国際自動車連盟(FIA)が設置する国際控訴裁判所は4日当地で、F1世界選手権第4戦のサンマリノ・グランプリ(GP)で3位になったBARホンダのジェンソン・バトンのマシンが重量規定違反に問われた件で聴聞会を開き、提訴した。
FIAがBARホンダの今季F1追放に加え、最低100万ユーロ(約1億3500万円)の罰金という極めて重い処分を求めた。BARホンダには日本人唯一のF1ドライバー、佐藤琢磨も所属している。同裁判所の判断は5日に下される見込み。
事の発端は、前回のサンマリノGPFIAがバトンのマシンの重量についてレギュレーション違反の疑問を抱いたことです。
通常FIAは、レース終了後に完走した全てのマシンを対象にレギュレーション違反がないかどうか、重量、寸法、その他ランダムな項目の車検を実施している。今回のグランプリにおいても通常通り、FIAがジェンソン・バトンがドライブしたB・A・R Honda 007-4号車(ゼッケンナンバー3)の車検を行い、最低重量を含む全てのレギュレーションに合致していたことが確認された。
しかし、その後FIAは更なる項目のチェックをするため、燃料タンクそして全ての燃料系システムの中の燃料を抜き出すよう、チームに指示を出した。そしてマシンの重量を計測した結果、全ての燃料を抜き出した状態では最低重量を下回っていた。
FIAから説明を求められたB・A・R Hondaは、チーム側のデータ、そしてスチュワードが測定したデータをもとに、マシンがレース中のいかなる時点においても最低重量を上回っていたことを証明した。
イモラサーキットにおいて、スチュワードがB・A・R Hondaの説明とその証拠を認め、マシンがレギュレーションに適合していたことを認める書類(ナンバー49)を発行した。B・A・R Hondaは、FIA側が指名しているスチュワードが下したこの判定に対し、FIAが抗議声明を発行したことに驚いている。
チームは、FIAが要請した5月4日にパリのFIA国際裁判所で開かれるヒアリングへの参加について、誠意を持って対応する。
F1のBARホンダ、2レース出場停止処分
モータースポーツに関する審議を行う国際控訴裁判所(パリ)は5日、自動車のF1世界選手権に出場しているBARホンダに車体重量の規定違反があったとして、次戦以降の2つのレースの出場停止と、先月24日の第4戦サンマリノGPで3位となったジェンソン・バトンと5位の佐藤琢磨が獲得した得点10ポイントを無効とする裁定を下した。
サンマリノGPのレース後の車検で、バトンの車が規定による最低重量を下回っていたとして、国際自動車連盟(FIA)が同裁判所に訴えを起こしていた。出場停止となる2戦は今月8日に決勝が行われる第5戦スペインGPと、同22日の第6戦モナコGP。
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