“オタク知識度”を認定する「第1回全国統一オタク検定試験」が来月実施されることが4日、分かった。 アニメ、ゲーム、同人誌など東京・秋葉原で人気の“アキバ系”ジャンルに関する設問を中心に出題され、合格者には認定証を発行する予定だ。オタクビジネス市場が急拡大する中、異例のオタク査定試験となるだけに、すでに大反響。主催の同人系情報誌は「21世紀を担う『オタクエリート』の育成が目的」と大まじめだ。
「第1回全国統一オタク検定試験」は、同人誌やアニメ、ゲームなどのオタク文化を扱う情報誌「マガジン・エルフィックス」(ビブロス刊)が主催。問題は8月5日発売の同誌「Vol・005」号(定価580円)の付録として発表され、大学入試を思わせる16ページ前後の本格的冊子になる予定だ。 設問は、選択肢形式などの50問程度になる見込み。同誌に付いている解答用はがきに答えを書いて主催者側に送付すればエントリー完了。採点の結果、同誌が成績上位者を「合格者」として同誌10月5日発売号で発表し、認定証も発行するという。同誌を購入すれば、参加制限は特にない。 オタクには鉄道、プロレスなど多数のジャンルがあるが、第1回試験では同人誌、ゲーム、アニメ、コミックマーケット(コミケ)など、秋葉原などで人気の「アキバ系」ジャンルに関する設問が中心となる。同誌編集部は「今やオタクは日本が世界に誇る文化。新世紀は『オタクの時代』と言っても過言ではない。正しく美しいオタク知識を身に付けた人物『オタクエリート』の育成とオタク文化の発展を目的として、開催することにした」と実施理由を説明した。 問題は、同誌編集部が、有名アニメ・同人誌サークルなどの協力を得て作成。4月発売号の同誌では「模擬試験」として例題を掲載した。そこでは「家庭用ゲーム機概論」「コミケ概論」などといった異色の“科目”に分かれ、過去のコミケのサークル参加数推移グラフを掲載した上で「グラフ中の『ア』の部分では参加サークル数が激しく変化している。理由を1行程度で述べなさい」などの“一般市民”にはさっぱり分からない難問が並んでいる。 すでに反響も大きい。6月下旬ごろから、秋葉原では有名同人誌店などで告知ポスターを掲示しており話題に。また「OTAK」という通称名のサイトも立ち上げている。「反響の大きさに驚いている。『OTAK』サイトは1日で1万以上のアクセス数の日もあるほど」(同誌)。同誌では「反響次第で、今後は会場やネット上で同時に試験を行うことも視野に入れている」と話している。果たして「オタクエリート」の登竜門となるか注目だ。