気前のいい話題がありました。パチンコホール向け広告制作のゲンダイエージェンシーの山本正卓社長が個人で保有する自社株の一部を、グループの全従業員約300人に1株ずつ無償譲渡すると発表しました。
自社株を保有することで株主意識を従業員に持たせる狙いと、IR的には「ストックオプション(新株予約権)」だと株価が増えてしまうため、株の価値が下がり価値を維持向上させるための策も企業として行う必要があるため、今回の方法はある意味で効果的な企業価値向上させる手段なのでしょう。
ゲンダイエージェンシーでは、6月30日時点で本体と連結子会社の全従業員を対象に譲渡する予定で、今年4月に入社した新入社員を含めて、5月1日時点では305人が対象となっていて、同社の株価は6日終値で47万円という事なので、47万の臨時ボーナスになります。
社員が得た利益に関しては、年間110万円までの贈与は非課税のため、従業員に税負担は発生しないので、ボーナス以上に効果的なインセンティブです。
ゲンダイエージェンシー山本正卓社長の譲渡総額は6日終値で計算すると約1億4000万円。山本社長は3月末時点でゲンダイ株を約4万7000株(発行済み株式の4割強)を保有する筆頭株主という事ですので、305株を譲渡しても株の保有数的には微々たるものでしょうが、それ以上に社員の士気としては効果は絶大でしょう。
今回の現物株式の譲渡と同じことを、実はフジテレビの恋におちたら〜僕の成功の秘密〜のモデルになっているのでは?と思ってしまう楽天の三木谷浩史社長も昨年、役員、従業員を対象に5億円規模で実施しているそうです。という事は、恋におちたら〜僕の成功の秘密〜も最期の展開は、社員を思いやる良い社長になる??