74〜80年に山口百恵が出演したドラマ『赤いシリーズ』を、石原さとみが『赤い疑惑』、深田恭子が『赤い衝撃』、綾瀬はるかが『赤い運命』と3人それぞれ3話連続のドラマとしてやる。
今回の『赤いシリーズ』は、まず石原さとみが演じる『赤い疑惑』が、6月15、22、29日放送から始まる。全3話とかなり短めに製作されているのは内容がドロドロ系ドラマなだけに、昼メロのような安易な展開にならないか心配される。また、企画の趣旨もTBSテレビ放送50周年はともかく、ホリプロの創立45周年の特別企画で復活と言う事だが、45周年と言うのも中半端な気がする。 さて『赤いシリーズ』は、『冬ソナ』をはじめとする韓流ドラマにも影響を与えたと、ドラマ紹介の番組では解説されていたが、その番組の中で、別にこの手のドラマは、悲劇のシナリオという王道があり、必ず抑える事で出来上がる。
■ドラマが男女二人の主役 ■悲劇のヒロイン(美少女) ■出世の秘密(血液型不一致、兄弟説) ■不慮の事故(失明、記憶喪失) ■病気(白血病)
など悲劇の要素をちりばめる事で、ある程度ドラマの骨格は完成する。この要素が『韓流ドラマ』にあるからと言って、赤いシリーズが原点だと言うのは正直言いすぎのように思う。 今回は、としても気合を入れて視聴率を取らなければならない事からも、『韓流ドラマ』の原点だと言い切ることによって、『韓流ドラマ』のファンを『赤いシリーズ』に目を向けさせ視聴率を稼ぐ事を狙ったマーケティングと見たほうがいいのだろう。 『赤いシリーズ』のドラマとして演じる女優を見ると、安心してみる事ができるのは3作品の中では秋放送予定の綾瀬はるかの『赤い運命』だろうか?まあまたセカチューになってしまう懸念はあるが、演技も安定してきたし、安心して見られそうだ。 『赤い衝撃』の深田恭子は、最近は舌足らずな喋りでロリキャラとしての地位を確立してきた深キョンに、今回のようなシリアスなドラマのヒロインを演じるのか?一抹の不安があるが、その不安があるからこぞ見てみたいと思わせる部分も多々あることは事実だろう。 最初に石原さとみが演じる『赤い疑惑』の出来次第で。3作品の赤いシリーズの人気が左右される重要な指針となる。まずはお手並み拝見だ。
さとみ主演の「赤い疑惑」の主題歌で百恵さんの曲「ありがとう あなた」を歌うのは、今月25日にミニアルバム「GREENSLEEVES」でデビューしたばかりの新人歌手、大竹佑季(18)。佑季はやはりホリプロに所属、さらに百恵さんの母校、日の出高校(当時は日の出学園女子高校)の後輩。原曲より少しスローで声も高めの“佑季オリジナル”になっている。
■ 赤い疑惑 白血病に冒された少女・幸子を主人公に、彼女と医者である父との愛情、最愛の恋人が異母兄弟という衝撃の展開など、ドラマティックな要素が満載の物語が繰り広げられる。 ■ 赤い運命 昭和34年の伊勢湾台風で妻子が行方不明となった吉野検事(宇津井健)と殺人の前科を持つ島崎(三國連太郎)は、17年後ようやく娘を探し出した。しかし、台風の際の混乱で親子の証拠となる物品が取り違えられていたことを知らぬまま、吉野の本当の娘・直子(山口百恵)は島崎の元へ、そして島崎の本当の娘いずみ(秋野陽子)は吉野のもとへ迎えられてしまう……。
■ 赤い衝撃 日本陸上界の期待の星であった友子(山口百恵)は、ほのかな恋心を寄せる刑事・秀夫(三浦友和)が犯人逮捕の際に撃った銃弾を誤って受け、下半身不随になってしまう。一方、秀夫の父は実業家である友子の義父の過去の悪行を追っていた……。