Microsoftは8日、ローカル検索サービス「ウィンドウズ・ライブ・ローカル:Windows Live Local」のベータ版を公開したが、これは7月に公開した「MSN Virtual Earth」から名称を変更して、斜め45度から町並みの航空写真の「バードアイ機能」などを追加した。 いよいよMSNの名称が薄く消えかかってきました。
Windows Live Localは、ブラウザ上でスクロール可能な地図や衛星画像の表示と、店舗などの地域情報の検索を提供するサービスで、グーグルマップス&ローカルに対抗したサービスとして、2005年5月にアナウンスされ、7月からベータ公開されていた。 今回、サービスの名称変更と共に新たに追加機能として、低空飛行する飛行機から撮影した町並みを、45度の角度から眺めることができる「bird's eye」が追加された。方角や表示倍率なども変更可能で、ニューヨーク、サンフランシスコ、ボストン、シアトル、ラスベガスなど、米国の人口の25%をカバーするエリアで提供される。 ■ Windows Live Local http://local.live.com/ MSN Virtual Earth マイクロソフトもマップ地図 サービスに参入:2005-07-20 このほか、ユーザーが地図上に注釈を加えるなどして地図をカスタマイズし、メールなどで別のユーザーに送信できる機能も提供する。
MSN Virtual Earthをマイクロソフトが衛星写真検索サービスと地理情報サービスに関するイベント「Where 2.0」で衛星で撮影した写真を用いた地域情報の検索サービスを公の場で初めて実演した。
MSN Virtual Earth は、2005年5月開催のイベントでMicrosoft社のChairman兼Chief Software ArchitectのBill Gates氏が明らかにしたサービスで、無料で提供する予定。これに似たサービス「Google Earth」をGoogle Inc.発表したばかりで、大手検索エンジンの間で地理情報サービスの競争が始まりそうだ。 基本的にMSN Virtual Earthは、地域に関連する情報,たとえば店の情報を検索して、検索結果を衛星写真上に表示するサービス。Where 2.0の実演では、米シアトル市の衛星写真を見ながらレストランや喫茶店,映画館の情報を検索・表示してみせた。ユーザーは、「scratch pad」という機能により検索結果を保存できる。ユーザが保存した写真と検索結果の情報を、電子メールで他のユーザに送ることができる。このほか、ユーザのブログや個人情報を保存するサービス「MSN Spaces」と連携することも可能。 専用ソフトウエアは不要
MSN Virtual EarthとGoogle Earthの大きな違いは、Google Earthでは操作のために専用クライアント・ソフトウエアが不可欠なのに対し、MSN Virtual Earthはプラグインが不要であること。 Microsoft社の「Internet Explorer」や、オープンソースのWWWブラウザ「Firefox」だけで操作できる。Microsoft社によると、MSN Virtual Earthは「AJAX」(Asynchronous JavaScript and XML)技術を利用して映像を管理するという。 MSN Virtual Earthの正式な公開は2005年夏の予定で、その時点では米国内の情報のみを提供する。他の国の情報にも対応する予定だが、具体的なスケジュールは決めていないという。 「MSN Virtual Earth」に15メートル解像度の衛星画像提供 Harris Corporationが保有している15メートル解像度の地球衛星画像をMicrosoftにライセンス提供すると発表した。 この衛星画像データは、Harrisが「15-meter Globe Dataset」と呼んでいるものだ。実際の地球と同じ色を表現できるようトーンバランスを調整しているため、高度なシミュレーションや飛行訓練などのクリティカルな用途にも使用できるという。Harrisは軍や政府が利用する情報システムなどの開発を行なっている。 Microsoftはこの衛星画像データを「MSN Virtual Earth」や、その上で動作する「Windows Live Local」の将来のバージョンで使用したい考えだ。現時点でMSN Virtual Earthは米国内の衛星画像のみを提供しており、地球のほぼ全域をカバーしている「Google Earth」や「Google Maps」などに比べて提供データ量で劣っている。 現時点でMicrosoftがライセンスを受けたのが特定の地域のデータなのか、あるいは全地球規模のデータなのかは明らかになっていないが、Harrisの15-meter Globe Datasetにより、全地球規模の衛星画像をMSN Virtual Earthを通じて提供する道が開けたことになる。 Microsoftが「MSN Virtual Earth」、IPアドレスで位置情報も取得可能
Virtual Earthでは、ドラッグ&ドロップで地図をスクロール可能で、航空写真による地図情報も参照できる。検索した地点のアイコンをクリックすると、住所などの情報がバルーン表示されるなど、「Google Maps」を意識したサービスだと言える。 無料の専用プラグイン「Microsoft Local Finder」をインストールする必要があるが、接続しているアクセスポイントのIPアドレスから現在地を特定する機能「Locate Me」を搭載。例えば、無線LAN搭載のノートPCで公衆無線LANなどを利用している場合に、現在地がわかるという。 検索結果の名称や住所、説明などを保存する「Scratch Pad」も用意。Scratch Padをメールで送信したり、MSN Spaceのブログに投稿もできる。さらに、同じキーワードで定期的に検索するユーザーや、特定の検索結果を共有したいユーザー向けに、検索結果などを保存したURLを作成する「Permalink」も提供している。このほか、「Yellow page」のディレクトリを統合し、Virtual Earthのフィードバックを送信できる「Community Link」も用意している。 Microsoftによれば、Virtual EarthはMSN Searchのローカル検索機能、マップポイント技術、TerraServer-USAの航空写真を統合したもの。2005年後半には次期ベータ版の提供も予定しており、Pictometry Internationalからライセンス提供を受けた、都市や建物を俯瞰するバードビューの画像も提供する予定だという。 ■ MSN Virtual Earth Webサイト
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