「アイスマンが水苔の実用的な特性を知っていたとすれば、まことにもっともな話だが、1カ所あるいは複数の傷の出血を止めるために、水苔を集めていた可能性がある」と、グラスコー大学の植物考古学者James Dickson氏の研究チームは『Vegetation History and Archaeobotany』誌に書いている。「指に固まった血に、水苔の小さなくずが付着しており、肉やパンを食べる際に、知らず知らずのうちにそれを飲み込んでいたのだろう。アイスマンが最後の数日間にこれらの食物を摂取していたことが知られている」