファン パブロよりも数周多く走ることができたし、良いギャップを保って追走していたから、作戦が機能すれば勝利する助けになるはずだったけど、トラフィックに引っかかってしまった。ヤルノにつかまって、彼のせいではないと思うけど、ブルーフラッグが出ていなかったのか彼に抑え込まれ、勝利をかけて戦っていたときだったから大きなロスになってしまった」 「2回目のピットストップの後は少しプッシュしていたけど、オーバーテイクが難しいことは分かっていた。ファン パブロとボクのペースはとても似ていたからね。キミはかなり後方にいたから2位のポジションを維持することができたし、シルバーストンでのこの結果はボクらにとっては願いが叶ったと言えるね」
「ファン パブロとボクとのとても接近した戦いだった。最初のピットストップで十分な給油を行なって、第2スティントではファン パブロよりも数周多く走ることができたし、良いギャップを保って追走していたから、作戦が機能すれば勝利する助けになるはずだったけど、トラフィックに引っかかってしまった。ヤルノにつかまって、彼のせいではないと思うけど、ブルーフラッグが出ていなかったのか彼に抑え込まれ、勝利をかけて戦っていたときだったから大きなロスになってしまった」
「2回目のピットストップの後は少しプッシュしていたけど、オーバーテイクが難しいことは分かっていた。ファン パブロとボクのペースはとても似ていたからね。キミはかなり後方にいたから2位のポジションを維持することができたし、シルバーストンでのこの結果はボクらにとっては願いが叶ったと言えるね」
エンジン交換の代償は大きく、勝てたはずのレースを再び落とすことになったキミ ライコネン。アロンソの後ろでのフィニッシュではポイント差を縮めることはできず、再びギャップが2ポイント広がってしまった。その苛立ちをぶつけるかのように、ライコネンはファイナルラップにファステストラップを記録して見せた。
キミ ライコネン 「ミハエルにかなり接近することができたんたけど、抜き去るまでに十分に接近することができなかった。でも、3位で表彰台を得ることができたからチームにとっては良かったんじゃないかな」 「通常の状況でレースをしていれば違った結果になったと思うけど、ボクらはこの状況の中でベストを尽くしたし、チームは良いクルマに仕上げてくれた」
「通常の状況でレースをしていれば違った結果になったと思うけど、ボクらはこの状況の中でベストを尽くしたし、チームは良いクルマに仕上げてくれた」
Pos. ドライバー コンストラクターズ Time Points 1 J・P・モントーヤ マクラーレン 1:24:29.588 10 2 F・アロンソ ルノー + 2.739 8 3 K・ライコネン マクラーレン + 14.436 6 4 G・フィジケラ ルノー + 17.914 5 5 J・バトン BAR + 40.264 4 6 M・シューマッハ フェラーリ + 1:15.322 3 7 R・バリチェロ フェラーリ + 1:16.567 2 8 R・シューマッハ トヨタ + 1:19.212 1 9 J・トゥルーリ トヨタ + 1:20.851 0 10 F・マッサ ザウバー + 1 laps 0 11 M・ウェーバー ウィリアムズ + 1 laps 0 12 N・ハイドフェルド ウィリアムズ + 1 laps 0 13 D・クルサード レッドブル + 1 laps 0 14 J・ヴィルヌーヴ ザウバー + 1 laps 0 15 C・クリエン レッドブル + 1 laps 0 16 佐藤 琢磨 BAR + 2 laps 0 17 T・モンテイロ ジョーダン + 2 laps 0 18 C・アルバース ミナルディ + 3 laps 0 19 P・フリーザッハー ミナルディ + 4 laps 0 Did not finish 20 N・カーティケヤン ジョーダン + 50 laps 0