海上保安庁の潜水士を描く「海猿」がフジテレビでドラマ化。先の制作発表で注目されたのは主演の伊藤英明(29)。人気絶頂のタレント、山田優(20)との熱愛交際が写真誌にスクープされたばかり。これまでも、女子アナ界一のアイドル、中野美奈子フジテレビアナ(25)、女優の水野美紀(30)ら旬の女性たちとの交際が報道されたモテ男だが…。
イケメン伊藤英明交際が短期間なワケ…業界裏話? 「交際発覚と同時に別れを切り出した山田のように、女性が去ることも多い。早口で、話の内容があまりおもしろくない」とスポーツ紙記者。また、「おどおどしたところがあり頼りない印象を受ける」(PR会社の女性)と芳しくない評判も。 イケメン中のイケメンの伊藤だが、素顔はとてもオシャベリで、外見と違う親しみやすさがモテた理由か。海猿で共演する加藤あい(22)も伊藤について「ホント、よくしゃべるんですヨ」と証言する。
海猿 第一話 「運命の幕開け」 発表会見では、時任三郎(47)、仲村トオル(39)らの出演者が堂々としているのに対し、視線をキョロキョロさせて「アガッてます」と発言した伊藤。男はやっぱり、顔より中身だ。 仙崎大輔(伊藤英明)は海上保安庁、第七管区・福岡海上保安部に所属する経験1年の新米潜水士。健康食品会社の営業マンから転職したが、まだ一度も人命救助の経験は無く、地味な仕事の毎日だ。そんなある日、大輔は辞令を言い渡される。第三管区・横浜海上保安部への異動だった。大輔はすぐに伊沢環菜(加藤あい)に携帯電話をかける。環菜は、潜水士訓練生の時に知り合った、大輔にとっては"恋人"だ。 しかし、新米服飾デザイナーの環菜は大輔が横浜に異動すると聞いて驚く。ちょうど環菜の引っ越しを手伝いに来ていた友人の光森千佳(佐藤仁美)が問いただすと、「友達が横浜に来るんです・・・」と、困っている様子だ。 保安官行きつけのダイニングバー『オーシャンズ』で大輔の歓迎会が開かれた。帰国子女のウエイトレス・星野怜(臼田あさ美)が人気。そんな中、大輔の恋人の話になり、大輔は得意げに環菜というステディな恋人がいると自慢する。するとあたたかい雰囲気の歓迎会は即終了し、女性に縁がない乗組員から手荒い歓迎の「懸垂」をやらされてしまう。 まったく同じ時、環菜は千佳に大輔のことを説明していた。実は、この1年間に1度しか顔を見ない程度の大輔の存在は、環菜にとって"メル友"関係というのが本当のところ。そんなことを言っている環菜の横に怜が現れる……つまり、そこは『オーシャンズ』だった!マスターの肥後大作(伊武雅刀)が目で指し示した先を見ると、そこには店内で懸垂をさせられている大輔が!大輔は、環菜を見つけると大喜びで仲間に自慢気に紹介する。大輔の一方的な想いに、ほうほうの体で店を出る環菜。そして、外の階段を昇って…実は、環菜が引っ越した自宅は海保の溜まり場である『オーシャンズ』の上階だったのだ。 横浜に赴任した大輔が配属されたのは巡視船『ながれ』。第七管区時代より、はるかに古く小さい船に、ややがっかりの大輔を、船上で掃除をしていた軽いノリの主計士・吉岡哲也(佐藤隆太)が出迎える。早速、船長の勝田孝太郎(夏八木勲)が大輔を乗組員に紹介。勝田は『ながれ』を分身と言うほど、筋金の入った保安官だった。また、大輔には池澤真樹(仲村トオル)がバディと紹介される。池澤は極めて無口で、取り付く島も無い男だった。 大輔が『ながれ』に戻ると、池澤が黙々とトレーニングしていた。うるさく喋りかける大輔に機嫌を損ねた池澤は、大輔にバディとしての握手を求められると「俺がお前に助けられることは無い」と苦笑して去る。吉岡によると、池澤は特救隊員で特修科期間だけ『ながれ』にいるのだった。 その夜、天候が荒れ、遭難が発生した。三浦半島沖でタンカー"エイジアントリップ号"の座礁による転覆である。『ながれ』に緊急出航命令が発せられた。現場に到着すると、タンカーはすでに沈没、乗組員2人が行方不明。池澤と大輔は、船内の調査救助に当たることになった。緊張で呼吸の荒くなる大輔。落ち着きはらい、的確に準備を整える池澤。二人は暗闇の海に飛び込む。 大輔と池澤は、船内に取り残された2人を発見。一人は、年かさの船長で、もう一人は若い船員だった。池澤は、若い船員から救助することを大輔に指示。若い船員を助けて欲しいと頼む船長に、池澤は「約束は出来ない」と答える。池澤が潜ると、船長は同じ事を大輔に話す。大輔は、絶対に助けると約束して池澤の後に続いた。 『ながれ』に戻った大輔は、初めて人命救助したことに喜びを隠せない。だが、続いて行われた捜索で、船長の姿はなく…。
発表会見では、時任三郎(47)、仲村トオル(39)らの出演者が堂々としているのに対し、視線をキョロキョロさせて「アガッてます」と発言した伊藤。男はやっぱり、顔より中身だ。 仙崎大輔(伊藤英明)は海上保安庁、第七管区・福岡海上保安部に所属する経験1年の新米潜水士。健康食品会社の営業マンから転職したが、まだ一度も人命救助の経験は無く、地味な仕事の毎日だ。そんなある日、大輔は辞令を言い渡される。第三管区・横浜海上保安部への異動だった。大輔はすぐに伊沢環菜(加藤あい)に携帯電話をかける。環菜は、潜水士訓練生の時に知り合った、大輔にとっては"恋人"だ。 しかし、新米服飾デザイナーの環菜は大輔が横浜に異動すると聞いて驚く。ちょうど環菜の引っ越しを手伝いに来ていた友人の光森千佳(佐藤仁美)が問いただすと、「友達が横浜に来るんです・・・」と、困っている様子だ。 保安官行きつけのダイニングバー『オーシャンズ』で大輔の歓迎会が開かれた。帰国子女のウエイトレス・星野怜(臼田あさ美)が人気。そんな中、大輔の恋人の話になり、大輔は得意げに環菜というステディな恋人がいると自慢する。するとあたたかい雰囲気の歓迎会は即終了し、女性に縁がない乗組員から手荒い歓迎の「懸垂」をやらされてしまう。 まったく同じ時、環菜は千佳に大輔のことを説明していた。実は、この1年間に1度しか顔を見ない程度の大輔の存在は、環菜にとって"メル友"関係というのが本当のところ。そんなことを言っている環菜の横に怜が現れる……つまり、そこは『オーシャンズ』だった!マスターの肥後大作(伊武雅刀)が目で指し示した先を見ると、そこには店内で懸垂をさせられている大輔が!大輔は、環菜を見つけると大喜びで仲間に自慢気に紹介する。大輔の一方的な想いに、ほうほうの体で店を出る環菜。そして、外の階段を昇って…実は、環菜が引っ越した自宅は海保の溜まり場である『オーシャンズ』の上階だったのだ。
横浜に赴任した大輔が配属されたのは巡視船『ながれ』。第七管区時代より、はるかに古く小さい船に、ややがっかりの大輔を、船上で掃除をしていた軽いノリの主計士・吉岡哲也(佐藤隆太)が出迎える。早速、船長の勝田孝太郎(夏八木勲)が大輔を乗組員に紹介。勝田は『ながれ』を分身と言うほど、筋金の入った保安官だった。また、大輔には池澤真樹(仲村トオル)がバディと紹介される。池澤は極めて無口で、取り付く島も無い男だった。
大輔が『ながれ』に戻ると、池澤が黙々とトレーニングしていた。うるさく喋りかける大輔に機嫌を損ねた池澤は、大輔にバディとしての握手を求められると「俺がお前に助けられることは無い」と苦笑して去る。吉岡によると、池澤は特救隊員で特修科期間だけ『ながれ』にいるのだった。 その夜、天候が荒れ、遭難が発生した。三浦半島沖でタンカー"エイジアントリップ号"の座礁による転覆である。『ながれ』に緊急出航命令が発せられた。現場に到着すると、タンカーはすでに沈没、乗組員2人が行方不明。池澤と大輔は、船内の調査救助に当たることになった。緊張で呼吸の荒くなる大輔。落ち着きはらい、的確に準備を整える池澤。二人は暗闇の海に飛び込む。 大輔と池澤は、船内に取り残された2人を発見。一人は、年かさの船長で、もう一人は若い船員だった。池澤は、若い船員から救助することを大輔に指示。若い船員を助けて欲しいと頼む船長に、池澤は「約束は出来ない」と答える。池澤が潜ると、船長は同じ事を大輔に話す。大輔は、絶対に助けると約束して池澤の後に続いた。 『ながれ』に戻った大輔は、初めて人命救助したことに喜びを隠せない。だが、続いて行われた捜索で、船長の姿はなく…。
海猿 第二話 「潜水士浮上せず」 大輔(伊藤英明)はタンカーから船長の内田(田口主将)を救助できなかったことで、池澤(仲村トオル)に疑問を持った。なぜ内田より先に若い船員を助けたのか。そこには池澤の考えがあったが、それは大輔には伝わらなかった。 池澤と下川(時任三郎)の会話から自分の至らなさに気付いた大輔は、池澤にわびる。しかし、大輔をバディとして認めようとしない池澤は、怒りをあらわにするばかり。大輔は自信をなくし、環菜(加藤あい)との仲もぎくしゃくしてしまう。そんな中"ながれ"に緊急出航命令が出る。大輔は池澤との関係に悩みながらも、漂流船の救助に向かう。
海猿 第3話 「置きざりの愛」 防災基地で潜水士たちの訓練が行われた。そこで池澤は、大輔を試そうとする。深度40メートル地点まで潜った後、池澤はわざとボンベの空気を抜いた。大輔はパニックに陥り、急浮上する。その時、大輔は池澤の腕を放さなかったため、2人は減圧症で病院に運ばれる。 見舞いに来た環菜は大輔に、一からやり直して友達から始めたいと切り出す。環菜のことをあきらめかけていた大輔は、思いがけない彼女の言葉に大喜び。その後、大輔は池澤の妻の尚子が泣いているのを目にする。
海猿 第4話 「海に消えた想いを探せ!」 『ながれ』による沈没漁船の船長、徳永栄(本多晋)の捜索が打ち切られた。むなしい作業ゆえの気詰まりから解放された仙崎大輔(伊藤英明)は、心ならずもホッとする自分に気付く。 早速、伊沢環菜(加藤あい)が仕事を終えるのを待ち受け、強引にデートを申し込む。店に入って、すぐそこに迫った自分の誕生日プレゼントなどについて楽しげにはしゃぐ大輔。しかし、店内で料理を運んでいるウエィターを見た大輔から笑顔が消える。徳永船長捜索の際、堤防でその進捗を見守る遺族の中にいた青年だった。青年の冷たい視線に大輔は彼の自分たちへの怒りを感じる。『ながれ』に帰った大輔は、先ほどの出来事を仲間に話すが、仲間たちには遺族のことは忘れろと言われてしまう。 その数日後、徳永船長の遺体が発見された。潮の流れが速く遭難地点からかなり離れた場所での発見だった。その報告会で、徳永船長の息子、雅也(波岡一喜)が本部に現れ、捜索を続けろともめたことが明らかにされる。遺体が発見されたのになぜ……と保安官たちは不思議に感じる。 気になる大輔は、現場近くの海岸へ。そこで見たのは、沖で素潜りを繰り返す雅也だった。岸に戻って来た雅也に大輔は声をかけるが、何も答えようとしない。仕方なく、海上保安官として周辺海域の危険性を伝え、注意をする大輔。それもまったく無視して雅也が行こうとすると、「もういい加減にして」と女性の声がした。雅也の母・曜子(大塚良重)だ。そして曜子が、側にいる大輔との関係を尋ねると、雅也は「カイホだよ」と吐き捨てるように言って去って行った。 船に戻った大輔は、下川いわお(時任三郎)と池澤真樹(仲村トオル)に、雅也の様子を話す。すると二人とも、遺族とは必要以上に関わらないようにと大輔に注意を促した。 それでも気になって仕方のない大輔は、非番の日に徳永宅を訪れ曜子に事情を聞く。曜子によると、雅也が探しているのは父親がいつも身に着けていたダイバーズウォッチで、発見された遺体にはなかったのだという。曜子は、時計を探す雅也の身を案じている。大輔は、環菜とのデートをキャンセルし、ダイビングショップで器材を借り個人的に雅也を手伝うことにした。環菜は怒りまくるし、雅也は逆に大輔の行為を不愉快に思う。しかも時計は見つからずに、落ち込む大輔。 大輔が『ながれ』に帰ると下川に呼び出された。下川は、大輔の行動を「余計なおせっかい」と諭す。だが、大輔は捜索打ち切り直後にデートしている姿を雅也に見られてしまったせいで、海保が失望された。このままでは、自分に海上保安官の資格はないと本心を語る。下川は大輔の心情を察しつつも「事故が起きてからでは遅い。止めるんだ」と念を押した。 大輔からデートの約束を破られ続け、怒りの収まらぬ環菜が『オーシャンズ』にいると、吉岡哲也(佐藤隆太)たちが現れた。大輔がいない中、吉岡たちが、大輔が落ち込んでいると話しているのを聞いて、何があったのかと問う環菜。大輔の事情を知った環菜は、怒っていた自分に恥ずかしさを覚える。 大輔は、雅也が見える桟橋に再び赴く。大輔も止めるべきか手伝うべきか結論が出せない。沖に浮上してきた雅也の体力を心配する大輔は、もう潜るなと注意する。しかし、雅也から返事は無く、次の瞬間、力なく水中に沈んでいく…。「ブラックアウトだ!」。大輔は海へ飛び込んだ。 病院に運ばれて手当てを受けた雅也に、大輔は「諦めよう」と声をかける。だが、父親を見捨てたと海保を恨み、大輔の行動も同情のフリと決め付ける雅也は「海保に諦めろなんていう資格あんのかッ」と行ってしまう。 そのころ、下川は訓練計画の変更を勝田孝太郎艦長(夏八木勲)に提案していた。 その内容は「海底捜索訓練・捜索対象時計」というもの。「仙崎のためか?」という勝田の問いに、下川は肯定も否定もしない。ミーティングで訓練計画が発表された。全員それが何を意味するかに気が付く。池澤も「で、捜索方法は?」と前向き。大輔は涙を堪えて仲間たちに礼を言う。その訓練の日は大輔の誕生日だったが、環菜が提案してくれた誕生日のデートをまたしてもキャンセルするのだった。 訓練の日、雅也は曜子が止めるのも聞かず、潜水ポイントに出かけようとした。そんな雅也を吉岡が海岸で「申し訳ないですが、今日はこの辺一帯が遊泳禁止です」と止める。「海上保安庁の訓練がありますから」と続ける吉岡が差し出した紙には「時計捜索」の文字が。雅也も曜子もそれが何を意味するか理解する。その時、沖には巡視船『ながれ』が姿を現し、捜索が開始される…。
海猿 第5話 「突然の別れ」 海保のプールで溺れる遭難者を救う訓練が行われている。仙崎大輔(伊藤英明)は意表を突く救助方法で池澤真樹(仲村トオル)を驚かせる。池澤に「救助方法にはマニュアルがない」と言われ、独自の方法を取ったと語る大輔は、バディとしても一回りたくましくなっている。池澤もその姿勢を認め出したことが大輔は嬉しい。 そんなある日、大輔は、別所健次郎(三宅弘城)と永島康太(坂本真)に頼まれ、ダイビングスクールに潜水インストラクターの手伝いに行った。若い女性が多く、その楽しさに大輔も永島も舞い上がる。 しかし、その後オーシャンズに行くと、突然別所が潜水士を辞めてインストラクターになると言い出した。驚く二人。バディに捨てられた形となる永島は「ふざけるな!」と怒り出す。その場に居合わせた伊沢環菜(加藤あい)も大輔たちの感情の高ぶりに驚きを隠せない。 『ながれ』に戻った大輔は、信頼できる関係となった池澤に別所の話をした。すると、池澤は「おれも辞めるんだ」と言い出す。衝撃的な話に驚く大輔は「特救隊は?」と尋ねるが、「戻らない」とにべもない池澤。理由を語る男ではなかった。だが、池澤が辞めようと思った理由には深いものがある。それを知る下川(時任三郎)は池澤の無念さを察するに余りあった。下川は、別所が辞める理由にも別の悩みがあるとにらみ、事情を聴く。すると別所は「バディを死なせてから辞めても遅い」と、相当深刻な様子で、下川にもはっきりと語らない。真相を知らない大輔と永島は荒れた。 『ながれ』に乗組員の家族らを招いて親睦を深める「ファミリーデー」の日がやって来る。大輔は環菜を、吉岡哲也(佐藤隆太)は星野怜(臼田あさ美)を招いた。池澤の妊娠中の妻・尚子(芳本美代子)も現れ、いつもは緊張に包まれた『ながれ』に和やかなムードが漂う。環菜も尚子に紹介され、尚子のお腹をなでた。 その時、『ながれ』に出動命令が下った。家族は全員下船させられ海上保安部で待機することに。目の前で繰り広げられる緊張は家族にも伝わる。心配の余り尚子は環菜の手を握り締め、環菜は、海保の仕事の厳しさを家族の様子から汲み取るのだった。 転覆した貨物船は更に横転し、救助活動は難航した。潜水士にも被害が及び、帰港した「ながれ」から担架で一人の潜水士が運び出され…。
海猿 第6話 「不審船発射」 今日も『ながれ』潜水士たちによる厳しい訓練が行われている。池澤真樹(仲村トオル)の檄を受け、少しずつ進歩を見せる仙崎大輔(伊藤英明)を、下川いわお(時任三郎)らも感心して見ている。だが、一番喜んでいるのは、池澤の本当のバディになれたと実感している大輔本人。また、大輔は後輩の吉岡哲也(佐藤隆太)に、潜水士にならないかと誘う。 一方、先日『ながれ』潜水士の命を懸けた厳しい仕事ぶりを目の当たりにした伊沢環菜(加藤あい)は、大輔との恋愛関係に自信を失いかけていた。恋愛についてはあまり考えないようにし、まもなく開かれる展示会の準備に集中する。 そんなある日、デパートで池澤の妻・尚子(芳本美代子)に出会う。環菜は尚子にそれとなく潜水士の妻の心理を尋ねる。笑顔で答える尚子だが、環菜の不安は消えない。 忙しく働く環菜を、上司の冬柴康介(鈴木一真)が昼食に誘った。大輔との交際を尋ねる冬柴に、つい環菜はタメ息をつき、疲れた心を覗かせてしまう。 その頃、下川はプールで一人黙々と潜水訓練を行う矢吹真一(布施博)の姿を見る。矢吹は2年前まで下川のバディだったが、事故で大けがを負い現場を離れた。今は再起のために訓練を行っている。下川が、幾たびの本部行きを断り現場にこだわっているのは、矢吹への負い目からだった。 環菜の複雑な思いを知らない大輔はデートに誘う。そこで環菜は胸にわだかまった思いを初めて口に出す。「私は普通の恋愛をしたいの。死なないでって心配しなきゃいけないなんて…自信ない」。二人の間に沈黙が流れる。沈黙を破った大輔の「俺は、潜水士を辞めない」という言葉を聞いた環菜は、何も言わず、やりきれない思いで席を立ち仕事に戻って行く。 お互いの日常に戻る二人。展示会が成功し一息つく環菜。訓練を続ける大輔。だが、その時、海保本部には緊張が走っていた。不審船の領海侵犯である。『ながれ』に出動命令が下された。 その頃『リアンリアン』で展示会の打ち上げが始まった。環菜は、展示会場でスタッフから離れ一人で座っている冬柴にビールを渡し、乾杯する。「喜びを分かち合えるっていいもんだな。そういう相手と恋愛した方がいいぞ」と一般論を言っているかと思った冬柴は表情を変えずに「俺なら、お前に寂しい思いはさせないぞ」と環菜を見つめる。突然の告白に、なんと答えていいかわからない環菜。それを見た冬柴は「皆のところへ戻れ」とにこやかに促す。驚く心を抑えながら、打ち上げ会場に戻った環菜の携帯が鳴った。尚子が入院したという。環菜は病院へ向かった。 環菜が病院に着くと、ロビーのテレビにニュースが流れている。『ながれ』始め海保の船が不審船を追っているという。環菜にも緊張が走った。病室の尚子は切迫早産の危険があるといい、苦しんでいる。とても池澤らが置かれている状況を教えるわけにはいかない。 『ながれ』に本部から映像解析の結果が入ってきた。なんと不審船は対戦車ロケット砲で武装している様子。『ながれ』では、防弾装備装着及び射撃準備が始まり、巡視船内に痺れるような空気が漂う。 尚子の治療が始まり、ロビーで待つ環菜の目に、再びニュースが飛び込む。海保巡視船と不審船との銃撃戦の資料ビデオが流れている。環菜の不安が掻き立てられる。 船上では射撃班の池澤と大輔が機関砲の発射準備を始めている。「マジで撃つんですか」と大輔。何も答えない池澤。人命救助だけではない海上保安官の仕事が今、始まろうとしている。大輔に恐怖心が沸き起こる。 とうとう「ながれ」が不審船に追いついた。停船する気配のない不審船に、威嚇射撃発射命が下りた。勝田孝太郎船長(夏八木勲)が指示を出す。池澤が砲に向かう…。