エコノミークラス症候群など、飛行機の乗客らに発症する血栓症の予防に、カボスが大きな効果を発揮する可能性が高いことが、大分大教育福祉科学部の望月聡教授(食物栄養学)らの研究で判明、今後、地元の製薬会社などと予防飲料の開発に取り組み、2年以内の商品化を目指す。
望月教授は、大分県の特産品カボスを健康食品として活用するため、2004年度から県などと果実の効能などを調べてきた。その結果、動脈硬化に有効とされるポリフェノールと似た強い抗酸化作用があることを確認。試験管内で、カボスの搾り汁と生体の血液を混ぜると、血小板が凝集する凝固作用を抑える効果があることがわかった。 凝固作用を抑制する成分はまだ特定していないが、今後、マウスを使って生体内での抑制効果を検証するなどして、予防飲料の開発を試みる。商品化にめどがつけば、「特定保健用食品」の指定も目指し、将来的にはコンビニエンスストアなどで販売したい考え。
カボスの由来 カボスは、大分県の特産果樹で、古くから竹田や臼杵地方の民家の庭先に薬用として植栽されていました。 臼杵市乙見地区に残る言い伝えによると、江戸時代に宗源という医師が京都から持ち帰った苗木を植えたのがはじまりとされています。ダイダイの古名「カブス」と発音が似ているため混同されていますが、ダイダイとは全く異なる品種です。貝原益軒の養生訓には「皮をいぶして蚊いぶしとしたことからカブスとなった」とされていますが、これはダイダイのことでカボスのことではありません。「カボス」の記述が文献等に初めて登場するのは戦後しばらくたってからの、昭和中期です。 しかし、臼杵市内には樹齢300年といわれる古木が存在していましたし、現在も樹齢200年前後の古木が数本点在しています。他県にはこのような古いカボスの樹は見られないことから大分県が原産と思われます。 ■大分県カボス振興協議会
一般的には「エコノミークラス症候群」として広く知れ渡っており、長時間同じ態勢で座っていると起こる症状です。実際、エコノミークラスだけでなく、ビジネスクラスやファーストクラス、長時間バスに乗ることでも発症することがわかりました。「エコノミークラス症候群」ではエコノミークラスに対するイメージが悪いことから「ロングフライト症候群」「旅行者血栓症」とも呼ばれています。 これは、脚を長時間圧迫することによってできた静脈中の血栓(血のかたまり)が肺に流れ、「肺血栓症」を引き起こすものです。最悪の場合は呼吸困難に陥り、数時間のうちに死に至ることもあります。予防するには機内で頻繁にお水を飲んだり、屈伸運動などして体を動かし、血液の流れをスムーズにするのもポイントです。 2006-07-24 15:45:58 「エアフォースツー」副大統領専用機でエコノミークラス症候群 エコノミークラス症候群、カボスに予防効果!?