HHDは、Windows OSの次期版「Longhorn」(開発コード名)と組み合わせて使用するよう設計している。Samsung社は、HHDに対応した量産版ノート・パソコンの出荷が2006年終わりごろ始まると見込む。
韓国のSamsung Electronicsと米Microsoftは、フラッシュ・メモリーとハード・ディスク装置(HDD)を組み合わせた記憶装置「Hybrid Hard Drive(HHD)」の試作品を共同開発した。
Samsung社が米国時間4月25日に明らかにしたもの。ワシントン州シアトルで開催中(4月25〜27日)のハードウエア関連展示会Windows Hardware Engineering Conference(WinHEC)で展示している。
アイドリング時でもデータの記録が可能なハードディスクのプロトタイプを発表した。ノートPCにこのハードディスクを搭載すれば、消費電力を大幅に削減できると両社は述べている。
このハードディスクは、1Gビットの容量を持つSamsung製OneNAND型フラッシュメモリチップを搭載しており、入力されたデータはこのチップに直接記録される。そして、このチップがほとんど一杯になった段階で、ハードディスクが起動し、データを取り込んで記録した後、またアイドル状態に戻るという仕組みになっている。
ハードディスクは通常回転し続けているため、そのモーターは液晶ディスプレーとならんで、ノートPCに使われる部品のなかでも消費電力が最も大きいとされている。
それに対し、今回発表されたハイブリッド型ハードディスクでは、ディスクはめったに回転しない。Windows Hardware Engineering Conference(WinHEC)で同日披露されたプロトタイプでは、30分毎に約30〜45秒間ディスクが回転するだけだと、Samsung SemiconductorのIvan Greenberg(ストラテジックマーケティング担当ディレクター)は述べ、同社では1時間あたりの回転時間を30〜45秒まで縮めることを目標にしていると付け加えた。
試作したHHDは、通常のHDDに、NAND型フラッシュ・メモリーやロジック回路などを1チップ化した容量1Gビットの「OneNAND」を組み合わせた。OneNANDは、データ書き込み時にバッファとして使うほか、パソコンのブート時にデータ読み出し用バッファとしても利用する。
シアトル発--SamsungとMicrosoftは米国時間25日、アイドリング時でもデータの記録が可能なハードディスクのプロトタイプを発表した。ノートPCにこのハードディスクを搭載すれば、消費電力を大幅に削減できると両社は述べている。
それに対し、今回発表されたハイブリッド型ハードディスクでは、ディスクはめったに回転しない。
Windows Hardware Engineering Conference(WinHEC)で同日披露されたプロトタイプでは、30分毎に約30〜45秒間ディスクが回転するだけだと、Samsung SemiconductorのIvan Greenberg(ストラテジックマーケティング担当ディレクター)は述べ、1時間あたりの回転時間を30〜45秒まで縮めることを目標にしていると付け加えた。
“ハイブリッド書き込みモード”では、ほとんどの時間HDDの回転を止めておき、書き込むデータはフラッシュ・メモリーに一時保存する。メモリーがいっぱいになると、HDDを回転させてデータを移す。パソコンの電源が入っているあいだ常時HDDを回転させておく必要がなくなるので、大きな効率改善につながるという。
「HDDにOneNANDを追加することでコストは若干増える。ただし、メンテナンス・コストの低減、HDD回転停止による95%の省電力化、ブート時間の短縮、信頼性の大幅向上の結果、最終的なコスト増加は小さくなるだろう」