ニューヨーク州のジョージ・パタキ知事、マイケル・ブルームバーグ市長、世界貿易センタービル(WTC)のデベロッパー、ラリー・シルバースタイン氏と、建築家のデビッド・チャイルド氏は6月29日、WTC跡地に建設するフリーダム・タワーの設計案を改めて公表した。
修正された設計案は、ビルの安全性を大幅に改善した。ウエスト・ストリートから平均27mセットバックし、元のツインタワーと同じ約60mの正方形の下層部の上に高さ1776フィート(約540m)の塔がそびえたつ。
パタキ知事は新しいデザインについて、「チャイルド氏は世界最高水準の安全性というほとんど不可能に近い難題を見事に解決した」とたたえた。 タワーは、下層部の基壇が立方体で、中ほどでは正八角形の平面を持つ。崩壊した2本のタワーの高さである約414mと約416mの位置に展望台が設けられている。フリーダムタワーは、24万m2のオフィススペース、アメニティ施設、レストラン、地下のショッピング施設、地下鉄へのアクセスなど、オリジナルの案のプログラムをそのまま引き継ぐ。
基礎の建設は2006年の第一四半期に始まる予定。2007年には地上部の鉄骨が建ち上がり始め、2009年までに頂部に達する。供用開始は2010年の予定。南マンハッタン開発公社(LMDC)の試算によると、WTCの再建によって、ニューヨーク市には13年間の間、毎年1500万ドルの経済価値と8000人の雇用が創出される。 『関連サイト』 LMDCの発表資料