星になった少年 〜 Shining Boy and Little Randy は、実話から生まれた物語、原作:坂本小百合「ちび象ランディと星になった少年」(文藝春秋刊)、今夏2005年7月公開。第57回カンヌ映画祭 最優秀男優賞柳楽優弥が受賞後初の主演作。
物語は、主人公小川哲夢(柳楽優弥)は、家族思いの優しい少年だったが、両親の不和や小学校でのいじめが原因で、内にこもりがちだった。しかし、ある時両親が経営する動物プロが購入した仔ゾウ・ランディと出会い、その神秘的な力に触れ次第に心を開いていく。
環境と天賦の才能により、ゾウの言葉を理解できるほどの資質に恵まれた哲夢は、日本人初の象使いを目指し、タイのゾウ訓練センターへ留学する。哲夢は言葉もわからない異国の地で、初めは地元の子供達やゾウにさえバカにされる始末だった。しかし己の力を信じ、人一倍の努力によって、次第に人種を超えた友情を築き、ゾウの心を掴み、少年から青年へとたくましく成長していくのだった。 帰国してすぐ本格的な調教を始めた哲夢の悩みはランディだった。天真爛漫なランディは調教を理解せず、何度教えても失敗するのだった。そしてそんな哲夢の苛立ちを敏感に 感じたランディはパニックに陥り、その場に転倒してしまう。 「ランディに何するの?」思わず母親の佐緒里が止めに入る。「おふくろ、邪魔しないでくれよ。ランディがいつか人を傷つけたら、どうなるかわかるだろ? ランディをそんな目に合わせないようにするのが、オレたちの役目じゃないか」哲夢の必死の思いに、ランディが立ち上がった。哲夢の出す指示に答え、鼻先を高々と上げる。哲夢は、好物の角砂糖をランディの口に放りこんでやり、頭を抱えてなでまわした。哲夢は泣いていた。ランディにきびしく当ることがいちばん辛いのは、哲夢自身だった。 彼は、「日本中のゾウを幸せにする。」「ゾウたちの楽園を作る。」と宣言し、日本人初の象使いとして活躍し始める。そんな頃哲夢は、年上の女性絵美と巡業先のイベントで知り合う。 しっかりものだけど、心優しい彼女に一気に惹かれていく哲夢。
象使いの仕事、そして恋にと、全力疾走していた20歳の秋だった… 象が増上寺に出現。柳楽クンの「星になった少年」 この夏の話題作「星になった少年/Shining Boy and Little Randy」の公開記念イベント、「ランディが行くゾウ!全国縦断キャンペーン」の出発式が、6月6日、東京・芝大門の増上寺にて行われた。 主役の少年・哲夢を演じる柳楽優弥を始め、常盤貴子、蒼井優、河毛俊作監督、そして原作者の坂本小百合・市原象の国園長を招いての出発式では、大僧正による安全祈願に始まり、象のランディがハーモニカを吹いたり、台の上に座ったり、クス玉を割ったりと多種多様なパフォーマンスを繰り広げキャスト・スタッフも終始笑顔だった。特に、ランディが寝そべった人間たちの上をまたいで通るというパフォーマンスには、柳楽自ら寝そべる役を志願し、ランディとの仲の良さをアピールした。 河毛監督をして「象と一体化した」とまで言わしめた柳楽は、「頑張るのでよろしくお願いします」と力強いコメントを残してくれた。7月16日に公開。 柳楽優弥、スマトラ沖地震被害者に2000万円寄付
俳優、柳楽優弥(15)が8日、東京・渋谷区のシネフロントで主演映画「星になった少年」(河毛俊作監督)の特別舞台あいさつを行い、スマトラ沖地震被災者のために同映画で集めた「ちび象ランディ募金」の一部を日本ユニセフ協会に贈呈した。 映画では、チケット料から1人あたり20円を同被災者のための寄付金として集めてきた。この日、観客動員数100万人突破を記念して、主演の柳楽が代表して2000万円を日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャン(49)に贈呈。アグネスは「感謝の気持ちでいっぱい。被災地の子供たちのために使いたい」と感激していた。 『星になった少年』は7月16日より全国東宝洋画系にて公開。 □ 星になった少年