Appleは以前から著作権問題のあったネットワーク技術「Rendezvous」の名称を「Bonjour」に変更した。
Appleの「Rendezvous」が、「Bonjour」と正式改名された。同社サイトではこの名称変更を反映してブランド名をすべて更新している。
今回の名称変更は、Tibco Softwareとの著作権をめぐる争いに起因する。
米Tibco Softwareが8月28日、米Apple Computerを商標権侵害で米カリフォルニア州北部地区連邦地裁に提訴した。
TibcoはAppleが音楽サービスiTunesなどで利用しているネットワーキングソフト「Rendezvous」が、Tibcoの製品名Rendezvousの商標を侵害していると訴えている。
TibcoのRendezvousは、ソフトアプリケーションがネットワーク上でデータを共有できるようにするための製品で、AppleのRendezvousよりも先に登場したものだとTibcoは主張、Rendezvousの商標は1994年に登録したとしている。
Tibcoは1994年以来、アプリケーション間でネットワークを介してデータを共有できる自社のソフトにRendezvousの単語を使っていた。AppleのRendezvous(新名称Bonjour)も同様に、コンピュータとプリンタなどの機器でネットワークを瞬時に構築できる。
訴状の中でTibcoは、AppleがTibcoに損害を与える目的で商標権を侵害したと訴えており、競争的および金銭的な損害を被ったとして損害賠償を請求している。
Tibcoの最高マーケティング責任者ジョージ・アーン氏は発表文で「Rendezvousには長年にわたってTibcoのマークが印されており、これは当社の主力製品の一つだ。当社はしばらく前から友好的な合意を取り付けようと努力してきたが、Appleが一貫して当社の商標を尊重することを拒んだため、行動を起こさざるを得なくなった」と述べている。