America Online(AOL)傘下の米Netscape Communicationsは、Webブラウザ「Netscape 8.0」の正式版を公開した。Netscape社が米国時間5月19日に明らかにしたもの。フィッシングやウイルスなどに対抗するセキュリティ機能を備えた点が特徴。同社のWebサイト(http://browser.netscape.com/)から無償でダウンロードできる。
「Netscape 8.0」ブラウザは、米Mozilla FoundationのオープンソースWebブラウザ「Firefox 1.0.3」をベースにしているという。Webページを描画するためのレンダリング・エンジンは、FirefoxとInternet Explorer(IE)を自動的に切り替えて使用する。「(描画)互換性の維持と、安全性の確保を両立させた」(Netscape社) ユーザーがWebサイトにアクセスすると、同ブラウザは危険なWebサイトを掲載したブラック・リストと安全なWebサイトを掲載したホワイト・リストを参照し、必要に応じてセキュリティ設定やレンダリング・エンジンを自動調整する。ブラック・リストはウイルス、フィッシング、スパイウエアなどの疑いがあるWebサイトを掲載し、情報を常時更新している。ホワイト・リストには、米VeriSignとプライバシ保護に取り組む非営利TRUSTeから認定を受けた15万件以上のWebサイトをリストアップした。 いずれのリストにも掲載されていないWebサイトにアクセスしようとすると、Firefoxと同様の動作をする。ただし、多くのWebサイトはIE向けに最適化されており、Firefoxをレンダリング・エンジンとして使用すると正しく表示できないことがあるという。そうした場合には、IEを使うようワン・クリックで切り替えられる。Webサイトとレンダリング・エンジンの組み合わせはNetscapeが記憶するので、切り替え操作は一度行うだけで済む。 Netscape 8では、アクティブなタブの右側に表示される「盾」のような「サイトコントロールアイコン」をクリックすると表示される設定画面から、サイトごとに信頼度を設定して、それに応じた機能制限がかけられる。Netscape Communicationsではサイトの信頼度を評価した「Netscape Trust Rating List」を提供し、信頼度の低いサイトにアクセスしようとすると警告を表示する。なお、Trust Rating Listは初期設定で1時間ごとに更新されるようになっている。 また、各種ツールバーを設定し、ボタンをクリックするだけでそれぞれのツールバーを表示できる「Multi-Bar」もブラウザ上部に装備した。初期設定では、天気予報やショッピングサイト、NetscapeのWebメールにツールバーからアクセスできるほか、同社ニュースサイトのヘッドラインを表示する設定になっている。設定したツールバーには「Live Content」としてRSS情報を表示する機能も搭載された。